こんなベンダーは嫌われる

http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NC/ITARTICLE/20050804/165885/

コメント欄より

設定方法は知っていても、動作原理を知らないため、トラブルが起こっても対応できない技術者が目立つ。

そうでない技術者もいるが,評価されないので辞めていく.まだしも顧客側に評価する能力があればいいが,実際には値切るだけで技術を評価しない方が多いのでは?そうするとベンダー側もコストダウンを実現しなければ生き残れない.それが安かろう悪かろうの技術者によるものだとしてもだ.
コストだけで評価するユーザーが増えれば増えるほど,業者の技術レベルは下がるだろう.それは当然の結果だ.

キャリアアップや技術者向けの雑誌には、SEに業務知識やコミュニケーション能力と言うが、それ以前に技術力がなさすぎる。私は技術的な面はベンダーに任せたくても信用できない。

その手の雑誌ではそうだろう*1.それは技術者の意識や実態とは無関係.

肝心の技術力を身につける必要があると思う。

それはまったく同感だ.しかし実際には三流管理職の方が一流技術者より高い報酬を得ているのが実態だと思う.ましてや一流管理職とでは比べ物になるまい*2.つまり「キャリアアップ≒給与アップを実現するためには技術者を辞めろ」と会社ぐるみで強制しているのである*3.それを明言している会社もある.
これで技術者に夢を持てという方がムリ.

美味しいレストランが集まっている地域には、味の違いがわかる人たち住んでいる。なぜなら、美味しいレストランは腕のよいコックがよい素材を使って料理を作っているので、それなりの価格になる。仮に、味の分からない人ばかりしかいなければ、美味しいレストランにやってくる客はいなくなるだろう。味の違いが分からないなら、あえて価格の高いレストランを選ばないからである。そうなれば、美味しいレストランは、食材の質を下げ、高給をとっている腕のよいコックを首にしてコストを削減するか、味のわかる人たちが住む地域に引っ越すしかなくなる。かくして、味の違いが分からない人たちばかりの地域には美味しいレストランはなくなってしまう。
http://hotwired.goo.ne.jp/original/maegawa/050208/03.html

*1:そもそも技術者は滅多に書かない.書いても儲からないしね.書いている人は口を揃えてこういう.「まるで儲からない」「苦労に比べたら,まるで割に合わない」「ボランティア的に/技術者としてのキャリアアップの一環で」.平たく言えば執筆や翻訳は「生計を立てられない」という意味でプロとは言い難いのだ.

*2:プロ野球はえらい違いだ。監督の給料がいくらか知らんが,少なくとも一番目立つのも人気があるのも現場の選手.また「元」選手が監督になる例もあるにはあるが,「選手がキャリアアップして監督になる」と言われることはまずない.羨ましい話だ.

*3:会社どころか日本政府もグルかもな.なにせ裁判所の出した判決がアレだから.