慣れるSE3「失敗だらけの提案書作成」

ラノベと言えば,コレも出てるみたいだね.

なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)

なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)

http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51166451.html
でもこれってラノベと言う感じがあまりしないな.どちらかというと,ラノベの皮をかぶったIT業界ノンフィクション.*1


業界の外の人からは120%フィクションに見えるだけ。
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20101018/p1


http://lnm.nog.jp/detail.php?ean=9784048701815

http://d.hatena.ne.jp/kazutokotohito/20110106#p1

まぁ、ええと、今回も面白かったよ!

痛いけど、心は痛かったけど!

RFPもらって、それに従って提案とか、まっとうでいいね!

でも、本番は、お客側の偉い人が人事異動で変わって、RFPがまるっとくるっとひっくり返されてからだ!

……泣きたくなってくるね!

正直、こうやってすんなりと提案させてもらえて、すんなりと案件が進められれば、本当に幸せなんだろうなぁ、と……

なんか、泣きそうになってきたんで、話を変えよう。

http://d.hatena.ne.jp/smellman/20110106/1294339554

さてさて、本作ではいろいろ思い出されるシーンがあります。特にやばかったのが、立華たんが大手メーカーの営業にバカにされて恫喝する啖呵を切るシーン。「私の技術を馬鹿にされたくない!」は名台詞だと思いますが、実際にこういう事ってあるんですよね。実体験としては、僕がバイトのころに保守を担当するというのでお客さんのところに打ち合わせに行ったんですが、超大手メーカー系列の会社が◯◯◯ Controller*1という製品を導入していてその営業さんに当時の上司が「この製品のWebサーバはどれを使っているんでしょうか?」と聞いて、営業さんからの回答が「独自サーバです」という回答をして、へーそうなのかーと思いながらその製品を作ってる人にその場でチャットで聞いてみたら*2「Apacheだよ」って回答が来て、弱小ベンダーなめられてるなぁっていうのと同時に、お客さんに誤情報流しても訂正しないんだというのにショックを受けたというのがあります。

http://d.hatena.ne.jp/somaru/20110108#p1

  • 前二巻は自分が経験した事のない職種故に、半ばお仕事拝見みたいなノリで楽しめていましたが(残業についてはシンパシーが)、この巻は経験ある部分もありグサグサ来ました。提案営業とか死にそうです。
  • しかし、作業量とか全然分かりませんが、この会社この先マジで回るんでしょうか…。

http://d.hatena.ne.jp/MonoKaori/20110108/1294592201

  • 他のプロジェクトでは正月が無かったところもあるみたいですし。あのプロジェクトへの応援が無かったことになったのは正直ありがたい。
  • 大きい案件ですと全体で100ページを超えたりします。当然そんな量を3人とかでは作れないので章ごとに数人チームを別れて作成し、最後にひとつに纏めます。これが中々難しい作業で、中の構成がレビューごとに変わったりすることも多々あります。
  • やはり、レビューでちゃぶ台返しにあうとやってられねえと思うわけです。

http://d.hatena.ne.jp/kiyoshi_net/20110110/1294613921

主人公が社長へと成長していく話にしたら、長くかけるし面白いかもしれない。間延びが心配ではあるが。

最終話の可能性

  1. 脱出:スルガシステムから別業界への転職を成功させた工兵.みなの羨ましそうな視線に見送られて,工兵は定時帰り&週休二日の幸せをかみしめるのだった.
  2. 新生:なぜか突如持ち上がった大企業からの買収騒ぎ.買収後に次々と送り込まれる天下り経営患部たちによって,スルガシステムの一人あたりの生産性と利益は急降下.一人喜ぶ社長と裏腹に,不満を募らせる開発メンバーたち.彼らを引き抜いて,カモメ新社長の下,新生スルガシステムが立ち上がる.
  3. 帰郷:リ○マンショックの直撃を受け,嵐の中の泥舟のように跡形もなく沈んだスルガシステム.工兵は故郷に帰って実家を継ぐことを決意する.
  4. 胡蝶の夢:あれは悪夢だったんだ.終電帰りとか,深夜対応とか,体をこわして鬱病退社とか,あれは全部夢だ,夢なんだ.本当のオレは普通に仕事してる,真っ当なサラリーマンなんだ.あんな悪夢は二度と見ないぞ.オレは『現実』の中に生きるんだ.
  5. 車輪の下:毎日のように発生している電車との人身事故.工兵はまさか自分がその事故の主役になるとは予想だにしていなかった.合掌.

今回も主人公は新卒2,3カ月目っていう設定になってます。ルーキーにプレゼンさせるってどんな会社やねん、と思った。

さすがに滅多にないとは思うけど,絶対にないとは言い切れない.それがSIクオリティ.*2 *3

新人に提案書書かせる会社ならたまにあるとは思うけど,ソコソコ可愛い女性技術者が二人もいる会社は絶対にないと思う.ましてそれが二人とも彼氏無しで一人の新人を奪い合っていて,しかもそれが「話題にならない」IT企業などありえようか.

そのまま次回作も一カ月後の話、みたいにすすんでいったらスラムダンクみたいに、1年を表現するのに何年もかかる,ってことになりかねない。

でもリアリティを追求するなら入社から引退か転職する最終話まででも2〜3年くらいでしょ?10年の長期シリーズでちょうどいいくらいじゃない.

http://www2e.biglobe.ne.jp/~ichise/book/2011/4048701819.html

とりあえず、大手だからといって、バックヤードの支援が充実してるとか価格競争力があるとかウソだよね。そうだったら、俺、こんなに苦労してないもんorz。

http://blog.livedoor.jp/gurgur717/archives/51153465.html

「零細企業で劣悪な条件下で労働させられている主人公が、その逆境をものともせずに成長する。前2作を読んだ時に『労働基準法を無視した企業で働くということを肯定的に描いているんじゃないか』と思ったものなんだけど、この3巻で主人公はそのブラックの壁を乗り越えたところまで行き着いているんだ」

肯定/否定とかではなく,日本のIT業界にいるものならば誰もが日常的に見てきた事実をそのまま書いただけのような気がする.

「残念なのは、ITとはまったく畑違いの分野で働いているから、どの程度のリアリティがあるのかわからないところ」
「IT企業ってあんなに女性が多いんですかね?」

女性技術者は皆無といっていいレベル.たまに事務にいるけど,年に数回話をする程度.

しかしそれ以外はだいたい合ってる.当社比ブラック度50%OFF,主人公補正+1000%くらいな感じ.

おら、こんなブラックな会社嫌だ!!

http://blogs.yahoo.co.jp/whenby2006/51343082.html

今回は提案・コンペと言った営業畑に関するノウハウと裏側のお話で、私も技術畑なりにほんの数回ですが、提案書作成とプレゼンを行ったことがあるので今回のお話もかなり身近に感じながら読ませてもらいました。もっとも胃が痛くなった記憶しかないこのエピソードで色々トラウマが蘇ってきそうで正直頁をめくるのが怖くてしょうがなかったです^^;

必ずと言ってもいいほど絡んでくる競合他社(大手から中堅どころまで)さんとの駆け引きやら、パワーゲームやらも一部提案と言うテーマにあわせて描かれていましたが、ここについてはとてもお上品にオブラートに包んでいるようで真の胸くそ悪くなるような裏側の描写はさすがになくて安心した。実際は全部が全部そうではないけれど大なり小なりどろどろ〜っとした世界が広がってます^^;

http://yannegi.blog42.fc2.com/blog-entry-3487.html

社長、幕張に住んでるようで^^;・・幕張はなぁ・・もう何十回も行ってますが、そういう人たちの集まる場所ですよね^^;

あそこって夜12時でもビルの電気消えないんですよね・・まさに不夜城で・・

藤崎さんは北陸へ、立華は出先へ^^;・・社長から逃亡w

重要ですよねww
うん、あるあるww
いかにうまく逃げるかというのは考えますw

「行間を読む」と並んで生き延びるのに重要なスキル...orz

立華>『これみよがしに専門用語を並びたてて』

これですよww
あるねぇ^^;・・あるある・・・

中小企業は要件チェックがズサンかつ見積もりが低い

いや、大企業もでしょ^^;・・
とか私的には思わざるをえないw

いや、リスク管理って他の会社みんなできてるのかなぁ
大会社でもできてない感じがするけどなぁ。。

リスクマネジメントという発想自体がなさげ.

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

読んでいて,とても空しくなった.

橋本課長>自分たちのシステムは自分たちで
    >コントロールする

これがなかなかできない。。
やっぱり下に下に丸投げとか・・多いんですよね。。

だから内製化しろと,アレほど.

引き抜くなら不景気の今がチャンス.まあ半分くらいは首吊ってたり廃業してたりするかもしれんけど.

立華>ただの伝票通しじゃない

おっと、うちのお客さんの悪口はそこまでだw

おっと日本のSIビジネスの悪口は(ry

http://yannegi.blog42.fc2.com/blog-entry-3376.html
http://yannegi.blog42.fc2.com/blog-entry-3411.html

http://d.hatena.ne.jp/maruiboushi/20110110

SEがみんなあれくらいできるだろうと思ってるんならその幻想をぶちこわすからね?

SI業界の人間が,みんなあんなにいい人ばかりでわきあいあいとやってると思ってるんなら,その幻想をぶちこわすからね?

SI会社に独身女性の同僚がいるなんて思ってるんなら(ry

SEに欠かせないキーワード

http://dengekibunko.dengeki.com/newwork/bank_1006a.php

残業:手当は出ません。

休日出勤:休日? なにそれ、うまいの?

OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング):先生! 僕の翻訳ソフトが「ほったらかし」と訳してきます!

納期:客が明日入れろと言い出したら、それが納期です。

仕様:提案書に書いてある内容は仕様『案』に過ぎません。受注してからが本当の仕様策定フェイズ。

営業:敵。

協力会社:敵。

クライアント:ラスボス。

だいたい合ってる.

*1:いうまでもなく,同僚の女性技術者と「さんかくかんけい」と優秀な上司などは除く.主人公も相当マシな方だよな,技術力は皆無だけど.

*2:特に零細企業は人材の層が金箔より薄いのです.

*3:二週間の研修だけで現場にたたき込むくらいなら普通だと思う.それがコンペとなると珍しいけど,ダメで元々というなら十分アリ.むしろ主力メンバーでないからこそ,失敗しても痛くないというか.