現場の常識,管理職の非常識

http://d.hatena.ne.jp/chintaro3/20090414/1239774027

運命を分けたのは何だったか? ソフトウエアに対する徹底した検証と、それを支えるための自動検証システム。ここだ。

命運を分けたのは「世界市場を目指さなかったこと」,それ自体だと思う.日本の経営者の経営戦略の失敗によって,負けるべくして負けたのだ.
http://d.hatena.ne.jp/hanahi/20091003/p3
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20091004/p1

日本のIT業界に関して言えば,それ以外にもダメな点は山積みだけどな.*1

はてな村にもソフトウェアを仕事にする人は多いものと見られ、言語にまつわる話題などは頻繁にみられるのだけれども、検証をいかにシステマティックに行うか、合理化するか、自動化するかというような話はなかなか見かけない。これは数ある敗因の1つに過ぎないかもしれないが、これだけでも十分に致命傷だ。このことに気がついてない人が多すぎるんじゃないだろうか?。

(自動)ユニットテストなんて開発者的には10年くらい前から常識.*2

JUnit Recipes: Practical Methods for Programmer Testing

JUnit Recipes: Practical Methods for Programmer Testing

JUnit in Action

JUnit in Action

The Art of Unit Testing: With Examples in .net

The Art of Unit Testing: With Examples in .net

ただし日本のSIerや管理職層は開発経験も知識もないので,いまだに「プログラミングは誰にでもできる簡単な仕事」「上流工程が重要」「設計さえすめば(=青写真さえ書ければ)開発は終わったも同然」という意見は根強いようだ.

しかし最先端の半導体設計ツールの英語のマニュアルを読んで、すらすら理解できる技術者は日本ではごく一部というのが実情だ。大手半導体メーカーといえども例外ではない。特に具合のわるいことに、半導体のFABは地方に点在しているのだが、地方勤務の技術者の平均的な英語力なんていうのは悲惨な状況だと言ってよい。つまり、高性能なツールを導入しても、それを使いこなせるエンジニアが圧倒的に少ないために、結果的には大した戦力UPにならなかったのだ。

「英語の分からない技術者」なんて日本人くらいのものでは.技術者なら英語ができて当然.そうでないと,どうやって最新技術を学び続けられるというのだろう?

*1:http://www.nplusone.be/wp/?p=313

*2:「テストやデバッグが重要」というのも何十年も前から常識だろうな.テストやデバッグの重要性を認めないのは,管理職や経営者くらいのもんでは.