プログラマーとコーダーと,ホワイトカラーエグゼンプション

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50766218.html

労働者を「労働に対して対価を受け取る人」と定義するなら、アスリートもプログラマーも立派な労働者なのだけど、「その労力に比例して対価を支払う」という狭義の労働者モデルをあてはめるには、労力と生産の関係があまりに非線形なのだ。

労働者の定義云々はさておき,プログラマーがいわゆるホワイトカラーに対してでさえも例外的な作業であるのは同意する.本来ならば,例外的なホワイトカラーだからこそ,「ホワイトカラーの例外規定」が適用されるのは理にかなっている.

しかし「コード1行につき10円」に対する代案を、プログラマー側ではなかなか出せない。

既に知られている通り「成果に合わせて支払う」で良い.問題は,人月単価の世界では言うだけ時間の無駄なことや,成果を測れない上司の下では成果主義が機能しないこと.

だから、ことプログラマーに関しては、例のホワイトカラーエクゼンプションを適用するべきだと思う。

これも本来ならば賛成だ.

事実,欧米でもソフトウエア開発は芸術家などと並んで,例外規定の対象になりうる存在とみなされているようだ.

・専門職の場合

  • 法学・医学・経理学・保険統計学・工学・建築学・物理化学生物関連学などの長期専門的知識教育による高度な知識を必要とする労働であること。
  • 音楽・文筆・演劇・グラフィックアートなどの芸術的創作的能力を要する分野で、発明力・想像力・独創性または才能が要求される労働であること。
  • ハードウェア・ソフトウェア又はシステムの機能仕様決定、設計・開発・テスト・修正、マシン・オペレーティングシステム関連システムの設計・テストなどが主たる職務であること。

のいずれかを満たす場合。
http://blogs.yahoo.co.jp/itinnovationconsulting/45999404.html

しかし,現在の日本においては残念ながら時期尚早すぎる.いくらいずれは崩壊するIT業界でも,何もわざわざその速度を加速させて墜落させることもあるまい.

プログラマー(coder)は法そのものを書く以上、

プログラマーはprogrammer,コーダーはcoder.

伝聞だが,欧米では明らかに別物として扱われているそうだ.プログラマーは正に高度な判断を伴う専門職であるのに対し,コーダーは単純作業を行うだけ.前者はホワイトカラーエグゼンプションの対象となるべきだが,後者はそうではない.そして,日本ではソフトウエア技術者はあくまで後者として扱われているのだ.扱いはあくまで単純作業者であるコーダーでありながら,残業手当や過労死に対しては専門職として扱おうとする.あまりに経営者にとって都合の良すぎる話ではないだろうか.

実は特権的な地位であり、特権的な地位にある以上は労働者の持つ権利の一部は諦めなければ本来の労働者に対してフェアとは言えないのではないか。

よって,この結論にはまったく賛同できない.まさにクレイジーだ.

追記:
ふむ.何回かトラックバックを送っているのだが表示されないようだ.
自分に都合の悪い意見だから受付を拒否したのかな.