戦わずして負ける

http://d.hatena.ne.jp/daffy/20050630#p1

その前後にあるだろう「営業プロセス」や「保守プロセス」に関することを語らないと、せっかくの「開発プロセス」は台無しにならないのだろうかと思うようになった。

良い設計や実装は保守のことも最初から考慮するものだ.そういう意味では開発には保守に関する事項も暗黙の内に含まれると言って良いと思う.しかし営業に関しては,本来なら関係すべきはずなのだが,開発のことも保守のこともまるで考慮していないのではないかと思う事は少なくない.

システム開発においては営業や契約は重要だ.時として,開発が始まる前に失敗が確定していることもある.

どんなに開発者がXPでやりたいと思っていても、営業の人がXPを知らなければ「XP向きの契約」なんてしてくるはずがないと思う。悪い言い方をすれば彼らは「契約とってなんぼ」なので、金額がでかくて危険性がなければOK程度にしか思ってないのではないかと思う。(それすら怪しいと思うこともあるが・・・)

開発プロセスを標準化しても,顧客要求を標準化できない限りは意味がない」とか言ったことはある.実際にも営業は開発の成否を握る重要部分である.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20050526#p1

しかし悲しいかな「会社が生き残るためにはどんな仕事でも引き受けます」という会社も多いだろう.顧客要求を標準化するよりは,いかなる顧客のどんな無理な要求でも呑むことが仕事だと思っている営業もいるだろう.それがどれほど見えないコストを生み出しているのか,どれほどトラブルを増大させているのか,理解できる人は少ない.分かるのはデスマーチになり,多くの損失を出してから....*1

*1:そしていつものように,営業対開発者で険悪なムードになったりする.自分が扱っている『商品』の性質もコストも理解しないで営業活動すること自体に無理がある.