日本「半導体」の凋落とともに歩んだ技術者人生

  1. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2229
  2. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2379
  3. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2553
  4. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2554
  5. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2767
  6. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2994
  7. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3235
  8. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3446
  9. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3728
  10. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4008
  11. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4209
  12. http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4501

要チェック.

日本「半導体」敗戦 (光文社ペーパーバックス)

日本「半導体」敗戦 (光文社ペーパーバックス)

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次に、半導体産業の正しい姿を、世の中に伝えたい。特に、半導体の製造方法については、「装置を買って並べてボタンを押せば誰でも製造できる」などというトンデモナイ誤解がまかり通っている。半導体の製造には、クルマと同じか、それ以上に高度なすり合わせ技術が必要である。このようなことを、本連載を通じて分かりやすく伝えたい。

この文章は「半導体の製造」を「ソフトウエア開発」に置き換えても成立するな.日本の管理職の病気は死ななきゃ直らないのかね.

<「日本半導体産業には過剰技術、過剰品質の病気がある、それゆえ、PC用DRAMを安く大量生産する韓国、台湾、米国マイクロンテクノロジーの『破壊的技術』に敗北した」という内容を、2004年秋に講演した。筆者にとっては、社会科学者としてのデビューの舞台でもあった。この講演に対する日本半導体業界関係者の反応は、衝撃的というより、笑劇的であった。

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

2001年、ITバブルがはじけ、半導体業界は、極めて深刻な不況に陥った。その結果、日本半導体メーカーは、大規模なリストラを敢行した。日立で2万人、東芝で1万8800人、富士通で1万4600人、NECで4000人・・・、などである。筆者の所属する日立では、半導体関係部門に対して、「40歳以上、課長職以上は、全員、退職してもらいたい」という早期退職勧告がなされた(「責任を取れ」というのが、勧告の理由だった)。

とりあえず赤字の責任は経営者のものなんだが.経営者は率先して責任をとったのかな.

実は、30代の頃は、幾度となくヘッドハンティングを受けた経験があった。したがって、転職などは、その気になれば簡単なことだと思っていた。しかし、40歳の大台に乗った途端、日本企業は、ピシャリと門戸を閉ざすのである。

こういうのを見てると,日本の「終身雇用神話」ってまさに神話だったんだなと改めて思う.

そして、日本がDRAMから撤退すると同時に、技術者としての終止符を打たれ、「技術者を辞めろ」ということになった。まさかこんなことになろうとは、日立に入社した時には全く予想し得なかった。

 なぜ、日立は、そして日本半導体産業は凋落してしまったのか? なぜ、世界の80%のシェアを占めていたDRAMから撤退することになってしまったのか?

 上記のような悲惨な技術者人生を歩んだからこそ、この問題を、技術の視点から解明したいと考えた。

ビッグブルース―コンピュータ覇権をめぐるIBMvsマイクロソフト (アスキーブックス)

ビッグブルース―コンピュータ覇権をめぐるIBMvsマイクロソフト (アスキーブックス)

技術空洞 Lost Technical Capabilities (光文社ペーパーバックス)

技術空洞 Lost Technical Capabilities (光文社ペーパーバックス)

http://b.hatena.ne.jp/entry/jbpress.ismedia.jp/articles/-/2229

  • id:aquila2664「日本半導体産業には過剰技術、過剰品質の病気がある」日本のものづくりが共通して抱える持病。一方、ソフトウェアとなると技術も品質も心許ない。なんでこうなっちゃったんだろうね。

ソフトウエアの技術力が極めて低いのは紛れもない事実だが,過剰品質はここにも暗い影を落としているよ.

「バグを絶対に出すな」「ドキュメントは誰が読んでも分かるように(=猿でも分かるように)分かり易く書け」「(上流工程にどれだけ問題があろうとも)手戻りは禁止」「納期は死守せよ.品質も落としてはならない」etc.こう言われれば,実験的で画期的な新製品など絶対に生まれるわけがあるまい?

「罫線は1mmたりともズレてはならない」,「常用漢字以外の文字も全て一文字の間違いもなく表示しろ」「今までの紙の作業と全く同じ作業手順を再現せよ」といった無駄な機能のために,一体どれだけの技術力が浪費されてきたことか.

  • id:mitsuki_engawa semicon 「DRAMは産業の米だ」「じゃあ末は減反か」という話かどうかは知らないけど興味がわいた。

「受託開発やスパコンはIT業界の米だ.」「だから年々減反が進められてるのか.」
納得した.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20081003/p1

  • id:suzu_hiro_8823 ああここでも聞かれる「高品質であれば大丈夫」という発想。そして技術よりも従順かで決まる評価orz/尼でこの本のチェック入れてみるか。
  • id:guerrillaichigo 半導体だけの特殊な話じゃない... ということがヤバイんだよなあ。
  • id:chintaro3 半導体で仕事してた人はマゾじゃない限り直視して読めないだろうなぁ。・・・リーダーが読まないので意味なしというオチにならなければ良いが・・・
  • id:Kukri この本読む。そして次回ソウルへ行ったらLG電子のおっさんたちと話してみる/うちは外資電機メーカーだけど、日立の品管とつきあうのがすごく不毛で疲れる
  • id:tanakamak 読んだけど、この本に書いてあることは、ほぼ事実と思われるんだな、これが。
  • id:A-xtu 壮絶だ。俺も技術者からコンサル(笑)へと身をやつした者の一人で何かしたためたいと思う。いまだデスマはびこる上に競争力が落ちる一方、経営者は金融ゴッコにうつつを抜かし続ける日本の IT 産業をただしたい

http://d.hatena.ne.jp/Zekuh/20091130

で、日本が DRAM競争から脱落していった経緯で抑えておかないといけないのは以下の2点になるのかなと。

  • マイクロン・ショック
  • 韓国・台湾の猛追

マイクロン社が半導体を製造するのに必要なマスク数と製造工程を大幅に見直し、短期間かつ低コストでDRAMを製造出来る事を証明し、市場を席巻し始めました。 →この時、日本勢各社は品質と信頼性が問題があるだろうから負けるわけが無いと過信していました・・・

また、韓国勢が勢いを増した理由として、週末出張アルバイト・エンジニアの問題が良くあがりますが、これは確かにありました・・・
ただ、三星エンジニアの技術レベルも極めて高く、技術吸収力もすごかったのもまた事実。また、コスト意識や日本式ビジネスの研究・分析がよく出来ていたというのもありました。 →これに関しても、日本の経営陣はそう簡単に韓国が作れるわけがないと過信というか慢心がありましたね・・・

*1:10年たってまだ命があったら,「日本『ソフトウエア』の凋落とともに歩んだ技術者人生」という本でも書いてるかも?ムリかな.栄光なんて一度もなかったんだから.