「橋下市長特別秘書の奥下氏 業務内容記録ゼロ」

http://www.asiapress.org/apn/archives/2012/12/05113222.php
メモ.

橋下元弁護士は最初からそういう人だと思ってたから驚きはしない.*1
今後,橋下市長がどういう反論をするのか楽しみにしている.

NGOの「政治資金オンブズマン」の調査で、パーティ券の「あっせん」という不透明な手法で政治資金を集めていたことが明らかになった大阪の橋下徹市長。その「あっせん」を中心的に手掛けていたのは奥下剛光氏とその家族であり、橋下市長は奥下氏を新たに条例を作って大阪市に雇わせている。その肩書は大阪市長付きの特別秘書だ。

まず、「政治資金オンブズマン」が情報公開を求めた内容を見てみよう。

(1) 特別職の秘書として雇用した人物・特別職の秘書の業務内容を定めた文書
(2) 同秘書に奥下剛光氏を採用した理由などを記載した文書
(3) 同秘書の平成24年2月1日から平成24年10月末日までの出勤状況を示す文書(タイムカードがあればその文書)
(4) 同秘書の平成24年2月1日から平成24年10月末日までの間に業務日誌など名称に拘わらず、同人の従事した業務内容を記載した文書。
(5) 同秘書が平成24年2月1日から平成24年10月末日までの間に参加した会議、行事などを記載した文書
(6) その他、同秘書が関与した活動などについて記載した文書。


業務実態の記録ゼロ

11月26日、大阪市から回答があった。回答したのは政策企画室秘書部。そこには短く、次の様に書かれてあった。
「当該公文書をそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないため」

ゼロ回答などという生易しいものではない。条例を作って採用した秘書について、業務内容に取り決めも無く、また採用するにあたっての理由も明確でなかったということだ。また、業務内容についての記録は一切残されていないという。参加した会議や行事についても一切の記録が残っていないという。

当然のことだが、奥下氏は市役所の職員だ。橋下市長の私設秘書ではない。だから、橋下市長の政治献金を集めたり、「大阪維新の会」(当時)の為の業務といった政治的な活動は行ってはいけない。活動に透明性が求められる立場だ。

興味深いことに、2011年の橋下徹後援会事務所の政治資金収支報告書を「政治オンブズマン」が調べたところ、「あっせん」の記載が無くなっていた。奥下氏が一族とともに政治資金を「あっせん」していたのは、その前の年までの3年間ということになる。3年間で4900万円もあった「あっせん」が、この年は、全く無くなっているのだ。実に、不思議な現象だ。

採用四か月でボーナス80万円

大阪市は「政治資金オンブズマン」の情報公開に対して、ある数字を出してきた。それは奥下氏に支払われた給与の詳細だ。月額35万円余り。しかし不可解なのは賞与だ。2月に採用されてわずか4か月後の6月に、賞与が80万円余りが支払われている。これは入社(大阪市の場合は入庁)間もない人間の最初の賞与として有り得るのだろうか?

こうした状況について「政治オンブズマン」共同代表の阪口徳雄弁護士(大阪弁護士会)は次の様に指摘する。

大阪市に情報公開請求をしてみて驚いた。特別秘書は本来どのような仕事をするのか、条例制定にあたって何の定めもない。採用後に奥下秘書が日々どのような仕事をしているのか、その業務内容を記載した文書も一切ない。仕事は何をしているのか不明だが、給与だけは毎月確実に支払われ、80万円余の高額の夏の賞与が支給されている。
これでは、後援会でお世話になった幹部の息子を大阪市民の税金で雇い、私設秘書と同じ仕事をさせていると批判されても仕方がない」

橋下市長は、公務員の在り方に厳しい指摘を続けてきた。それが長年、公務員の不正に不信感を持っていた大阪の人々に支持され、今の人気となっている。では、自らが公務員として採用した奥下秘書については、その例外とするのだろうか?橋下市長には、明確に説明する責任がありそうだ。
(アジアプレスネットワーク編集部)

*1:しょせんは「弁護士崩れのタレント」でしかない.ましてや「弁護士崩れのタレント崩れの政治家」に,いったい何を期待できる?