「高度なIT技術者の育成急げ 経団連が危機感抱き提言」
http://www.asahi.com/business/update/0617/106.html
http://slashdot.jp/article.pl?sid=05/06/17/1448232
メモ.
うーん,毎度の事ながら対策を完璧に間違えていると思う.「高度」の程度にもよるが,おそらくここで言われているレベルの「高度」くらいなら,育てるのも難しくはない.問題は,一体誰が育とうとするか、好き好んでそういう努力をするかだ.
IT業界の実態を見て,それでも夢を持てるとでもいうのだろうか?たとえ優れた人が夢のない業界に入ってきたとしても,一体いつまで続けていくだろう.中村修二氏の裁判を見ても分かるとおり,技術者を評価せず,相当な対価も支払おうとしない共産主義国家で,それでも技術者だけは日々努力を続けて技術を磨き続ける奴隷のような存在だなど,どうして思えるのだろう?*1
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20050617#p3
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20050518#p1
情報技術(IT)を駆使して、新しいソフトウエアを開発する高度なIT技術者が近い将来不足すると経済界が危機感を募らせている。
と同時に,低レベル技術者が大量に余るというのも予想されている.しかも厄介なことに,そういう低レベル技術者と高レベル技術者が横並び評価される恐れがある.それでは高レベル技術者を目指す人がIT業界に入ってくるわけがない.たとえ入っても,入った途端に現状に絶望し,他業界への転職を希望するようになったりする.*2
毎年1500人程度の高度なIT技術を持つ新卒者が必要な状況という。
日本の場合、ソフトウエア業界に就職する学生の中には文科系の卒業生も多いほか、工学系の卒業生でも開発に役立つ技術や知識が不足しているという。
その割には転職活動中でも,技術についてはほとんど,全く,評価されなかったけどな.「技術は一切評価しません.でも高い技術を持つために血の滲むような努力をしろ.」無茶な話だ.
そもそも、ITエンジニアに限らず、日本の企業は新卒に「即戦力」なんて求めてこなかっただろうが。「真っ白な人間の方が使いやすい」というのが日本の経済界の総意ではなかったのかね。今になって勝手なことぬかすなアホ経団連が。
だから学生も「やる気だけはあります」とかいうプロフェッショナリティとは程遠い自己主張を続けることになる。求められてないものを学生が身に付けるはずがない。仮に身に付けていてもそれ相応に処遇されない。プロをプロとして処遇しない業界に、プロが育つわけないだろ。
http://d.hatena.ne.jp/codemaniax/20050617/1119014562
文体はちとアレだが,内容については全く同感.
「1990年には60万人のソフトウェア開発技術者が不足する」と発表したおかげでプログラマー志望者はかなり増えたようだが、その後の経過を見ると過大な宣伝文句に業界が踊らされたというものだ。結果として、「1995年には60万人の無能なソフトウェア開発技術者が余った」という事態を招いてしまった。
今日のソフトウェア業界の非効率性の一端は、この時の大量採用によって「プログラム開発は人海戦術」的発想が業界に根付いたこととも関係していると思わざるを得ない。
http://birdview.exblog.jp/2071411/
http://www.pro.or.jp/~fuji/mybooks/okite/okite.9.1.html