「真の本好き」って?

http://lunaticprophet.org/archives/5744

本物の「無類の本好き」とは、たとえば以下のような人々ではないだろうか。

暇つぶしにライトノベルを何冊か持っていって、同人誌の重さと合わさって地獄を見た。しかも結局読まなかったし。
それでもなんか、あの紙の匂いと手触りと重さが好きなのだよねえ。あと、空間をモノで埋め尽くすことが好きなのかもしれない。それはもう本関係ないな。

そういう理屈なら,

  • コレクションは全て鍵付きの倉庫に厳重に保管しています.外部に持ち出したり,素手で触って指紋を付けるなんてもってのほか.
  • 三度の飯より本が好き.
  • あの紙の臭いと手触りが大好きです.中身なんて二の次.
  • 本を触っているだけで,快感のあまり背筋がゾクゾクしてきます.
  • 一番好きな臭いはカビくさい古書の臭いです.
  • 趣味は本磨きです.暇さえあれば本ばかり磨いてます.
  • 一日三食,全部本だけ食べていても飽きません.好物は本のステーキと本の煮物です。
  • 寝る時はぬいぐるみではなく本を抱いて寝ます.
  • 以前は虚弱体質だった私も,毎日本棚の掃除で本を上げ下げしてたおかげで,今では筋肉ムキムキになれました.今でも本の上げ下げは一日たりとも欠かしません.

こういうのも「本好き」ではあるけど,読書家では断じてないな.


だいたい蔵書の「数」と「書庫の広さ」なんて,どっちも本好きかどうかではなく「財力」で決まるもんじゃない.金持ちならいくらでも大きな書庫を作らせて,そこに無数の書籍を蓄える事ができるぞ.でもそれって本好きなのかね.*1

それに「量」は重視してるけど「質」は見てないのもどうかと.一冊100円の古本なんて,他の人から「要らない」って言われてるから100円なんだよね.古い小説なんかならまだしも,技術や経済の書籍で1冊100円の本にどれほどの価値があるんだろう.


あと,この手の話だとgoogle:鉄道模型を捨ててから夫の様子がおかしいのコピペを思い出す.よほどの大金持ちでもない限り,あの話はとっても怖い.

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言いたい事は,だいたい先に言われてた.

  • id:sagaslave とりあえず本好きと読書好きの区別は必要
  • id:Chlocha 収集の対象が本だったわけで、中身云々でなく「本」という形態が好きな人の定義ではあるのかも。当然中身も好きなんだろうけど、それ以上に装丁とかも好きでしょ。
  • id:nt46 ビブリオマニアが読書家とは限らないって誰かいってたような。

本は読んでナンボの物なので,厳重保管と読書好きは相反する要素があると思う.

  • id:NOV1975 え、保存用、観賞用、通常読書用、持ち歩き自炊用に4冊買うのが真の無類の本好きじゃないの?

昔でも保存用、観賞用、通常読書用、に加え,「いつでも読めるようにバラすのに一冊」という話はあったかな.プレミア価格で転売する本は初版ハードカバーで帯もそのままで書庫に保管し,普段読むのはペーパーバックとかね.

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ちなみにmanningの書籍なら,紙の本を買うと電子書籍がもれなく付いてきます.机の上に広げて読む時は紙の本.電車の中ではKindle.職場PCでの調べ物はpdfのような使い分けが可能です.

  • id:minek そんな極端な例をあげられても… 私だって財力が許すなら自分専用の図書館を建てて本に囲まれて暮らしたいけど、そうも行かないから今のところ現実的な手段は自炊ってだけなんですが。
  • id:angmar えっと…本沢山持ってる人知ってます、ってのが…何?別に普通に家の庭に書庫持ってる上で自炊の森使いまくってる知人とかいるんですけど…うちも3L全部本で埋まってるけど自炊もやってるんですけど…。
  • id:mongrelP 高校のころの先生がそんな感じだった。あの人は電子化に対して特に反感とか持ってないと思うけど\自炊ほんとにしたい人は「それでも(部屋||家)が足りない」人だとおもうの、ブックドラフト怖い的な意味で
  • id:flasher_of_thought え? 私は二冊買った上で一冊は自炊しているけど? そういう本好きは想定外かな。(古い書籍で古本に売るかどうかの二択では、自炊することを選んでいるけど)あと、場所の問題だけでなく持ち運びもポイント。
  • id:btei 「読書家」が本を所有するってのはコストがかかる行為だよね。その立派な本棚から本が溢れたとき、もしくは貸し倉庫などの維持費が所得を超えた時はどうするのだろ。

今の倍の収入があって10倍の書庫と書籍を所有していたとしても,やはり自分は電子書籍を買ったと思う.それはCDを何百枚もっていても,携帯プレーヤーのiPodを買う音楽マニアのようなもの.書庫がどれほど豪華で大きくとも,書庫を肌身離さず持ち歩くことはできないんですよ.

それと自宅に書庫を持つ事はできても,職場には書庫は持てないしなあ.職場に何十冊という専門書を持ち込むのは,Kindleなしじゃ難しかったよ.必要になった時にオンデマンドで専門書を買うのもね.以前は「取り寄せには約2〜3週間かかります」「それじゃ納期に間にあわねー!」みたいなことが普通だった.そういう点において,Kindleは日本人IT技術者の仕事のやり方を一変させる革命的なガジェットだった.

  • id:KazuyaMitsutani 本の定義があいまい。そして「本当の」本好きの定義も曖昧。知識媒体としての本が好きなのとインテリアとしての本が好きなのと。僕は後者の気持ちもわかるが、後者のみを「本当の」本好きなどというのは乱暴な議論。
  • id:Cunliffe |ω・)…… あのね、文庫本と新書は蔵書の数に入れちゃダメなのよ。

すくなくとも「マンガは蔵書に含めない」のは多くの人が認める所だろう.ラノベも含まなくていいと思う.新書と文庫については「読めれば媒体は何でも良い」人にとっては蔵書だが,そういう人は電子書籍への抵抗感も少ないだろう.
電子書籍が嫌で紙の手触りやなにかが大事というような人ならば,「ハードカバーだけが蔵書だ」と言ってほしいものだ.

  • id:ophites 「無類の本好き」の定義がどうあれ、置き場に困って自炊するほど本買う人が出版側から見て重要な購買層である点に違いはないんじゃ?/"ITに詳しいかもしれないけれど、本が好きではない"ああAppleAmazon連呼する人とかね
  • id:Nihonjin 津野海太郎の本を読んだら「自分は読書は好きだけど本自体に執着はなくて読んだページを端から破り捨てていってもかまわない」とかいう意味のことを書いてた記憶がある。「本とコンピュータ」なので書痴ではないのか
  • id:araigumanooyaji 小説家で1407冊しか無いのかよ。この程度で無類の本好きだなんて言わせねーよ

*1:子供の頃は図書館に入り浸ってたな.本を次から次に買えるようなお金なんてないし.