「ブラック企業の見分け方」か...
- http://www.asahi.com/national/update/0114/TKY201101140253.html
- 「就活中の学生の間に「ブラック企業」見分け方を指南する動きが広がる」http://slashdot.jp/askslashdot/article.pl?sid=11/01/17/0246228
- 「就職活動ってこういうものだよね…と心の底から共感できるお話」 http://labaq.com/archives/51572075.html
- http://news.livedoor.com/article/detail/5275167/
ブラック企業を見分ける方法.「そんなものがあればいいなあ」というのは心の底から同意する.
新卒がブラック企業に入ると悲惨だろう.「嫌だったら辞めればいい」が通用しない日本企業.だから
- 3年間必死で頑張り、身も心もボロボロになって廃人になる.
- 3年間必死で頑張ろうとして,鬱のあげくに自殺
- 1年で辞めて,転職しようとしたけど「3年以内に転職する新卒は欠陥品」という人事部の壁に阻まれる.たどり着く先はニートかワーキングプア.
のどれかになるのが一般的だと思う.
それで、選り好みせずにブラック企業に入って、体壊したり自主退職に追い込まれたりしたとき「自己責任」ですませるんでしょ?勝ち組企業以外に入社しても、自分で責任負いきれねーよって思うから、みんな悪あがき続けてるんじゃないかなぁ。
実際どのような企業であるかを、就職活動の段階から知ることができないから、名の通っている企業だったり、待遇がいい企業だったり、「見分け方」に引っかからない企業だったり、そういう選び方をせざるをえないのです。
友人(20代後半)が転職活動したときの体験談としては、「常時募集」と「求人内容が曖昧」も危ないとか。
前者は「慢性的な人不足=定期的に離職者がいる」の傾向があり、
後者は「募集側(経営側)が、業務に必要なスキルを把握できていない」という傾向があるらしいです。
IT業界ではいつものこと.でもそれはIT企業が「定期的に離職者がいる」の傾向があって*1、「募集側(経営側)が、業務に必要なスキルを把握できていない」からなんだよなあ.そしてそれはIT業界がブラックになった結果と原因でもある.*2
ただし、今のご時世、20年先のことは誰にもわからない。待遇の安定した大手出版社も例外ではない。だから、いつ組織を離れてもいいように、市場価値を意識した仕事をしておくべきだというのが、僕のアドバイスだった。これはいつも書いていることでもある。
その後の出版不況については、あらためて述べる必要もないだろう。20年どころか、たった数年の間に、あちこちの出版社で早期退職募集や昇給抑制が実施されている。もはや出版社は、他の日本企業同様、過去の年功に対しては多くの褒美は出さないだろう。報酬のルールが変わったのだ。それを見越して、まだ若手の間に実力主義の組織に移るのは合理的な選択である。彼はしっかりとそれだけの準備をしてきたということだ。
http://www.j-cast.com/kaisha/2011/01/18085735.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/national/update/0114/TKY201101140253.html
- id:genosse アレな会社を何とかするのは本来は行政の役割なのであるが、それが上手く機能しておらず、死人さえ続出している以上、求職者(学生)が自衛するしかない。戦場で銃を携帯し撃ち方を学ぶのは当然だ。
- id:kskmeuk 見分け方じゃなくて、必要なのは、「やらない、やらせない、ゆるさない」だと思います。
- id:kenken610 朝日新聞がブラックである可能性について、記者がどれだけ思いを致したのか、それが気になる
- id:ad2217 圧迫面接は面接の段階で一発でブラックだと分かるから素晴らしいです。
- id:tydk27 社畜から「若いのだからいくらでもやり直せる」と言われることが多々ある。本当にやり直すことができるのか?この社会で。
- id:urakimura そういうところしか仕事が無い現実を教えたほうがいいですよ。
あー,確かにこれはやった.
「ヤバそうな企業かな?」と思ってぐぐってみたら,でるわでるわ.「やっぱりヤバイ会社だったんだね」と思ったけど応募した以上はしかたなく面接に行ったら,立地もオフィスも面接官も質問内容&テストもいかにもだったんで,帰ってきてかなりへこんだ.
こんな企業しか求人がないって時点で,日本のIT業界も終わってるなーって...
- id:kazutaka_ueyama 特定の業種や職種に紐付けて属性を見出そうするやり方だけはすべきでない。/教育現場で教える限りにおいては労働者の権利意識や労働法制の意義の様なマクロ視点に終始して置いた方がいい様な気もするな。
半ば同意したいのだが,現実には特定の業種や職種でブラック属性が強い産業があるからなあ.
たとえばIT業界をブラックたらしめている理由の一つが,日本企業の日本企業的な経営スタイルや評価制度や価値観や産業構造だから,日本企業が今までの価値観や構造的問題を捨てさらない限りはIT業界はブラック産業でありつづけるだろう.仮でもなんでもなく全企業の7割がブラックの業界があるとすれば,そんな業界に飛び込むのは無謀としか言いようがない.*3
あとブラック云々以上に若者は斜陽産業には行くべきじゃないよね.マスゴミとかIT業界とか.
- id:minazuki6 天下の朝日新聞にも「ブラック企業」の文字が・・・
天下の朝日新聞がブラックなんですね,わかります.
- id:kazu_the_kuzu ブラック企業に勤める人からの「甘え」バッシングはまだかなぁ
それはないでしょ.バッシングするのはブラック企業の「経営者」であって,社員の側からすると普通は「オレみたいになるんじゃねーぞ」としか.*4
- id:hase_lv ブラック企業の見分け方を学ぶのもいいけど、自分が働きたい会社の基準を決める方が前向きでいいよね。RT @asahi 「ブラック企業」見分け方学ぼう 就活学生、研究し自衛
それは「前向き」なのではなく「夢を見てる」だけ.
- id:monaken Read It, 地獄のワンダーランド 一番怖いパターンが「入ったら逃げられない」。その月払いの低賃金で家賃は会社持ち、遠方に飛ばされる。これで脱出不能にできるから
ト○タの期間工でもそんな話を聞いたような.
余談
- 作者: 夏海公司,Ixy
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しかしそんな付け焼き刃の対応が上手く行くはずもなく,六月になっても工兵の内定はゼロのままだった.
サラリーマンになれないことがこれほど絶望的な気分だとは思っても見なかった.まるで自分の人間性を否定されたような,自分という存在を丸ごと拒絶された気分だった.
大学の仲間は一足先に内定を獲得し,残り少ない学生生活を楽しんでいた.一体自分と彼らで何が違うのか,冷静さを失った工兵にはサッパリ理解できなかった.分からないまま,彼はほとんど生ける屍のように携帯の着信を確認し続けた.
スルガシステムの求人広告は独特だった.
求める人材像やキャリアパスの説明はほとんど無く,Yさんという新米エンジニアの日常が淡々と書き綴られていた.
(中略)
挫折と再起,挑戦と失敗.
何度となく「もうやっていけないのでは」と思い,その都度先輩社員に励まされ立ち上がっていく.そしてついに大規模プロジェクトをやりとげ,顧客から感謝の言葉を勝ち取るのだ.
「ありがとうYさん.あなたのおかげで当社の新システムは無事稼働しました.」*5最後まで読み終わった瞬間,工兵は不覚にも涙していた.
「詐欺の手口で良くあるのはですね」
「まずは成功体験を伝えます.このお守りを買ったら商売が上向いたとか,受験に成功したとか,そういうのをですね.実例として話すわけです.で,次に危機感をあおる.今買わないと在庫が無くなる,チャンスがなくなるとか言ってね.」
「あなたは特別だーとも言いますね.あなたのように特別な人だからこの話を教えたんだって.まあよく考えれば胡散臭いわけですが.だってよく売れる商品なら,わざわざ一人一人口説いて回る必要ないでしょ(笑)効率の悪い.」
「まあ詐欺師は騙しやすい人を狙いますからね.気の弱い人とか悩みのある人とか,あと何か切羽詰まってる人とか.つまり冷静な判断力を無くしてる人ですね」はて‥‥なんだか最近似たような話を聞いた気がするけど,なんだっけ?
プロローグからしてコレである.内容は推して知るべし.
「あ,ごめん.あれ書いたのあたし」
「あたし,昔ライターやっててね.そのことを人事に言ったら,就職サイトのひな形? を作るから,何か適当に書いてくれって.でまあそれっぽい話をつらつらっとね.まさか,そのまま使われるとは思わなかったけど.」
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s01300.jsp?p=009
*1:有名なのは「この会社に5年(3年の場合もある)もいれば長老になれる」というセリフ.社員の平均在職期間は2〜3年とかね.人材の使い捨て,ここに極まれり.
*2:「常時募集」については,「求めるスキルに比べて給与が安すぎる」の場合もある.グレーなIT企業でも常時募集になるのは,これが多いかも.
*3:「あの頃は無謀だったなあ.俺も若かったんだよ.それに就職氷河期では選択肢もなかったし...」とは思う.だから「今の若い者は」などと,あまり偉そうなことを言えた義理ではない.
*4:或いは「おらSVさ行ぐだ」.http://slashdot.jp/it/comments.pl?sid=509112&cid=1832050
*5:関係者なら説明するまでもないが,新米技術者に感謝の言葉を贈るような風習は日本にはない.動いて当然,動いてもケチをつけるくらいで普通.
もし顧客から感謝の言葉など投げかけられたら,意表をつかれて涙するかも知れない.