Kindle版 PRESS ENTER「人形つかい」

みなさん,ご存じの例のアレ第二弾.大手SIerに就活中の新卒学生の必読書.
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/pressenter/
第一弾と同様に@ITで掲載されているものを再編集し,書き下ろしを追加してKindle書籍化したもの.


今度は元請けの 「高給 園児にアー」の高過ぎさん 「高級エンジニア」の高杉さんと開発現場との確執.元請けの人達はプログラミングできないことを恥とも思わない.料理の出来ないコック長はいないと思うんだけどね.


新作書き下ろしの「ビギニング」は,「罪と罰(10)その汚れた起源」*1 で語られてる,荒木准教授がかつていた大手SIerで関わった事件のことらしい.新作のはずなのに,読み始めたら既視感アリアリで何かと思った.


http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20130820/p1

SIerを退職しました」

http://hotchemi.hateblo.jp/entry/2013/09/01/103951
ついでにメモ.

ただ、客先常駐の際になれる! SE程ではないにしても不遇な環境での開発を強いられたり、炎上している案件にいきなり突っ込まれたりする等、1年という短い期間でしたが色々と辛い事を経験したりもしました。
また、実際に現場に入ってみて「楽しくなさそうにプログラミングをしている人が多いな」と感じたのも事実です(少なくとも自分は感じました)。
設計は技術が分からない人がやったからめちゃくちゃだけどその通りに作らなきゃいけないとか、政治的な理由からアーキテクチャが限定されてしまうとか…。
顧客に価値を届ける為にソフトウェアを作っているというよりも、社内外の調整の結果として生まれた歪な枠にソフトウェアを当てはめている様な気がしました。
「自分は顧客に価値を提供できているだろうか」、という自問に自信を持ってYesと答える事ができませんでした。
更に、2年目からは自らコードを書く機会が減りマネジメントの機会が増え、このままだと技術者として取り残されてしまうのではないかという焦りもありました。

これはまさに「人形つかい」の世界だね.