してたしてた.NetScreenの筐体みたいな顔色だったわよ

Juniper NetScreen 204(NS-204-007)

Juniper NetScreen 204(NS-204-007)

「昔,私の同僚でちょっと線の細い子がいたんだけど,ある時大規模トラブルに巻き込まれてね,一週間近く不眠不休で顧客対応したあげく,ちょうど今のあんたと同じ顔になってたのよ」
「その人翌日ビルの屋上から飛び降りたわ」

毎度のことながら,なんでこう無駄にリアリティを追求するんですか‥‥orz *1
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51258258.html

「金銭的なやりとりや契約の無い業者同士が指示・報告し合う.金で縛ったって『やる・やらない』『言った言わない』の話が出てくるのに,何の関係も無い業者同士が一緒に仕事したらね。……どうなるか分かるでしょう?
おまけにPMは外注で契約的な権限の裏付けも無しでしょう?うまくいくわけないわ.もっとも、客のあの様子じゃ,トラブルが起こってもそうだと気づかないかもしれないけど.」

担当範囲だけじゃ無い.体制も要求仕様も一切詰まってない.確定してるのはリリース日だけ,そんな状況でね.詳細話し合うにしてもいったん自社での検討が必要だからって,早々に退散されてしまったよ」
「機器構成が詰まってないから部材の発注もかかってない.回線納期も未調整,なのにベターメディアさんは総務部の先行移転とか,営業部のフリーアドレス化とか好き勝手なことを言ってくる.本当に……どうしろっていうんだ.移転まで二ヶ月ちょっとしか無いって言うのに」
「だいたい業者も業者だ.本当にできないならできないって主張してくれればいいのに.変にできるかもしれないなんて言うから顧客が安心する.最後は何とかなるんでしょと思われる.ならねぇんだよ,PMがどんなに頑張ったって無理な物は無理なんだ.なんでそれが分からないんだ……どいつもこいつも*2

あれ,何故か既視感が.*3

「本プロジェクトの目的ー20XX年十月1日を目標に本社を現在の六本木○○ビルから有明のxxビルにいてん,新社屋での業務を開始する.」
「移設対象範囲ー音声設備,パソコン,複合機,ネットワーク一式,サーバ一式,マシンルームにカンする諸設備,回線.その太必要とされる物全て.」
いやいやいや.
一式って何だよ.諸設備ってなにを含むんだよ.極めつけに「その他必要と思われる物」て,何でもありじゃねーか.かけらも定義になってねえぞ.
(中略)
パニックに陥りながらも次のページに進む
「以上」

http://www42.atwiki.jp/kusotoyota/pages/59.html

「彼はスゴイですよ.どんな短納期案件でも綺麗に落着させてくれますからね.いや,過去どれだけ実現不可能と言われた仕事をやり遂げてくれたことか.まったく若いのに感心ですよ.」
「なにせ社長同士のつきあいですからな.別府君も気合いの入り方が違いますよ.業者とのトラブルも死ぬ気で解決してくれますし,我々には一切手間をかけませんからな.」

なんと不吉な.それは死亡フラグというのでは?

「『とりあえず仮だから』と線表を引いて,実際に納期が迫ると『今更変更はきかない』『約束した以上,徹夜でもメンバー追加でもして乗り越えて下さい』……そう言ってくる人でしたね.」
「『あとでいくらでも変更がきくから』が常套句なんです。大丈夫,変更には柔軟に対応しますと言っておいて,一度受け入れたら最後,コスト・休日度外視で作業させられる.だから私達もこのお客さんには絶対に見積書ベースでしか対応しないようにしてるんです.下手に融通を利かせたら以降,奴隷のようにこき使われますから.

「このお客さんの案件,いつもこうなんです.勝手に色んなベンダー引っ張ってきた挙げ句,あとはよろしくって投げ出すから.……おまけにギリギリまで値切り交渉するからなかなか発注書出なくて.今回だって早く発注書くらい寄越せって感じですよ.」

....orz


この作品のストーリーを分類すると

  1. 平均的中小SI会社の様々なブラックな側面 *4
  2. 新卒一年目の工兵に,なぜか重要な仕事が押しつけられる*5
  3. それを工兵がみごとに解決(そして仕事量と疲労はうなぎ登り!)
  4. 何故か登場する女性社員.しかも工兵が次々とフラグ立て

1は赤裸々な業界ノンフィクション.2は「滅多にないけど,たまにはあるかも」レベル.3は「まあラノベだし,そのくらいはいいんじゃね?」*6.4は「絶対にありえない.リアリティがないにもほどがある」.

リアリティで言うと,こんな感じかな.
1 > 2 >> 3 > (越えられない壁) > 4

ただし3の奇跡は実は4の影響が大きいかな.工兵が登場するキーパーソンの女の子をたらし込み,「悪いようにはしないから」とか言葉巧みに利用する.ホント 犯罪者予備軍だぜ 罪作りな男だぜ.

普通だったら何のコネも実績もない新人が信頼関係を築くには一体何年かかることか.それを工兵が女性社員をたらし込むことで数時間で実現するところはフィクションならではですね.さらに,なぜか女性社員が登場するのはもっとフィクション.

http://www.booklines.net/archives/4048705288.php

僕はこういったお仕事とは縁がないから知らなかったんですが、

ええい,この幸せ者め.

発注とかそんなんでいいの?と思ったりしつつ、

ぜんぜん良くないです.でも普通です.

http://d.hatena.ne.jp/leo18/20110514#p1

これ工兵過労死エンドじゃね?ほんと尊敬する。

室見の燃え尽きエンドも可.

社長に説教食らうシーンは、こっちまで心が痛くなった。

心がおれる瞬間の定番ですね.

http://d.hatena.ne.jp/INN/20110513/p3

室見さんは室見さんで、複雑な過去を背負っていそう。自宅訪問のシーンは、何があったのか考えさせられます。SEの話に終始すると思っていたので、この伏線にはビックリ。今後、徐々に明かされていくのかな。

今回明らかにされた室見の私生活については,既視感こそないけれど,そんなに違和感なかったりする.室見の女の子設定ということを除けば,ただの普通の技術畑一筋の親父キャラにしか見えないような.

http://www.takabor.com/2011/05/se4.html

詳細日程は決まっていないくて、〆切りは切られている。
どこがなにをやるかは実は曖昧とか......。細かいところはあとよろしく。
それじゃあ、死人が出ます。

仕事上の付き合いがあった人とプライベートで飲みにいくなんてないよ!!

女性ならなおさら!
そういうのって,普通は「接待」って言いません?胃に穴が開きそう.

http://ranobe365.seesaa.net/article/200925258.html

でもやっぱり、最後は自分のところのマンパワーで解決するのか……お前ら、いつ寝てるんだ。(中略)プロジェクト管理までクリアしてしまうと、ある程度行きつくしてしまったよう……次回どうなる?

そろそろ誰かが燃え尽きる頃合いでは.次回「真・デスマーチ突入!」にご期待下さい.

http://blog.livedoor.jp/yamata14/archives/52691269.html

結局、工兵が今回の件も含めてやってきたことって今のところ、他人の失敗の後始末ばっかりなんですよね。本来なら手抜きや適当な処理、見通しの甘さなどからポシャって壊滅するはずの案件を、彼が神憑った手腕でフォローしてってるだけで、実のところ適当な仕事をしやがったヤツは別段そのツケを払っちゃいないんだよなあ。だいたい、関わった人間がごく当然の真摯さを以て業務に携われば発生しないトラブルじゃないか。それを、結局真摯に仕事に携わっている部署がツケを全部払うハメになる。問題は、そうしたトラブルを大概の場合何とかしちゃう人たちがこの国にゃあ一定の割合必ず居るって事なんだよなあ。

http://d.hatena.ne.jp/KeiKomori/20110521/p2

開始早々、そもそもPMをやる予定だった企業が逃げ出した後釜という、どう考えてもムチャぶりなやり方で炎上寸前のプロジェクトのPMを振られた工兵と室見がベンダ会議で針の筵になる、読んでいて胃が痛くなるようなシーン。

その後も破綻したスケジュール、触れたことのないPM業務、言う事を聞かないベンダ各社、役に立たない発注元という四面楚歌状態でなんとかPM業務を全うしようとする訳ですが、

話的にはPM業務ということで、実作業よりもベンダ調整がメインに描かれているのですが、そんな中でも光ったのは相変わらずの工兵のジゴロ力。狙った女性担当者は逃さず落として味方に引き込む手腕は見事しか言いようがありません。まじ工兵さんパねーッス。ちなみに業界ネタ的にはPMのあれこれよりも巻末の雇用形態の説明がぶっちゃけすぎでいろいろ笑えるような笑えないような……。

http://www.4gamer.net/games/115/G011590/20110520045/

ライトノベルが数ある中で,ここまで読み手の立場によって感想が変わってくる作品もほかにないだろう。自分もSEだ,という人なら作中の描写に共感したりツッコミを入れたり胃が痛くなったりするだろうし,これから社会に出て行く学生であればSEへの希望と憧れ,そしてそれをはるかに上回る「SEにだけはならねぇ」という強い気持ちを抱くことだろう。

http://slashdot.jp/~NurseAngel/journal/531759

ITブラック企業の日常がわりと赤裸々に描かれ、知ってる人ならつい生暖かい目で見守りたくなること間違いなし。個々の部品としての登場人物や能力は確かにフィクションですが、総合的な世界観としてはあくまで現実の延長線です。変にファンタジーな世界になっているわけでもなく、業界人が読むにもある程度は耐える出来だと思います。
もちろんフィクションである以上最後はうまく解決につながるようになっていますが。現実にはあんなにうまくいくはずもなく、デスマの挙句の空中分解がデフォです。

だいたい出た日の週末に買って読むんですが、平日だと既視感ありまくりで、途中で読めなくなります。

http://bibliomania.jp/mydear/diary/article.php?id=8564

ただ今回の社長はホント最低だったと思う。お客の前で部下を怒鳴り散らすなんて、パフォーマンス以外の何物でもないし、疲弊している工兵を何時間も拘束して説教なんて、ただでさえスケジュールないところに自己満足以外の何物でもないよね。社長は工兵に懺悔すべきでしょう。

まあ正論なんだけど,そんな正論が通用するようなIT業界ではないわけで.

「ブラック業界嘗めんな」というか,「ホントIT業界って最低だよな」というか.仮に作者が「あの社長に実在のモデルがいて,まさにああいう感じの人です」と言っても驚きはしません.


IT業界の仕事を辞めたくなるとき--10の理由を紹介

http://japan.cnet.com/sp/businesslife/35002576/
http://sierblog.com/archives/1483452.html
ついでにメモ.

*1:鬱病と過労死はIT技術者の職業病.

*2:実は東電患部も,そういう無理なものとそうでないものの区別もつかない馬鹿者ではないかと思ってる.「イムリミットが8時間(以下)!交通も通信も途絶,電力喪失」の絶望的状況なのに,「まだ最低8時間の余裕があるんでしょ.口ではいろいろいうけど,どうせ値段をつり上げるための交渉術で,最後はなんとかしてくれるんでしょ.」「やってくれるんだよね?答はハイかYESで答えてね」「口答えするな.それがお前らの仕事なんだよ.今までだって解決不可能と言われた数々の大事故をなんとか片付けてくれたじゃないか.今度も是非お願いするよ,ガハハ」みたいな. http://jp.wsj.com/Japan/node_237921

*3:うん,まあ良くあることだよね.業界に入る前の若い人が,こんなの都市伝説だと思う気持ちはよくわかる.

*4:これでもブラック企業じゃ無いよ,念のため

*5:学生さんだと3年生でもないと思ってるかもしれないけど,(さすがに新卒入社一年生だと珍しいが)2年生くらいならありそうな話だし,中途入社だと1ヶ月でもありそうな話だよな.

*6:普通は鬱・過労自殺なんかのバッドエンド一直線.いやこれこそトゥルーエンドというべきか.