楽天,社内公用語を英語に.

楽天、米国進出へ--米Buy.comの買収で最終合意」

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20413733,00.htm
追記

今後は、楽天USAが買収のために米デラウェア州法の規定に従って設立した100%子会社の合併準備会社とBuy.comとを合併させる。合併は6月末の予定で、買収総額は2億5000万ドルに上る。

なるほどね.そりゃ社内公用語は英語でなければならないわ.

楽天,社内公用語を英語に.

http://mainichi.jp/select/biz/news/20100513mog00m300020000c.html

楽天三木谷浩史社長は13日、社内の公用語を英語にしたことを明らかにした。経営会議から始め、一般業務の会議も英語にしつつある。

悪いことではないけれど,いきなりは厳しいのではないかな.

たとえば,

  1. 新卒/中途の双方の入社において,国籍条項を廃止したことを明記する.
  2. 面接においてネイティブとの英会話を行い,これを評価項目に含める
  3. 課長でTOEIC730点以上,部長以上で860点以上を取ることを昇進の必要条件とする.
  4. また課長以上は毎年最低1回の受験を義務づけ,2年以上上記の点を満たせなかった者は降格処分とする

とかにした方が早いと思う.*1

一方経営資料はどんどん英語化しちゃっていいと思う.

三木谷社長は「サービス会社で世界で成功した会社があまりないのは、英語が話せないことが問題ではないか。コミュニケーションを英語にすることで本社を国際化する」と説明した。

単にサービス業って,製造業なんかと違って地域性が高いせいもあると思うんだが.


ちなみに

日産を甦らせた英語 (ペーパーバックス)

日産を甦らせた英語 (ペーパーバックス)

という本もあるにはある.

http://b.hatena.ne.jp/entry/mainichi.jp/select/biz/news/20100513mog00m300020000c.html

  • id:the_sun_also_rises 楽天ってなにか海外でビジネスをやっていたの?楽天のダサイ(ひどい表現でごめん)デザインのサイトを見る都度とてもドメスティックな会社に見えてたよ。でも利益率とか立派な数字だよね。よくやってるんじゃない?
  • id:yohata 楽天に買収された会社に勤めていたけど。買収後は直接業務と関係ない、生活指導的な下らない縛りが増えてた記憶がある。そーゆー縛りの一環なのだろうね。
  • id:guldeen な、なんだってー!!, なんだかなぁ, language WEBサービス企業など、海外との提携業務が多い企業の発想としては普通かもだが、一般の企業に敷衍するのは難しいネタかも。
  • id:kany1120 楽天インターナショナルのひどさをどうにかしてくれ。2ヶ月ほど前に見たが、購入に近づけば近づくほど日本語が増えていくなんて嫌がらせとしか思えなかった。
  • id:swan_slab Let's Nemawashi before the Ringiみたいな感じ?言葉をかえても中身は同じだから日本人同士で話すとすげー変な会話になりそうだが。
  • id:Belgian-beer もっとネイティブスピーカーを採用すればいいんじゃないかな。ウェブサイトも英語にしちゃうとか。。
  • id:yajul 経営層に外国人を招きいれるかどうかで、本気かどうか分かるかな?
  • id:etherealcat 言語としての英語を扱えることも大事だろうけど、サービス業なら文化理解の方が大事だろう。そう考えると、進出先の現地の人たちをどんどん会社に登用していくことも平行してやらないとダメだと思う。
  • id:elm200 今後は楽天の入社の条件に TOEIC 900 点以上とか課してくるのかもな。もともと英語が話せる連中がたくさん入社すれば英語で仕事やるっていうのも定着するかもな。外向きになるには、重要かもしれないね。

そういえば韓国の一流企業だとTOEIC800点以上とかが最低ラインみたいな話は聞いた.TOEICは絶対的な指標にはなりえないけれど、新卒既卒で切るよりは100倍マシ.*2 *3

  • id:renu 大量にインド人のエンジニアが入社していると聞いた。半年くらいで日本語ペラペラになってるそうだけど。ついでに社食もベジタブルメニューとか国際化してるんだって
  • id:hidematu 日本語が話せない外国人も働きやすくなるかも。

job description次第かな.「日本語検定一級以上」とかならいいんだけどね.あとインド人は宗教的な理由もあって食事が大変なようだ.

  • id:yandod 英語と楽天という炎上しやすいワードだからって、みんな釣られ過ぎ。

たしかに,それは否定できない.

  • id:nminoru 海外展開を考えているのか。あるいは経営・営業・サポート以外は全部海外に持っていくみたいな戦略を考えているのかしら?

単に日本人技術者がいないから,全部オフショアに持って行くだけかも.

  • id:HirokiJpn 翌日、そこには電子辞書と会話する社員の姿が

ありそう.

自分のお勧めはこの辺りだけど,電子辞書は個人の好みも大きいので,店頭で内蔵辞書やUIを弄り倒して決めるのが吉.

「三木谷さんってここまで頭わるかったっけ?」

http://neta.ywcafe.net/001087.html
賛成しかねる点も多い.

疲れた社員の唯一の憩いの場=社食=で、飯を食う気すら失くすような笑いをとってどうすんの?美味そうじゃねえよそんなUdon.

これはおかしい.
日本語のメニューが読めない外国人社員を想定していないのではないか?

いくら日本語のビジネス会話ができても,漢字で書かれた日本語のメニューが読めるとは限らんのだよ.*4 *5

英語ができるだけで仕事はまったくできない人間が跋扈するようになるのだ。日本国内の外資系の現場を知っている人が100人いたら100人とも心当たりあると言うだろう。

それは評価制度の問題だな.

今でも口先だけで仕事がまったくできないプロマネとかが跋扈しているのだから,英語ができるだけまだマシだ.それに,それはおそらく英語もできて仕事もできる人がさらに評価されるということも意味する.

人間のしゃべる言語に優劣はない。話が通じるか通じないか、ただそれだけだ。

特にITの世界では英語が既に共通語なのだ.「英語がわからない=話が通じない」だ.

何度も書いているがマニュアルも参考書もWebも全部英語だ.英語だけ分かるけど仕事のできない奴はいるが,英語の分からない奴に仕事のできる奴はいないといっても過言ではない.自分は日本人だから日本語で会話するなどと言ってれば,単に無視され,取り残されるだけ.

それは実は、互いの理解を深めようという志(こころざし)があるかないか、そういった、意思の強さに帰着する。

ダウト.

意志が強くて英語を勉強する気があれば上達する.結果の伴わない口先だけの自称「やる気なら誰にも負けません」に一体なんの意味があるか.

本当に努力したなら,単に「英語ができます」とだけ言えばいい.「がんばりました」は努力しなかった奴,負けた奴の言い訳に過ぎないのだ.

世界を目指す意思があるのなら、まず指揮官自らが先頭を切るべきだろう?アメリカでもヨーロッパでも行けよ。背中を見せてみろ。 楽天だってあんだけ人数いりゃあ根性のあるやつもいるだろう。

これは暴言.

普通は現地の人を採用することを考える.

http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/12/hiring.html
http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/12/executive_compensation.html

http://b.hatena.ne.jp/entry/neta.ywcafe.net/001087.html

  • id:Desperado 日本を本拠地としながら会議は英語でやる楽天より、海外現地法人の会議を日本語でやってる日系企業の方が 100倍くらい「頭わるい」けどな。
  • id:t-tanaka けどまあ,百度との合弁会社の件やらオフショア開発やらがあり,社内が中国人だらけになるので,メニューが英語になるのくらいは当然でしょ。
  • id:georgew そんなに唾棄すべき取り組みだとも思えないが。色々試行錯誤の途上だろうし。外野からは窺い知れない意図や効果もあるだろう。しかしこういう英語アレルギー反応って呆れるほど根強いな(苦笑)...
  • id:love_chocolate 楽天も他の会社も英語さえできれば出世するような甘いところではないと思うけど同じスペックなら英語できるほうがいいでしょうね。つか、社内公用語を英語化にはそんなことよりもっと別の弊害があると聞いている
  • id:RocRoc36 英語が出来るだけの無能の出現のデメリットより、有能な人間が英語を使えるようになるメリットをとる。デメリットをなくすのが日本的、メリットをとるのがアメリカ的。。。。。かな?
  • id:hidematu 世界でビジネスするのであれば国際共通語である英語を社内公用語にしてもおかしくないと思う。英語人口>日本語人口。

段階としては早すぎる気はするが,最終的に世界展開するなら社員数でさえも非英語圏の社員数が日本ネイティブの社員数を超えるのは,そう珍しい話ではない.

  • id:naotoj 公用語を英語化は言語道断だけど、はてなを真似ろも話になんないでしょ。大体はてなINCは大コケだったし。日本から人を送り込む作戦は上手くいかない。本気で海外目指すなら現地主体でやるべき。
  • id:t_yano 楽天って自社社員ではない外部から来ている人が山ほどいてそれで廻ってるはずなんだが,彼らに技術力の前にまず英語力を求めるのかなー

日本のITの現場ならたいていそうだが,まあムリでしょうな.残念だけど.実質インド人を使うことを考えているのか,あるいは既にそうなっているのかも知れない.

  • id:guldeen 「手段と目的を混同してる」という指摘。問題は、これが例えば『楽天市場』等に出店してる顧客との間で、サポセン(ってあるの?)との意思疎通が(多いであろう外国人要員が担当した場合)スムーズに行かなくなる懸念。

それは杞憂なのでは?

顧客サポートの部門は(必要と判断すれば)日本語ネイティブをあてるでしょう.人件費が安ければオフショアに持って行くというのは英語圏ならありだけど,非日本語圏で日本語がネイティブ並みに流暢な人間を低コストで確保するのはまずムリだと思われます.

むしろありがちなのはいままで「顧客サポート→ 通訳(兼日本人技術者) → 外国人技術者」のステップを踏んでいたものが,「顧客サポート→ 外国人技術者」となって,より効率よく動けるようになること.

  • id:rin51 > 会議は会議室で起きてんじゃないタバコ部屋でやってんだっ!

それは今でもいます.困った管理職です.自分のやってることが喫煙者を優遇し,非喫煙者に対する差別になっていると分かってないんだろうか.

  • id:nosem 一方,海外の会社で英語(その他外国語)で仕事・勝負をしているはずの人々が,小町やブログにおいて日本語で書くのはなぜなのだろう

ビジネスレベルの英語 <<< ネイティブレベル.

  • id:jay926 まず英語ができれば国際人という屈折した欧米コンプを克服すべきw

「英語ができれば国際人」なんて意識は今回にはないと思われる.ビジネスや技術の現場では,英語は必要な道具.道具なんだから使えなければ仕事にならない.それに,そもそも「国際人」って完全に俗語だよね.*6

  • id:serizawawawa 専門としない限り、外国語は必要な分だけ学べばいい。例えば、外国での会議でいる単語や熟語だけ知っていればいい。楽天の海外支店でBukkake Udonについて話すのだろうか。話さないなら、それは日本語表記でいいと思う。

社食のおばちゃんに"Bukkake Udon, please"と注文するんではなかろうか.

  • id:lazwardlazward 専門性のある人ならなおさらプアーイングリッシュで仕事は回せるだろうし、自分より下手っぴぃがいると安心して話せるし、場数を踏めばそれなりに話せるようになるはずだし。それだけのことなんじゃないかな。 2010

今から海外展開して,本当に2〜3年後に世界展開する気ならば,今から準備しておかないと間に合わない.「3年かけてしゃべれるようになれ」ってことかも.

  • id:legnum 英語は出来ないけど優秀な技術者が来たらどうするか気になるけど採らないんだろうなあ世界で通用しないって判断なわけだし。過去に試してる企業は結構ありそうだけど成功例どっかにないのかな

心配しなくても「英語が全くできないけど超優秀」なんて人はまずいない.あとはケースバイケースでしょ.

*1:すでにやってるのかな?それならそれでいいんだけど.

*2:英文科意外の学部卒なら700点くらいでもいい気がするけどね.

*3:新卒が700点で上司が400点だったりすると格好悪いんだよな.日本企業でそういう仕組みが導入されない理由って,そんな「ゆとり管理職」を甘やかすため?

*4:これだけなら英語を併記するか,英語メニューを用意するので十分だけど.

*5:自分が英語で書かれたメニューをどんだけ読めるか想像してみれば分かる."trout"くらいならともかく,"fried egg over easy", "mussels", "scallops" とか言われても,よくわからん.魚介類の名前なんかはとくに厳しい.

*6:最初,「欧米コンプ」って何かと思った.欧米コンプリート?コンプレックスなら最初からそう書けばいいのに.