リストラ反動:人手不足で辞められず 組合に相談増える

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060614k0000e040090000c.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060614-00000091-mai-soci
http://slashdot.jp/articles/06/06/14/1038202.shtml

「辞めたいが辞めさせてもらえない」といった従業員からの問い合わせが労働組合などの相談窓口に増えている。会社から「代わりを探してから辞めろ」と言われたり、「辞めたら損害賠償を請求する」などと脅された深刻なケースも多い。景気回復による人手不足やリストラで仕事が特定の人に集中している最近の労働環境が背景にあるようだ。

あまりリストラとは関係ないと思うがな.

昔も今も,本当にできる人には代わりなどいない.本音ではそういう人に辞められたら困るんだけど,止める手だては全くなかった.ところが最近は経営不振で崖っぷちに追いつめられてる経営者が増えているので,脅迫まがいのことをするほどモラルが低下しただけ.

だいたい、雇用契約の解消は最悪の場合でも民法の定めるところにより雇用者が通告してから二週間で成立するのだ。そうでなく就業規則の規定に従うとしても、合理的な理由なくして拘束することはできない。先の二例は少なくともこれに反している。
思うに、どちらも中間管理職が自分の一存で(すなわち自己保身のために)恐喝したに違いない(人事部がやっているなら論外)。
http://d.hatena.ne.jp/hiwamatanoboru/20060614#p2

そういうモラルのかけらもない経営者に媚びる必要はありません.脅迫するようなダメ経営者であれば,さっさと辞めましょう.*1

プログラマーや看護師など専門知識を必要とする20代後半から30代の若者が多い。会社は、中小企業が大部分だという。

一体いつから「プログラマーが専門知識を必要とする職業」になったんだろう.

たしかに実際には専門知識が必要な職業だけれども,経営者は今まで一度たりとも公式にはそれを認めてないと思うぞ.辞める人が多いのは,そういう現場の認識と経営者からの評価との乖離も一因となっている.

話がついてから退職願を出そうと思ってたのが間違いで、先に退職願を出してから話をつければよかったのです。
http://d.hatena.ne.jp/taka_2/20060614#p1

言われてみれば,確かにこの違いは重要ですね.

退職願が出ていない場合は,のらりくらりと時間稼ぎをすればあちらの事実上の勝利.
退職願を出してしまえば,あとはのらりくらりと時間稼ぎをするだけでこちらの勝ち.

ちなみに「退職願」と「退職届」は違うんだそうだ.状況に応じて使い分けましょう.*2

*1:経営陣から「辞めないでくれ」と懇願されたら,少しは検討してもいいかもしれない.でも実際は辞めるまでには,相当悩んだはずなんですね.十分に検討して,それでもなお「この会社には未来はない」と判断したからこそ辞めるのであって,その時点では経営者の口約束など紙切れ以下になっています.

*2:さらにいうと,転職初心者は知らないかもしれないけれど,「辞表」ではない.よくマンガやドラマで「辞表」というのが出てくるのでやめるときに出すのが辞表かと思っていたけれど,辞表というのは取締役とかのご大層な肩書きを持っている人が出すもので,普通の平社員が出すのは「退職願/届」です.技術者はたいてい平社員なので,ほぼ間違いなく「辞表」は出さない.