マスコミは,一皮めくれば広告産業
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A88889DE0E0E4EAEBE7E2E2E2E0E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;dg=1;p=9694E2EBE3E3E0E2E3E2E1E7E2E4
ほんとうに糞マスゴミが書きそうなことだ.*1 *2
「これからは財テクの時代だ」「フリーターとは会社に縛られない自由な生き方」とか書いてた奴らが,どの面さげてこんな記事を書くんだろね.
しかもなぜかこの記事は会員限定でない点も興味深い.一人でも多くの読者に「読んでほしい」記事というわけだ.
クーポンサイト、隆盛の陰にひそむ危うさ
グルーポン「おせち騒動」は氷山の一角
えーっと,新聞の一面広告出すのに,新聞社は一体どれだけの金を取ってるんですかね?そして新聞記者の年収は?自動車メーカー一社がTV CMに流すのに使った金額は?
ホットペッパーなんかのクーポン誌では?それに掲載するコストと宣伝効果.まずはそれと比較すべきでしょ.
ここで挙げられてる問題はグルーポン特有のものなどなにもない.
「僕はインターネットのことなんか、何もわからないし、グルーポンの営業担当が元飲食業界出身で詳しいと言うから、すべてお任せでやってしまった。無知でバカな自分が悪いんです。でも、グルーポンから上限枚数の説明はなかったし、クーポンの売り出しは24時間という約束だったのに、勝手に『ご好評につき』ともう1日追加されていた」――。
全くその通りだと思うよ.スゲー馬鹿.
どんな小さな店舗でも店長であり経営者であるならば「全部おまかせ」はあり得ない.すべては自分の責任.システム開発でも丸投げすれば酷いシステムができあがるが,その責任のほとんどは顧客の側にあるんだよ.お客様は神様です.仕事を受けた側が神様に逆らえるわけがないんだよ.*3
「バーゲンハンターがほとんどで、倍の値段で来てもらえる客層ではなかった。半年以上たったが、店舗スタッフの実感は『リピートゼロ』。今でも毎日のようにクーポンサイト各社から営業の電話がかかってくるが、もうやるつもりはない」
これも同じ.単に店長が馬鹿なだけ.広告をどのように使ってお客を集めるかは自分の頭を使って考えないと.*4
景表法の「二重価格」にあたり、違法だ。
なにを今更.新聞でも良くあること.ただ新聞は身内の恥については報道しないだけ.
あくまで責任の所在は外食文化研究所にあるかのような表現。だが、クーポンを販売しているサイトがグルーポンである以上、商品の表示に関する責任はグルーポンにもある。
「あくまでも責任の所在は依頼側にあるかのように書いてるけど,広告を載せてるのは新聞社なんだから,新聞社にも責任がある.」というふうには書かないんだよね.新聞社にとっては身内だから.
本当に「三方よし」のビジネスなのか。これを機に兜(かぶと)の緒を締め、真剣に検証する時期が訪れたのではないか。
「〜について真剣に考え直す時期に来たのではないだろうか」.良くある投げっぱなしのオチ.
まあビジネスなんだから,三方よしに見せかけて自分が一番の利益を得るように誘導していくのは必ずしも非難されるべきものでもないと思うけどね.マスゴミなんかいつも自分は正義の味方のような立場で発言しながら,その実はエゴの塊だったじゃないですか.
また客視点で広告ビジネスについていうならば,他の媒体,たとえば新聞やテレビCMに比べてグルーポンに優位性があるかどうかが重要なわけで.グルーポンには新聞にはない様々なメリットがあることについては触れないのかな.
業界をけん引する盟主だからこそ、グルーポンに課せられた責任は重い。
新聞社は斜陽産業だから,責任はないとでもいうんですかね.
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A88889DE0E0E4EAEBE7E2E2E2E0E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;dg=1;p=9694E2EBE3E3E0E2E3E2E1E7E2E4
- id:yamakaz 手数料50%って時点で飲む店側の感覚がわからない。 / どう考えても会社側は焼き畑で行こうと思ってるとしか感じれない
そりゃ絶対額で比較しないと.
「300円のドリンクが50%OFF,100人分」と,「金額によらず一回10万円」「20秒CMで1千万」だとどれが安いか,費用対効果に優れているかというような話.もとからロングテール狙いなら50%くらいとって当然.*5
吉野屋の経済学
- 作者: 安部修仁,伊藤元重
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伊藤 破綻の内容を具体的にいうと,店側の想像以上に客が殺到して,システムがパンクしちゃったと言うことですね.
阿部 そうです.パンクしちゃったんです.伊藤 一番破綻したというか,大変だなと思ったのはどこですか?ものが現場にちゃんと届かなかったということですかね.
阿部 それが決定的ですけど,店の側もあっぷあっぷで,対応ができていなかった.まだ原材料がそろっている段階から,「お客さんを待たせる」という現象が出てきていました.そこへ持ってきて,肉やタレなどの食材に始まり弁当の容器に至るまで,何をどれだけどこへ運ぶかというロジスティックスが決定的に破綻した.すると,必要な時間に物が届かないから,在庫がなくなって店を閉めなくちゃならなくなった.伊藤 前線にいる兵隊の弾薬がなくなっちゃってるんですね.
阿部 そうそう.当然,本部や工場の方でもパニックになってはいた.でも,混乱が一番パニックの形で出てくるのは店頭なんです.
伊藤 24時間化というのはそんなに簡単に…….
阿部 いえいえ.それまで24時間稼働になったことがなかったから,まず編成から変えて行かなきゃならない.大混乱ですよ.結局,金曜日の夜から土曜日の朝にかけては,部室長以上,常務まで全員が東京工場に集まって,徹夜のスライス作業を(笑).そんときはねぇ,三日間不眠不休という奴が本当にいっぱいいたんですよ.伊藤 そうやって不眠不休でスライスしたとしても,在庫自体が枯渇するのは時間の問題だと.
阿部 ええ.しかも,問題は肉だけじゃない.たとえば玉ねぎについてはスライス作業だけ外注していましたから無理がきかない.セール初日には配送センターの在庫がゼロになってしまった.既存の取引先だけでは足りないので,新規に別の会社に頼んでスライスしてもらったりね.そうすると,できたところから出荷という形になるから,自動発注のコンピュータシステムでは対応できなくて,手書き伝票でやらざるを得ない.それがまた混乱に拍車をかける.配送の臨時便が増えるから,そこでも混乱がありました.伊藤 それでも間に合わないということで,まずは弁当から中止.
吉野屋敗北宣言の顛末.言うまでもなく,当時はグルーポンなどなかった.*6
ついでにメモ
鵜呑みにするわけじゃないけどね.経営者としてはそのくらいのことを考えていて当然なわけ.「何も考えずに新聞広告だけ出せば,売り上げ倍増してリピーターがジャンジャンやってきてウハウハ」なんて考えてる経営者がいたとすれば,そら馬鹿でしょ.
*1:あのお節料理については酷かったとは思う.でもそれは「バードカフェのお節」であって「グルーポンのお節」じゃない.新聞記者だったら,そこを勘違いしちゃいけないな.あんたらの新聞の広告に載ってる商品について,新聞社が一体どれだけ責任をとってきたっていうのかね?
*2:その後の対応も特に問題があったとは思えない.全額返金+お詫びの品をその日のうちに発表してるしね.日本企業なら500円の金券を出すのに1週間かかるんじゃないかな?
*3:「言われたとおりに広告出したけど思ったほど儲かってない」「費用対効果が明らかではなかった」「広告がリピーターには繋がらない」.テレビや新聞ではそういうことがなかったとでも?そこをなんとかするのが経営でありマーケティング.日本企業は経営不在でマーケティング不在とは昔から言われてきたこと.
*5:こういう人は「50%OFF!」の文字につられて,要らないものまで買って後悔したりするんだろうか.
*6:飲食店経営者なら,多かれ少なかれ「満席なのでお断りをする」というのは経験してるんじゃないかな.満席だけどどんどん来てください.出前も全部断りませんなんて飲食店は普通はない.病院でもベッドが全部埋まってるのに病人を断らない病院なんてあったら,私は行きたくないな.