「若者を正社員にしよう」え?中高年は?

これはヒドイ.

田村憲久厚生労働相は19日、若者の正社員化を進める新たな法律づくりを検討する考えを明らかにした。非正規社員を正社員にする企業に助成金を出すことなどを中心に、中身を詰める。与党と協議した上で、早ければ来年の通常国会への法案提出をめざす。

 視察先の北海道平取町で、記者団に語った。5月の有効求人倍率が1・09倍と約22年ぶりの高水準になるなど、働く環境は改善傾向にある。こうした状況について、田村氏は「不本意に非正規で働いている若者が、正規(社員)になる絶好のチャンスで、支援をしたい」と述べた。新法では、過酷な労働環境の「ブラック企業」対策を盛り込むことも検討する。

 また、月内に「正社員実現加速プロジェクト」を開始。全国の労働局などを通じて企業や経済団体に対し、年齢に関わらず正社員化を進めていくよう要請もしていくという。

  1. なんで若者限定?フリーター等の非正規雇用が増えたのは1991年のバブル崩壊後の第一次就職氷河期からだよ?*1
  2. 正社員にするのに税金垂れ流しは筋が悪い.正社員というのは戦力になるから,そうした方が会社の利益になるから正社員にするのであって,助成金目的にするもんじゃない.
  3. そもそも終身雇用が過去の遺物なんだってば.
  4. 「改善方向にある」「底を打った」というのは,「今がほとんど最低」というのとほぼ同じなんだけど.
  5. ブラック企業対策を盛り込むことを「検討する」か.便利な言葉だ.どうせ検討したけど,有効な対策は打ち出せなくてザル法になるだけ.
  6. この補助金自体がブラック企業支援策になってる.薄給激務の正社員を雇って,酷使して短期間で使い潰せば*2ブラック企業の丸儲け.ブラック企業と政府がズブズブの関係に.

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/ASG7M5GF9G7MUTFL001.html

  • id:uturi 助成金狙いで正社員化→いじめまくって自主退社させるというシナリオが容易に想像できる
  • id:kaz_the_scum いや、年収200万の正社員が増えても意味がないんですが(笑)すぐに首にできる非正規から、形ばかりの正社員に登用しても、「追い込んで自主退職扱いにすればOK」と考える会社も結構ありそうだ・・・
  • id:DustOfHuman 名ばかり正社員というわけですな。別にそういうのどうでもいいんで能力給ちゃんと払いましょうよとか思うんですけどね
  • id:ribot 一見いいように見えるけど、ブラック企業にとっては、正社員になってくれた方が何かとこき使えるわけで。正社員という身分も大事だけど、それよりもちゃんと生活していけて、将来が見通せる給料が出る方が大事
  • id:washburn1975 出た助成金ビジネス。どうせDIOジャパンみたいな会社が食い散らかして、労働者のキャリアがボロボロになって終わりだろ
  • id:agathon おお、DIOが既出だ。補助金だけ受け取ってばっくれたクソ企業。http://bit.ly/Uj2z0X “被災地復興掲げたDIO 2年3カ月で撤退 岩手 洋野コールセンターの場合” http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-07-12/2014071214_01_1.html

これって,ブラック企業経営者が入れ知恵したんじゃないだろね?

  • id:kudoku 正社員化を促進って政府にしてみたら民間の会社に負担を押し付けてるだけだよなぁ…年功序列、終身雇用が無理な時代なんだから非正規前提の保障作りをするべきでは?
  • id:ktasaka正規雇用の正社員化じゃなくて、業務に見合った給料が適切に払われていないことが問題じゃないのか?
  • id:watto 改正労働契約法の「5年ルール」で雇い止め問題が頻発してることは、ちゃんと考慮に入ってるんでしょうね???
  • id:ripple_zzz ロスジェネは団塊ジュニアだから票田でもあるだろうに本当に不遇な扱いされてるな。
  • id:weekly_utaran ここでいう若者はあくまで20代、喫緊に対処しなければならないのはロストジェネレーションの救済、このまま行くと将来の社会保障費用は大変なことになる
  • id:shira0211tama 実現して効果が出るまでに今の若者は若者じゃなくなってそうね。 見捨てられるロスジェネ世代かわいそうに。
  • id:tai4oyo 例えば新法によって新卒は救済されるかもしれないけれど、それ以外の退職者や再就職組はどうなるのだろうか? この新法の発想の根幹には終身雇用制への盲信がある様な気がする。単なる付焼き刃でしかないだろう。