死んで生まれ変わったら,大宇宙を旅する宇宙飛行士になる話

「転生したら人工知能にさせられ、有無を言わせず居住可能惑星探査に送り出された件──『われらはレギオン1 AI探査機集合体』」 https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2018/04/07/122300

われらはレギオン1  AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF)

人体冷凍保存会社(死亡した直後に頭部のみを切断し、未来の技術が生き返らせられるようになるまで保存しておく会社。ちなみに実在する。)と契約するような人間だが、そんな彼がある日突然の交通事故で死んでしまう──。

意識を取り戻した彼がいるのは、なんと117年後のキリスト教原理主義国家となったアメリカ。そのうえ彼は生身の身体を持たない人工知能(レプリカント)となっていた! 国家の所有物となった彼に与えられた任務は居住可能惑星探査! 

ここまでだとニーヴンの「時間外世界」かと思った.

時間外世界 (ハヤカワ文庫SF)

時間外世界 (ハヤカワ文庫SF)

A World Out of Time (English Edition)

A World Out of Time (English Edition)

一九七〇年代、ジェローム・コーベルという名の男が癌により死に瀕していました。彼は未来において癌の治療方法が確立されることに期待し、自分自身の死体を冷凍保存することに決めます。
 そして時は流れて二一九〇年、コーベルは意識を取り戻します。しかし、それはコーベルが考えていたように癌の治療方法が見つかったからではありませんでした。
 二十二世紀の社会において、重大犯罪を犯した一人の男が人格を抹消されるという刑罰を受けていました。そしてその男の空っぽになった脳に移植されたのがコーベルの記憶だったのです。オリジナルであるコーベルの死体は処分され、もはや存在しません。
 ショックを受けるコーベルですが、検査官ピアースは彼に選択を迫ります。宇宙船のパイロットになるか、再び人格を抹消して別の人間の記憶を植え付けるかを。コーベルは生き延びることを選び、あちこちの星々に地球生命の種をばらまく繁種ラムシップのパイロットとしての訓練を受けることになりました。

http://manuke.seesaa.net/article/26296765.html

あれは探査船じゃなくて播種ラムシップだったか.居住可能になるまでどんだけ時間かかる事やら.気の長い話だ.

相棒の人工知能(?)も出てくる。

彼はコーベルが船を乗り逃げしたときに検査官ピアースが嫌がらせとしてコンピュータに送りつけた、ピアース自身の人格コピーです(笑)


なお,宇宙に出てからの展開は全く違うようだ.


スタトレだとスポックさんが脳ミソ盗まれて,宇宙都市制御用に組み込まれた話があったっけ. *1
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/6734/tos3rd1.htm
http://memory-alpha.wikia.com/wiki/Spock%27s_Brain_(episode)

TNG 第32話「コンピュータになった男」
グレーブスは死亡し、彼の助手の女性カリーン・ブリアノンはエンタープライズで研究所を離れた。しかし、その時からデータが不合理な行動を示し始め、さらには、ピカードが美しいカリーンに色情を起こしていると非難する。回路をチェックしても何の異常もみつからないが、トロイの心理テストにより、データを制御するために2つの人格が争っていることが判明する。2人とはデータ自信とグレーブスである。

データを乗っ取ったグレーブスの人格は、カリーンに、自分の人格をデータに移したことと、彼女を愛していることを打ち明け、別のアンドロイドを作り彼女の意識を写し取り、彼女を不死身にする計画を話した。

http://www.aurora-design.sakura.ne.jp/archives/startrek/tng_data/tng_032.html

DS9 第59話 「バライルの死」(Life Support)

今度はバライルの右の脳も冒されてしまった。キラは左脳と同じようにインプラントを埋め込めで助けられるんでしょという。しかしベシアはできないという。バライルに最後残った、人間である部分を取り除きたくはないという。(中略)ベシアは静かにキラに言う。残りの脳を摘出し人工脳に置き換えてしまったら、見かけはバライルだがバライルではなくなってしまう。命のきらめきは失われ、死んだのと同じになる。そんなことはできないというベシア。何もしなければ死ぬのよというキラ。そうだ、彼は死ぬというベシア。でもそれは機械としてではなく、人間として死ぬのだ。

http://www.usskyushu.com/ds9/59.html


キャプテンハーロックも,人工知能とかそんな設定だったような.

設計者はハーロックの生涯唯一無二の親友、トチロー。彼は『キャプテンハーロック』の物語が始まる前に死去しているが、中枢大コンピューターにその魂を宿している[4]。つまりトチローの記憶と意識を保つ“ 生きている艦 ”で、一種のサイボーグ戦闘艦であるともいえるがこの事実は艦長ハーロックと乗員の一人・ミーメしか知らない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E5%8F%B7


われらはレギオン2 アザーズとの遭遇 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン2 アザーズとの遭遇 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン 3: 太陽系最終大戦 (ハヤカワ文庫SF)

われらはレギオン 3: 太陽系最終大戦 (ハヤカワ文庫SF)

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2018/04/07/122300

  • id:gongren ニーブンの時間外世界を思い出した。結構同工異曲が多そうな設定。
  • id:babelap 正直、殺されたと思ったら機械の体に押し込められ、星の海でかつての同胞と戦う羽目になる「星の墓標(ジョーイ・オルカ)」を連想するのだが、もうちょっと気楽な話のようで。

星の墓標  (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史244)

星の墓標 (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史244)

みずは無間

みずは無間

  • id:ColdSleep 『歌う船』?とかいいつつポチろうとしたけどkindle版がない。

歌う船 (創元SF文庫 (683-1))

歌う船 (創元SF文庫 (683-1))

  • id:ROYGB 異世界転生というか、SF小説でもジェイムスン教授とか歌う船のような先行作品はあるような。人格転移した宇宙船での探査というのだとポール・アンダースンの先駆者が設定的にかなり近いかも。

遠くへいきたい (Volume 1)

遠くへいきたい (Volume 1)

ふむ

  • id:bigburn すげー面白そうだが、「精神をコンピュータに移し替えた」という意味ではハーロックのトチローもAI転生になっちゃうよ

全くそのとおりだと思います.


オリジナルが生きてるパターン/死んでるパターン,移し替えた先が人型の場合とそうでない場合,オリジナルの脳ミソ(の一部)を部品としてそのまま入れるサイボーグの亜種や,記憶や嗜好,人格の一部などをコピーするタイプなど様々.

そういえば「新造人間キャシャーン」なんか,まさに「生まれ変わった不死身の体」でしたな.どう生まれ変わったのかは知らないが,脳ミソも機械化されてるんだろうか.エイトマンも同様.

*1: 一方でニーリックスは肺を盗まれてた. https://blog.goo.ne.jp/molly2368/e/a3cb67221c4df642b5127ca002bef3e5