Webによる地方での町おこしは可能か
http://blogs.itmedia.co.jp/kudou/2007/06/web_2dab.html
http://www.rubyist.net/~matz/20070604.html経由
たしかに敷居は下がるが,それでもおそらく非常に難しいと思う.
1、場所による利益の機会損失が少ない
(渋谷で開発しようが、鎌倉で開発しようができたものを発信する場所は一緒)2、大規模な施設を必要としない
(製造業と違い工場のような初期投資の大きい大規模施設を必要としない)
これは事実ではある.
しかし,これによって起こるのは「地方が決定的に不利ではなくなる」までで,「地方が有利になる」ことではない.特にIT分野は人材が命だ.人材が確保できない限り,まともなIT企業は存在し得ない.
今まで地方には仕事がなかった.だから地方にいるIT技術者は首都圏に長期出稼ぎに出るのが普通で,そのまま首都圏に定住する例も多いようだ.この人材の差がある限り,ITで地方の町おこしは極めて困難だと言わざるを得ない.
3、ナレッジを学びやすい環境が整っている
(リファレンスはオンラインに大量にあり、わからなければ「はてな」「教えてgoo」へどうぞ)
学びやすい環境があっても,実際に学ぶのは簡単じゃない.
上記はいわゆる「教えて君」レベルで,そんな人がまともな技術者になるのはかなり難しそうだ.
もっと、日本全体の「webリテラシー」が向上し、「一億総シリコンバレー状態」になったら、地方格差なんて関係のない世界になるかとも思いますが、
もしなれればそうかもしれないが,現状を見る限りはほぼ絶望的だと思う.
しかし、筆者はそれだけでは「webビジネスが地方の経済振興の鍵へとならない」と主張する。なぜかと言うと「やはり「世界とビジネスをする」といった意識が不足している」からだと。
「世界とビジネスをする」と考えた場合は英語は避けられないわけだが,さて英語がペラペラに喋れて経営センスもある経営者や,英語で丁々発止の交渉ができるビジネスマンが,地方にゴロゴロいるものだろうか.そこそこの英語力*1とまともな技術力をもった技術者が,どれだけ地方にいるだろうか.
ダメな理由を考えると,こんな所では.