「 企業年金や個人年金の運用として自国の国債を買うのは愚策中の愚策」
http://blogs.yahoo.co.jp/takenaka1221/1815891.html
メモ
さらに考え詰めてみると、企業年金や個人年金の運用として自国の国債を買うのはマクロ経済的には愚策中の愚策だと気がついて、茫然とした。
単純化して日本に家族はひとつしかないと想定しよう。家族の構成は、引退したあなたのオヤジとオフクロと義理のオフクロ3名、現役のあなた方夫婦2名、あなたのこども1名である。
あなたは3名の引退世代を自分の所得による負担で扶助している。これが世代間扶助(公的年金)である。ところがあなたのオヤジはあなたの扶助だけでは足りずに、あなたから借金して消費しているとしよう。オヤジに悪意はなく、あなたから金を借りたお金でお土産を買ってきて家族全員にふるまったりしている。オヤジはあなたから金を借りるたびに借用証書を書いてあなたに渡している(これが国債に相当する)。
さて、あなたの子供はひとりだけだ。自分ら夫婦二人が将来引退した時にひとり息子の世話になるのは息子の負担を考えると無理そうだと考えて、あなたは自らの将来のために貯蓄しようと考える。これが個人年金、あるいは企業年金に相当する。
さてあなたの引退後の将来の所得確保のために相応しい資産は、次のうちどれだろうか? 1,果樹園、2,他国の国債、3,オヤジの発行する借用証書
答えはもちろん、1と2である。 果樹園はあなたの引退後も果物を供給してくれる。他国の国債はそれを売って、他国から財やサービスを購入できる。ところが、3のオヤジの借用証書(日本の赤字国債に相当する)は、あなたがいくらためても将来の所得(購買力)にならない。オヤジは死ぬ時に言うだろう。「オレのおまえからの借金は、おまえがオレから相続するこの家と土地と相殺だ。」