ブラックIT企業の説明会
http://d.hatena.ne.jp/yuu665/20100426/p1
今日も会社説明会に行ってきました。
……… 3年後,命があったらいいね.
内定もらっても喜ばない方が良いかも.
(今日の説明会聞く限り、それっぽい印象は受けなかったけれども)。
会場は梅田にある本社。
そりゃあ人事は人を騙すプロです.素人を手玉に取るのが彼らの仕事ですから,そう簡単にボロを出すわけがありません.
説明といっても、会社というよりはSEについての説明だったのだけれども、
こっちを見た方が早い.
*1
- http://slashdot.jp/comments.pl?sid=365874&cid=1179347
- http://homepage3.nifty.com/HIGUCHI/blog38.html
- http://homepage3.nifty.com/HIGUCHI/blog39.html
- 「できるヤツから潰される」 http://www.mars.dti.ne.jp/~hirok/xp/col/031.html
- http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20090417/p1
少し気になったのは「安定している会社で、今もコンピュータシステムに投資する会社はなくならないだろうから安心してほしい」ということを強調していたこと。
年々単価が切り下げられていて,システム開発の大半が人件費である以上は単価切り下げが給与に直接跳ね返ってくるんだけど?
http://alfalfalfa.com/archives/384423.html
重要なのは需要があることではなく,そのためにどれだけの「金」を出してくれるか.人間は食べなければ死ぬ.食物に対する需要が無くなることはない.でも利益を左右するのは単価の方なんだよね.たとえば豚丼一杯が320円から250円になり,さらには200円になれば,その分のしわ寄せが他へと行く.手始めに削られるのは人件費だ.
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1450871.html
創業以来ずっと黒字ではあるらしいのだけれども・・・。そういうアピールはは逆に心配だ・・・。
「人月単価 ー 人件費 ーα ≒ 利益」.
人月単価が減らされても利益を出すにはどうすればいいかわかるよね?
特にリーマンショック後は案件が激減しているわけだから,その状況でも黒字な会社は派遣切り社員切りでバッサリやってる可能性が高い.他社が真似しようと思っても真似できないほど優れた技術をもっていて他社との差別化に成功していない限り*2,黒字自慢の裏には派遣切りがあると思っておいた方が良いだろうな.
あと技術系のベンチャーだと,技術開発の時期は赤字が出て当然.良い技術であればあとで倍になって帰ってくる(かもしれない)けど,それまでは開発費垂れ流しの赤字経営になる.黒字経営ってことは技術開発をほとんどやらずに,単純な受託開発オンリーってことじゃないかな.
上場していないうえに、売上高も未公開なもんだからよけいに・・・。
うん.そのセンスはだいたいあってる.*3
そして、12時45分になって筆記試験開始。なんと2時間半も時間がかかるらしい。長い・・・。
プログラミングならそのくらいは長くはないけれど…….プログラミングのテストではなさそうだね.
レポート問題二問のうち一つは、
"上司「君のプロジェクトは遅れているのだからチームやお客様に迷惑をかけないように、もっとがんばりなさい」
社員「自分なりにがんばってます。これ以上は無理です」
上司「"自分なり"!"無理"!甘ったれるな。明日も会社に来て仕事をしなさい」
明日には久々に親友とあう約束をしています。あなたがこの文を読んだ所感を書きなさい"みたいなもの
模範解答は「もちろん納期を死守することが最優先.友人には今度会えばいいけど*4,納期は待ってくれない.人生でいちばん重要なのは仕事で,趣味とか友人とか結婚とか幸せな家庭とか子育てとか家族サービスなんて言ってる奴は,ゆとり教育で甘ったれてるだけだと思います.有給とか代休が労働者の権利なんて権利をはき違えてるんです.」みたいなのを書けばいいのかな.
むしろ「この会社はデスマーチが常態化しています.今のプロジェクトも,前のプロジェクトも,その前のプロジェクトもデスマーチでした.週7日出勤で,終電帰り,会社に泊まり込むことも珍しくない.休みなんてもう何ヶ月もまともにとっていません.定時なんて覚えてる人は誰もいません.欲しい人材は滅私奉公してくれる社畜です.あなたは入社直後にデスマーチに放り込まれ,心を病んで退職しない限り文字通り死ぬまで働かされます.」と言ってるようにしか見えないけどね.
テスト終了後、NHK スペシャルの日本人の起源の特集についての映像をなぜか何の説明もなく流された。あれはいったいどういう意図だったのだろうか。
なんだろう?これはちょっと分からない.
ひたすらつまらない話を聞かされても,アクビ一つせずに真面目に見ているフリをしている人間をチェックしていたのかな.それとも単に採点する間の時間稼ぎか.
最後に、履歴書を全員に返して説明会は終了した。履歴書を返してくれるなんてなんていい会社なんだ。てっきりコピーでもとったのかと思ったら、次の選考でまた持ってきてほしいとのことだ。
あれ?紙の履歴書を持参?
システム会社でそれはないだろ.履歴書なんてワードやPDFで事前にE−mailで送付して終わり.プリントアウトも廃棄も会社側で勝手にやる.*5 *6紙に印刷した履歴書を当日に持参させる会社なんて,体質がすごく古くさいと思われる.Excel仕様書はコの業界の七不思議の一つだ.
この履歴書は名前を呼ばれたら順に前に出て返してもらってそのまま帰るというものものだったのだけれども、
名前と顔の確認が目的だったのかもね.