内定取り消しメモ

正規雇用は「雇用の調整弁」(=使い捨て)とはよく言ったもんだ.

大卒内定取り消し、最多の1155人に

http://sankei.jp.msn.com/life/education/090326/edc0903262327003-n1.htm

大学や短大を今春卒業予定で企業などから内定を取り消された学生は、3月1日現在で1155人に上り、山一証券破綻(はたん)の影響などで過去最悪だった平成10年の922人(厚生労働省調べ、専修学校を含む)を上回ったことが26日、文部科学省の調査で分かった。これとは別に、内定の辞退や自宅待機などを企業から求められ、実際に辞退した学生が496人いた。

この数値には株式会社ゲインの98人はまだ含まれてないんだろうな.*1

いずれにせよバブル崩壊の1991年当時は,まだ就職協定が生き残っていたことは明記してほしいな.企業経営者は1年以上も前に売上見込み(=希望的観測)を元に内定を出すのが狂気の沙汰だとは思わないのだろうか.今回の就職氷河期も,内定を出すのがあと半年ほど後になれば,『内定取り消し』自体は随分と減ったんじゃないかな?*2

 調査結果によると、1155人のうち他企業から内定を得たのは半数に満たない549人で、約3割の357人が就職活動を継続し、約1割の126人が留年を予定している。

 取り消されなかったものの、企業から受けた連絡で内定辞退を求められたのが422人、採用条件変更が368人、自宅待機が236人、採用延期が102人。このうち496人が辞退し、再び内定を得たのは214人にとどまった。

http://www.asahi.com/business/update/0331/TKY200903310025.html

「旧グッドウィル・グループ子会社、61人内定取り消し」

http://www.asahi.com/national/update/0311/TKY200903110236.html

 人材派遣大手のラディアホールディングス(旧グッドウィル・グループ)が、製造業派遣の子会社「プレミアライン」に4月入社予定だった大学生ら61人に内定取り消しを通告していたことがわかった。補償金の支払いなどを検討している。

保証金ねえ.仮に初任給3ヶ月分もらっても全然嬉しくないだろうな.

「新卒内定者に転籍同意書 技術人材派遣大手 新手の『取り消し』か」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009032402000108.html
http://www.j-cast.com/2009/03/24038151.html
こちらラディアホールディングス(旧グッドウィル・グループ)系列だったのか.

  • 技術者の人材派遣大手「シーテック」(東京都港区)が、来月一日に入社する新卒内定者二百五十人に、関連会社へ転籍する同意書の提出を求めていたことが、二十三日分かった。待遇の低い関連会社に移しかえることで、金銭補償が生じる内定取り消しを避けたとも受け取れ、専門家は「雇用契約の抜け道で悪質」としている。
  • 雇用契約は転籍先と結び、初任給はシーテック本体より四万円安い。転籍は原則一年だが、復職時期は「経営状況により見直す場合がある」とされた。「同意書なしで入社できる」としながら「待機社員となる場合もある」と説明された。約七十人が同意書を出しているという。
  • 労働問題に詳しい米倉勉弁護士の話 転籍は出向とは違い、入ったはずの会社に籍がない。戻れる保証もなく転籍先に責任転嫁している。内定取り消しより悪質だ。

内定取り消しで2社の企業名公表

http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009033101000107.html

2社は電子部品製造業の小松ライト製作所(大阪府)と情報通信業ジー・イー・エヌ(北九州市)。同製作所は昨年12月に高校生12人と大学生9人、ジー社は同月に大学生14人と専門学校生6人の内定をそれぞれ取り消した。
 いずれも受注減による経営悪化が理由という。

*1:http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20090329/p4

*2:その代わりに就職浪人とかフリーターが増えるんだけどね.