「電子書籍リーダー時代はもう終わってしまったのか 」
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324828304578222811734272622.html
市場調査会社IDCによると、2012年の電子書籍リーダーの世界出荷台数は推計1990万台となり、前年の2770万台から28%減少した。これに対して、2012年のタブレット端末の出荷台数は推計1億2230万台に上った。
調査会社HISアイサプライの集計はこれとは異なるものの、同じような傾向を示している。同社の推計では、専用の電子書籍リーダーの出荷台数は2011年にピークに達しており、2012年は前年比36%減の1490万台だった。同社は出荷台数が2015年までに780万台にまで落ち込むと予想している。
- 2010年: Kindle3 発売
- 2011年: Kindle Touch 発売
- 2012年: Kindle Paperwhite 発売
じゃないの?
Kindle TouchとPaperwhiteはフロントライトを除けば実はマイナーチェンジに近く,Kindle Touchを買った人がPaperwhiteに買い換える必要性はそんなに高くない.*1だから上記の結果は特に驚くほどのものじゃない.
日本だとまた異なる結果になるだろうけどね.2012年は前年比で何十倍〜何百倍という結果が出てるかもしれない.だって日本では2011年以前で買ってる人はほとんどいなかったんだもの.
問題の一つは、電子書籍リーダーを購入したユーザーの一部が早く次の端末を買いたい、とは特に思っていないことだ。
amazonを例にとれば,Kindle端末本体での儲けは考えてなくて,Kindle書籍販売で利益を出す形.だからKindle本体が売れなくても書籍が売れてるのであれば,なんら問題ではない.
そもそも買い換え需要が発生するのは3〜5年おきくらいだと思うし.Kindle3がヒットしてからでもまだ3年たってないよね?Kindle3やKindleTouchで購入した人は,今買い換える必要はないし,そんなことはAmazonだって求めてないだろう.
廉価版のタブレット型端末は高機能の電子書籍リーダーとしてだけではなく、インターネットブラウザーやゲーム機、カメラとして使うこともできる。IDCのタブレット担当のリサーチ・ディレクター、トム・メイネリ氏は「ほとんどの消費者にとっては、さまざまな使い方ができるタブレット型端末のほうが都合がよく、タブレット型端末が消費者にとって買う気になる価格になったときはなおさらだ」と話す。メイネリ氏は「電子書籍リーダーは最終的には隙間商品になるだろう」と話している。
高機能というならノートPCの方がよほど高機能.なにゆえ中途半端な性能のタブレット端末をノートPCの代わりに使うかというなら,そちらの方が小型軽量だからだろう.そういう意味ではこれも妥協の産物なのだ.*2
文章中心の書籍を読むための電子書籍リーダーとして使うのならば,Kindle FireHDよりKindle Touch/Paperwhiteの方が使いやすい.これはUI設計の違いによる部分が大きい.あとFire HDの方が一回り大きくて重いので,片手で持つことは不可能ではないが長時間持つのは楽ではない.これがPaperwhiteなら楽々持てる.