有名な会社とキャリアを積むための会社

http://kokogiko.net/m/archives/001748.html
メモ.

  • 「IT大企業と取引のある、IT中小企業」どころか、私は「魅力的なIT中小企業と取引のある、IT大企業」を選択基準にしてしまって、大失敗してしまったのだ。
  • 当時私が在籍していたのは中小企業だったが、経営陣がEvilで、キャリアを積むどころか日々馬鹿経営陣を相手に会社正常化のための闘争をするばかりだったのに疲れた私は、転職先を探し始めていた。*1
  • 「必要に応じて便所掃除もできる」というのと、「便所掃除しかやらせてもらえないのに耐えられる」というのはまた話が全然違う。*2
  • その後3年間、キャリアに恵まれないままIT技術者の定年とも言われる35歳を迎え、精神的にも健康を害してしまった今から振り返れば、あの時どっちかを選んでいればもう少しましな技術者人生を送れていたのかなあ...としばしば思う。

つまりこの話かな.

しかし「仕事が自分のキャリアにプラスにならない/技術力や経験に繋がらない」というのであれば,なるべく早い内に転職を検討すべきだ.上司がそれに対する危機感に理解を示さず,「最近の若い者は堪え性がない」「時間がたてば自然に解決される」などと軽く思っている場合は特にそうだ.時間が経てばたつほど歳をとり,持っている技術は陳腐化し,そして「年齢に見合う経験や技術力がない」ということで時間が経ったことが転職に決定的に不利に働くようになる.一度そうなれば現状から抜け出す術を永遠に失ってしまう.転職が持つリスクも大きいが,今の仕事を続けることのリスクはさらに大きい.ならば答は一つしかない.(中略)
何年か経って,ふと自分をみつめた時に,現在の自分には技術力も経験もなければ財産もなく,そして若ささえも失っていたら,そしてその現状から抜け出す術さえも失っていたら,その時に人生に絶望するのは他でもない自分なのだ.
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20051110#p1

若い技術者に忠告しておく.30歳が人生における一つの分岐点だと.この時にいずれの道を選択するにせよ,その後で別の道を選び直すことは極めて困難で,限りなく不可能に近くなる.「やる気があります,頑張ります」などというのは,転職時にはまったく考慮されない.「どんな経験を積んだ,どんな仕事をしてきた,何を作った」.こういうことのみが評価される.
「パワーポイントで上司を説得する資料作成をしてきました」「社内の派閥闘争に明け暮れました」などとは,できれば言いたくない.30歳になった時点でそんな経験しか積んでいないければ,その時点で技術者としての道は最早ない.*3

*1:ちなみに転職活動の際に良く聞かれることの一つに,「上司や会社に問題がある時にあなたならどうしますか」のようなものがある.模範解答は「会社正常化のために日夜闘争に明け暮れることも辞さない」なのかもしれないけれど,それって技術者のキャリアからすると明らかにマイナスなんだよね.

*2:この便所掃除にはマネジメント業務や社内会議,技術文書の翻訳なども含まれる.英語の文書くらい自分で読め.読めないなら勉強しろ.読めないし勉強もしないならさっさと引退しろ.

*3:じゃあ技術者としての経験さえ積んでいれば未来はバラ色かというと,そうとも言い切れない.本当に救いのない国だ.