これからはXXの時代だ!
http://d.hatena.ne.jp/Zekuh/20091208/1260284264
その時、TIの成功を見た、日本の半導体大手の会社が出した答えですが、ほぼ全社横並びで「これからの時代は情報家電などに向けたシステム・オン・チップ」で、勝負していくと・・・・
- バブル期:「これからは財テクの時代だ.お金は運用で増やす時代に.」
- 第一次就職氷河期:「これからはフリーターで会社に縛られない生き方の時代だ!」
- 2000年代中盤くらい:「これからはオフショアの時代だ!日本人技術者なんてもういらない!」
とか言ってたような気がするな。
ああ,もちろんマスゴミだけですよ?そんな戯言を信じるのはバカと経営者くらいのものです.
今まで、それぞれのチップの単価が以下の通りだとします。
- A/Dコンバータ \500
- ASICチップ \800
- D/Aコンバータ \400
で、1つのチップで実現したとして、そのシステムチップの価格は平気で \1000 だったされたりするのですよ・・・
ガラパゴスケータイとかもねえ?
苦労していろんな機能をケータイ電話の小さなボディにギッチリ詰め込んで,小さいメモリ上でトリッキーなプログラムを書いて,それで価格はほぼ据え置き.単機能のケータイに比べたら高価とはいえ,全機能をバラ売りにした場合に比べたら随分と安い.*1
他のパターンで、アナログ系の回路ではないですがMPEGエンコーダ/デコーダ 搭載や USB I/F や IEEE1394 I/F を搭載する場合にも似たような話で色々な機能を1チップにしたとしても手間がかかる割には全然ビジネス的な利益には結びつかないのですよ。。。
ということをなぜ経営陣は理解できなかったのでしょうか?
そもそも、システム・チップが要求される市場自体小さいですし、情報家電のマーケット自体小さかったはずなのですが・・・
こういうケータイ電話が受け入れられるのは日本の狭い市場だけですし,一人一台行き渡ればそこで飽和するのはわかりきっていたことなのですが……….次はどこへ逝くのだろう.
ついでにメモ.
http://d.hatena.ne.jp/Zekuh/20091201/1259676178
いまだに日本とアメリカでは違うと思うのですよね・・・
日本では設計するためのソフトウェアのライセンス数と,それを実行するための HW は費用対効果を考えてぎりぎりの投資を行う。これは、ある意味当たり前ではあるんですが、複数のプロジェクトで使用する場合にはHW/SW ともにリソースが足りなくなる場合があります。
一方、TIでは開発期間を短くするために、一人で SW/HW を同時に複数使うのも当たり前という感覚で。早く処理出来る HW は取り合いすることはありましたがSW のライセンス数が足りなくなる状況といのはめったになかったと記憶しております。
時間を金で買うという感覚ですかね
或いは「技術者は機械より安くて使い捨てにしても構わない」という感覚かも.機械なら金さえ出せば買えるけれど,(優秀な)技術者は金を詰んでも手に入らないという事実は,現場を知らない人には思いつかないんでしょうね.「ほらそこらに新卒がいくらでもいるじゃないか.彼らを投入すれば何とかなるだろ?」というレベルの経営者やマネージャーがいかに多いことか.
http://slashdot.jp/~kemokemo/journal/495494
さらについで
アルプス・エコノミストアイ12/9分を聞いて分かったこと
- 輸出偏重、特に自動車産業一辺倒で他の産業はガン無視。他の産業も自動車産業に寄りかかっていて、昨年のリーマンショック以降どうにもならなくなってきてしまった。
- 人材育成放棄。結局はGDPを上げるということに全く手をつけず、人件費を削ることだけで利益をあげてきた。
株安・円高で政治の問題ばかり問題としてあげるけど、どうも日本病は経営者層の劣化も同じぐらい問題にしなくてはならないと認識しました。
よくまー民放でここまで言い切ってくれたわw
http://www.radionikkei.jp/alps/
*1:SIビジネスはもっとひどいけどね.http://slashdot.jp/comments.pl?sid=365874&cid=1179347