東京ガスの就職氷河期を描いたCMがリアルすぎて泣ける(T^T)


うわ,リアルすぎるよ...*1
「今度こそヤッタ!」と思った次の日にお祈りメールが来た時の絶望感ときたら,ね...

まあそれも何十回も経験すると,希望を持たずに,たんたんとルーチンワークをこなすかのように面接を受けるようになったんですけどね.*2若い人はなまじ感受性が高いから,それも難しいだろうなあ.


それと母ちゃんがいい人過ぎてアリエナイ.*3

しかしそんな付け焼き刃の対応がうまく行くはずもなく,六月になっても工兵の内定はゼロのままだった.

サラリーマンになれないということがこれほど絶望的な気分だとは思ってもみなかった.まるで自分の人間性を否定されたような,自分という存在を丸ごと拒絶された気分だった.

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20140303/p2

これが大学の進路相談室から学生の親向けとかで作ったものなら名作だけど,東京ガスがガスのイメージUPを目指したものだとすると微妙だなあ.*4
だから放送中止は当然の流れだと思うが,作品自体はとても素晴らしいものなので永久保存すべきだ.


一つひっかかるのは,これ履歴書手書きなの?さすがにIT業界ではそれだけはないな.*5


なお,このCM自体は新卒向けだろうけど,こういう苦労は今じゃ新卒限定ってわけでもない.

平成大不況編 今日、ホームレスになった

平成大不況編 今日、ホームレスになった

一生涯ついてまわる覚悟も必用

http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1801907.html

  • id:bell_chime_ring238 氷河期以降の就活経験者にはリアル。よく描いてると評価するんだけど、あえてこの題材で何を伝えたかったのかが分からないな。問題はそこでないの。経験者につらさしか与えなかったら、そりゃ批判されるで
  • id:choumi 啓蒙目的のCMじゃないだろうし、ウケが悪くてCMとして失敗と判断したから引っ込めただけという気がするけど

同意.
このCMはあくまで企業イメージを高めるのが目的なんだから,その目的に合致してなければそれは失敗.お涙ちょうだいの三流ドラマを作ってるのとはワケが違う.

たとえば阪神淡路大震災当時に,「屋根持ってるかー!」事件とでも言うべき,CMが自粛された事件があった.

地震

地震後かな?

また、西田敏行屋根の上で踊りながら「屋根持っているかー!?」と呼びかけるCMも有名であったが、同時期に発生した阪神・淡路大震災への配慮から、台詞が「天気出てるかー!?」に差し替えられた。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%97%A5%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC#CM

まあ、そういうのはいろいろとあるのですが、私が最も印象深いのが'95年頃の「朝日ソーラー」のCM。

西田敏行がロック歌手に扮して「屋根持ってるか〜?」「いぇ〜っ!」というかけ声から始まるCMでした。

しかし、その放映開始直後に、阪神大震災。「屋根持ってない」人たちがいっぱいいる状況で、そのCMを流すのはさすがに不謹慎でした。

その後「屋根持ってるか」を「天気出てるか」に変更して、数ヶ月後に放映復活しました。

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3155358.html

屋根どころか壁も家も,思い出の品や家族さえもまとめて失った人がゴロゴロしてる時に,このCMは最悪に聞こえるだろう.

CM自体に罪はなくとも,それを見ている人に悪印象を残すくらいなら放送しない方がまだマシです.CMなんだから.

  • id:Lycoris_i 難しいところですね。就活経験者ですが、伝えたいことを好意的に汲み取ればそこまで悪意は感じません。ただまあリアルで見ているのが辛いという人の気持ちもまた道理で。
  • id:torico16 いま転職活動中で、面接行く前に見て泣いてしまった…。
  • id:tonton-jiji あまりにリアルで生々しいとねぇ…就活自殺が問題になってるし。
  • id:xlc これがいいCMだと言っている人は、就活中の学生の気持ちがわかっていないと思う。
  • id:akikan2 就活がうまくいかない中、リビングでこれが流れたら死にたくなるよ。そもそも、家族愛とガスは関係ねー!
  • id:jmato911 この展開はあかんやつや。ドラマならええけど、CMで、就活で苦戦中の学生と親はきっついやろうな。「おお、いけるやん」ってとこからどーん。あとでフォロー入るけど、インパクト強すぎて心沈んだまま。 ひどいって
  • id:platypus0114 リアルな就活だとは思う。実際に何十社も受けて落とされた経験のある人がCMを観て辛いと感じる可能性はあるのかもだけど。
  • id:hiro2460 お祈りメールが来る、ってコメントしてる人がいるけど、氷河期は合格通知の電話が来ないだけだった。通知期限の日付を越えるまで電話の前で待っていて鳴らなかった時の絶望感は半端なかった
  • id:cleome088 好感度上げるためのCMで新卒の就職活動ってやっぱり悪手なんじゃないのかな…。東京ガス本体に入る人間なんてエリートしか取らないんだろうし。
  • id:neco22b 感動させようとしてスベッタみたいな?これも一種のお前が言うな案件?まあ、好感度あがらないのであれば失敗CMだな。
  • id:pppantsu CMの女の子は十分強いし、母親も十分優しい。恵まれた家庭で恵まれた環境でも、いかに就活が辛いのか。まして「自分は恵まれていない」と思っている就活生にとっては耐え難い内容だろ。

ゆとべのコメント見てたら,「最近の就活だと酷すぎて親に信じてもらえないレベル。」「家族が味方ならまだいいけど、敵に回る場合があるので、それが恐ろしい。」とかいうのもあるんですよね...

  • id:Toteknon 今まで東ガスCMでは認知症や父子家庭、共働き家庭が取り上げられたけど当事者はどう思ったのだろうか。この就活生だってまだ母親が理解しているから救いがあるが。
  • id:kohei_april20 挫折を味わって打ちのめされて、それでも最後はまた前向きに頑張るみたいな展開は個人的にすごく好きだけど・・ダメなん?

それは多分20〜30社目くらいじゃね.その時点ですでに「やれることは全部やった。次こそは。絶対に次こそは!」な状態.


そしてそれからさらに数十社〜100社以上.

やりましやよ.やったんですよ!出来ることは全部!
その結果がコレなんです!0勝89敗0引き分け!

これ以上何をどうしろって言うんですか!

みたいな状態になってる人が,なにをどうすれば「前向きにガンバル」ことになると?就活とは理不尽さの塊だというのに.

それはまさにブラック企業で頑張りすぎて鬱病になった人に対し,「ガンバレ」と言ってさらに追い詰めて自殺させるがごとし.


  • id:kota_tuy それでも立ち向かうのはかっこいいと思う

ひょっとして,鬱病患者に「ガンバレ」って言っちゃう無神経なタイプ?

  • id:bzb05445 東京ガスは「落とす側」。就活の茶番を認識しながら変えられない日本の大企業がお涙頂戴のCM作ったから癪に障るのだろうな。何を言ったかというコンテンツではなく、誰が言ったかが感情を逆撫でした例

少なくとも自分にとっては違う.誰が言ったかは全くなんの関係もなかった.

  • id:migurin 個人的には良いと思うけど、センシティブな話題なのは確かなのかも。けどこれをデリケートな話題にしてるのは就活生ではなくてリク社が作った日本の就活システム、エントリーシステムだと思う。そこを叩けよと思う。

それは大間違い.エントリーシステムが就職氷河期を創り出したわけではない.*6

ひょっとしてドワンゴの流したデマを信じてる口?あのトンデモネタを流してたのはドワンゴくらいだ.


*1:「社会は甘くないのよ」とか,人生舐めまくってきたバブル世代に言われるこの理不尽さときたら!

*2:「弊社を希望した動機?」んな下らんもん聞くんじゃねーよ.他の会社から全部不採用をもらったからに決まってんだろ.「我が社で何がしたいですか?」とりあえず仕事に見合う対価を払ってくれればなんでもいいよ,もう.

*3:現実は「なんでこんなに沢山落ちるの!誰々さんはもう内定出たって言ってたわよ!」,「(リーマンショック前の)お兄ちゃんの時はこの時期にはとっくに内定もらってたのに!」,「あんたがマジメに就活してないせいで,うちは無駄なお金を使ってるのよ!」みたいな,理不尽な愚痴を聞かされたりしないかな?

*4:なれるSEの実写化ならOKかも.

*5:もしあったら物笑いの種になる.

*6:インターネットが登場する前の1991年の時点で既に,第一次就職氷河期は始まって大量応募せざるをえなかった.だからまとめてエントリーできる仕組みは大量応募の原因では無い.そんなの中年以上の人なら身をもって体験しているので,知らないはずがないのだがな.