PC遠隔操作ウイルス事件の容疑者逮捕(その10)

いろいろとメモ.
順番も前後してるし古いネタもまざってます.

「【PC遠隔操作事件】第1回公判前整理手続きで、弁護人の怒り炸裂」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130522-00025135/
おおむね同意.これはヒドイ.

検察側は、3月2日付起訴状に記載された3つの事件について、5月17日に「検察官証明予定事実記載書1の1」と題する書面を提出。だが、それには被告人の身上経歴と事件による被害の経過や状況などは書かれていたが、片山氏がこのような被害をもたらすどのような行為を、いつ、どこで行ったか、という犯人性に関する記載が全くなかった。

さすがに、裁判官も「異例、または異常だが、こうなった事情を説明してもらえますか」と尋ねた、という。

それに対し検察側は、「犯行と被告人の結びつきについては、捜査を終了しないと明らかにできない。それに関する証拠も、罪障隠滅のおそれがあるので開示できない」と述べた。いつになったら捜査が終わるのか、という裁判所の問いに対しては、「変更の可能性はあるが」としたうえで、次のように答えた。

「現在勾留中の事件は5月29日が満期だが、その後も捜査は続き、終了するのは6月末、ずれ込めば7月中旬以降になる」

えーっと,1月にあったとされる事件で逮捕が2月10日なのに,なんで捜査終了が7月中旬に終わる目処さえたっていないんですか?

検察側は、片山氏が「どこで」「どのPCを使って」犯行に及んだのかも明らかにしていない。起訴状では、「東京都内又はその周辺」「インターネットに接続したコンピュータから」としか書かれていない。これについて、「証明予定事実記載書」には何も書かれていなかった。弁護側は「被告人の防御権を著しく侵害している」として、裁判所にただちに公訴棄却の判断をするよう求めた。これについて、検察側は1週間以内に意見を書面で提出することとなった。

「犯人は男性又は女性で,若者または老人又は子供と見られ,身長170cm前後または180cm以上,または160cm以下である可能性が高いのではないかと予想される.」みたいな起訴状だ.

検察側がこれまでに開示した証拠は全部で67点。そのほとんどは、事件で送られてきた犯行予告メールやそれが送られてきてからの対応など被害状況を示すもの。そんな中で、片山氏が逮捕された当日の警察官調書が1通開示された。身上に関する調書だが、その中で使えるプログラム言語などについて書かれていると思われる13行が黒塗りされていた、という。弁護側の追及に、検察側も「被告人の能力に関する部分」と認めた、という。

唯一容疑者に関する証拠である取調調書も正確性に欠ける模様.

1 「公判前整理手続きが非公開となっているのは、公開されると弊害があるから。弁護人はくれぐれも注意してもらいたい」と、弁護側が手続きの進行状況を公表しないように求めた。
2 「弁護人が検察側証拠を第三者に提示した場合は、懲戒請求もありうる」と半ば恫喝的な言葉を述べた。

こうした対応から見ると、検察は、できる限り事件の詳細が広く伝えられないことを望んでいるらしい。

これに対して、佐藤弁護士は「とんでもない証拠開示をしておいて、盗っ人猛々しい。余計なお世話だ。片腹痛い」と憤慨。特に1点目については、発言の撤回を迫ったが、検察官は「撤回しません」と突っぱねた、という。

これに続いて、元東京高裁判事で現在は片山氏の弁護人の木谷明弁護士が、自身が裁判官中に経験した再審請求事件の話を例に、後から「発見」された証拠の危うさを説いた。

それは、かの有名な白鳥事件。物証がほとんどなく、被害者を射殺した凶器の銃も発見されなかった。警察は、「被告人らが武装蜂起をするために峠で射撃訓練をした」とみて、何度も捜索を行ったが、それらしい証拠は見つからず仕舞い。ところが、2年後になって、銃弾が「発見」され、その線条痕が被害者の体内の弾と一致したとの鑑定を元に有罪判決が下された。しかし、「発見」された銃弾は2年間も山に放置されていたとは思えないほど新しく、その鑑定も後に捏造された疑いが出た。

死刑判決が確定して現在再審請求中の袴田事件でも、有罪の決め手の1つである血染めの着衣が、味噌工場のタンクから「発見」されたのは、事件から1年2か月も経ってから。この着衣は、袴田巌氏のもので犯行時に着ていた、とされたが、サイズがはるかに小さく、新たに行われた鑑定では、血痕から被害者のDNAは検出されなかった。

やはり再審請求中の狭山事件でも、石川一雄氏の自宅の2回にわたる家宅捜索では見つからなかった被害者の万年筆が、3回目の捜索で勝手口の鴨居から「発見」され、有罪証拠に使われた。

「PC遠隔操作 雲取山から記録媒体発見 江の島猫の首輪のものとほぼ同じ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130521-00000544-san-soci
http://www.asahi.com/national/update/0521/TKY201305210131.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2102C_R20C13A5CC0000/
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5337473.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130521/k10014733691000.html

ゴッドハンド.

上記にもあるように,今ごろ出てきても証拠としては全く信用できないでしょ.まさか警察も24時間見はってるほど暇じゃあるまいし,仮に見はっていても内部の人間が捏造すればそれまで.

いずれにせよ埋めた瞬間に捕らえたわけではないので,K容疑者と関係する証拠にはなり得ない.

「【PC遠隔操作事件】江ノ島の猫その後」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130413-00024379/

今年1月4日に来たのは午後7時30頃。A子さんは「グレー様」が好きなミルクを温めた。見ると、ピンクの首輪がきつそうだったので、ミルクを飲んでいる間に外した。その時に、黒いモノ(マイクロSDカード)が付いているのに気づいた。

「最近、GPS付きの首輪が売られていると聞いたので、それかな、と思ったんです。グレー様は上の植物園でかわいがられていて、年をとってきたこともあるので、植物園の人が心配してつけたのかな、と。そう思い直して、いったん外した首輪を、もう一度つけ直しました」

その際、長さを調整し、あまりきつくならないようにした。つける時には、黒いモノが内側になるようにした、という。つまり、表向きにつけた、ということだ。

単に裏返した人がいたというオチ.


しかし警察はこの人のことを掴んでいなかったのかな.もしそうだとすると警察の捜査には大きな穴があり,非常に杜撰な捜査だったということになるんだけど.

共同通信記者が「真犯人に近づくため」不正アクセスを行っていた」

http://security.slashdot.jp/story/13/04/12/0823200/
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130412/crm13041200200000-n1.htm

今までの警察の理屈からすれば,その記者こそが真犯人だ.警察はその記者を逮捕したのかな?

「捜査当局vs弁護側 法廷見すえ、第2ラウンド」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130503/crm13050300360000-n1.htm

捜査関係者によると、米国のデータ保管サービスのサーバーと、片山被告の派遣先のPCに残されていた数々の痕跡が、片山被告が真犯人であることを裏付けているという。

まだそんなんこと言ってるの?

その痕跡って何かもまだ提示してないよね?それが偽装不可能なもので無い限りは証拠としては役に立たないよ.

サイトの約160億件に上る通信履歴(ログ)を解析。派遣先のPCが、複数の関連サイトに接続していたことを突き止めている。

これも犯人である証拠じゃない.

せいぜい「その会社のPCにウイルスが感染していた」というだけで,被害者である可能性の方が高い.

三重県の男性のPCが遠隔操作され、ネット掲示板伊勢神宮爆破予告などが書き込まれた事件では、PCからウイルスが検出されていることから、合同捜査本部は三重事件でも片山被告を立件する方針だ。

単にウイルスに感染していたというだけで,それでなんでK被告がしかけた証拠になるの?

誰がしかけたかの証拠は何一つ見つかってないよね?

片山被告は依然として、取り調べには一切、応じない姿勢という。

これは産経の捏造じゃね?

以前から「取調を可視化することを条件に取調に応じる」と主張していたはず.
にもかかわらず,警察は取調の可視化には一切応じてこなかった.つまり警察には国民に知られたら困るような,後ろめたいことがあるからと思われてもしかたない.

万が一違うというならば,警察の責任者は国民に対して説明すべし.今問われているのは,国営ヤクザと化した警察の存在そのものなのだ.

「【PC遠隔操作事件】なぜ犯行場所を特定できないのか…弁護側が追及」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130501-00024668/

ところが、弁護側が片山氏の勤務先の出勤記録を確認したところ、この日は月曜日で片山氏は出勤。午後9時まで東京・青山の派遣先で仕事をしていた、という。

この事実を元に、佐藤博史弁護士は裁判官にこう迫った。

「犯行日時は、したらば掲示板の通信履歴で特定したのだろう。ただ、犯行場所としては、『都内またはその周辺』とある。使ったPCも特定されていない。片山さんが犯人だというなら、犯行場所は青山の派遣先であり、派遣先のPCを使ったと断定しなければおかしい。断定できないのか」

小泉裁判官は、「弁護人の主張は分かるが、これ以上は捜査の秘密に関わる」と説明を避けた。すると佐藤弁護士は、追及の矛先を検察官に向けた。

「検察官に聞きます。犯行場所や使用PCを明確にできないのか」

倉持俊宏検事は「お答えしません」けんもほろろの対応。佐藤弁護士が重ねて「答えないのは、答えられないからだ」と迫ると、倉持検事は「答えない、と言っている」と言い返す。緊迫した応酬に、裁判官が「弁護人の主張は分かりますが、ここは勾留の理由を開示する場ですから…」となだめにかかった。

佐藤弁護士は、「起訴状においてもおそらく書けないのだろう。これが明記できるかできないかが試金石だ」と述べて矛を収めた。

さらに、片山氏が録音・録画をすれば取り調べに応じ、黙秘権も行使しないと明言しているのに、捜査機関は取り調べを放棄している、と佐藤弁護士。「逮捕・勾留の必要性はない」と指摘したうえで、こう訴えた。

「すでに起訴済みのものも、証拠が曖昧なまま、(逮捕や起訴が)見切り発車されている。裁判所が、(捜査機関の)この無謀な暴走を止めて欲しい。勾留が解かれても、捜査には何の支障もない。司法への信頼を回復するためにも、裁判所の権限を発揮して欲しい」

「PC遠隔操作、4度目逮捕へ 伊勢神宮爆破予告容疑」

http://www.asahi.com/national/update/0507/TKY201305070454.html
http://www.47news.jp/CN/201305/CN2013050701002091.html
警察の苦し紛れ.

彼等からすると「いつものこと」なんだろうが,善良な一般市民からすると「警察狂ってる」としか思えん.
こんなことが日常になってるから,警察は信用を失ったんだよ.