「フリーになるな。スペシャリストになれ!」と言うだけならば容易いが
http://agora-web.jp/archives/1328905.html
典型的な営業トークか.
ツッコミどころ満載.こんな与太話は眉唾物なので,鵜呑みにしないが吉.
要約すると「とにかく何でもいいからやってみよう.頑張れば上手くいくかもしれないよ」と言ってるだけ.何も答は出してないし,曖昧すぎてアドバイスにもなってない.
質問
「プログラム初心者です。Androidをやるべきか、iPhoneをやるべきか悩んでいます。また、現在28歳でフリーで働けたらと考えていますが、不安も多いです。」
28歳で初心者で,何をやったらいいか分からず教えて貰える師匠もいない.自分で調べることもできない.だったら,たぶん諦めた方がいいと思う.
(先進国でも後進国でも)どちらの市場を攻めるにも英語を習得しなければならないが、英語だけでは戦えない。
そういう意味では無いんだろうけど,AndroidでもiPhoneでも英語は最低限必須じゃ無いの?プログラミングは初心者でも英語がペラペラというのなら,それは大きな優位性になる.でも日本人多くが英語がまるでダメ.英語がダメでプログラミングも初心者なら,やっぱり厳しいなあ.
回答:どちらでもよい。どちらも市場性と成長性に問題はない。
iPhone(iOS搭載機器)はすでに2億人、毎日15万台出荷。Androidは1億台、毎日40万台出荷。どちらもアプリマーケットにアプリをリリースすれば全世界に販売できる。こんな市場はかつてなかった。
どちらも販売「できる」と言ってはいても,「儲かる」とは言ってない所がミソ.
そこでアプリを作り,世界展開し、十分な収益を上げるのは非常に難しい.市場はそこそこあっても,単価も安くてライバルも多いから利益を出すのは大変だ.
プログラミングできることと、独立することは全く別物である。
ここだけは同意.*1 ただし結論は違うっぽい.
フリーになってはいけない。自分が無二のスペシャリストになることを目指すことだ。どんな分野にも必ずスペシャリストになれる隙間が存在する。
でも日本企業が求めているのは,色に染まってない器用貧乏なゼネラリストという現実.*2
しかし「隙間」とはよくぞ言った.隙間なので市場が非常に小さい.あなたがニッチなスキルを持っていて,その分野で仮に国内No1だったとしても,よほどの幸運が無い限り,そのスキルに対する求人は存在しない.仮にあっても年齢30歳以下/35歳以下の壁に阻まれる.28歳からスペシャリストになるのに数年はかかるけど,その頃にはきっと仕事にありつけなくて苦労すること間違いなし.ニッチビジネスは伊達にニッチ(隙間)なわけではなく,ニーズが少なく大きなビジネスにならないからこそのニッチなのだ.
元記事コメントより
この記事のリンク先のサイトを訪れてみましたが、 短期間にこれだけ儲かると宣伝する投資術のサイトと同類のように思えます。
もうすこし確実な方法は、 米国の大学のコンピュータ・サイエンス学科に留学することです。 学士入学ですと2年ぐらいで卒業できます。プログラミングは基礎から教えてもらえます。単にひとつのプログラミング言語だけでなく、その10倍ぐらいの教育がうけられます。
教育内容は、達人のホラ話や自慢話を聞かされるのではなく親切ていねいです。
そして、できれば修士課程に進まれるとよいとおもいます。 今はこうして、多くのインドや中国からの学生が米国企業に就職しています。
ただし、勉強はきついです。
まだしも現実的な回答だと思う.
ちなみにトラックバックを受け付けない所も,そういう怪しげなサイトにそっくりだ.