「クラウド・トラップ SE神谷翔のサイバー事件簿3 」

えー,まさかアレに三巻が出てたのか....んなアホな.*1

マイナンバーが施行され、国民の全ての情報がクラウド上に保管された*2すぐそこの未来。
絶対安全と謳われていた*3アルティメイト社のクラウド基盤を支える無人データセンタ*4 が何者かに狙われた。
サーバは次々ダウン、爆破予告の脅迫も*5 本社に届く。

保守作業でセンタにたまたま居合わせた元ハッカーのSE神谷が、孤軍奮闘するハメに!*6
爆破は防げるのか?

事件の余波は中国まで広がり、*7 反日テロリストや各国政府、
人類のアセンションを目指す<光の道> の思惑が絡み合い、
思わぬ大事件へと発展していく――。

衝撃のシミュレーション小説*8

http://bookmeter.com/bl/org832dd8c219
なんだこれは....まさに笑劇のしゅみれーしょん小説.どこからツッコんで良いのやら.

登場人物

  • 黒川龍:クラック・ナイトの名でしられたハッカー.10年ほど前に失踪したきり,行方が知れない.
    失踪前に黒川は光の道について調べていたらしい.失踪と何か関係があるのか?*9
  • 工藤大介:神谷の学生時代のハッカー仲間.現在はサーバレンタルや闇情報の販売で生活している.

組織

  • 光の道:ネット上で活動している謎の団体: 光のマークと呼ばれる*とLを組み合わせた印をトレードマークにしている.主催者,目的共に不明.*10宗教やハッキング,犯罪とも絡んでいるようだが……?

なんだこの設定は.まさに「それはひょっとしてギャグで言ってるのか!?」だな

海外で猛威をふるっている新型インフルエンザウイルスが、日本にも上陸したという。

枯渇している特効薬の増産のため、国内でも最新の設備を搭載した東都製薬の工場が指定され、二十四時間の増産体制に入った。
そんな折、エールシステム社で、のほほんと仕事しているSE神谷翔のところに、公安のミサキと名乗る女性から、奇妙な依頼が舞い込む。
東都製薬の工場が、コンピュータウイルスに感染した*11 との情報があるため、マスコミ沙汰になる前に*12、至急、工場に赴いて調査・駆除してほしいという。
工場のシステムのことは分からないと言う翔に、ミサキは「全て遠隔で指示を出す」という。*13
翔に名乗るようにと渡された名刺には、なぜか、翔の尊敬していたスーパーハッカー、黒川龍の名が。

黒川龍は、「光の道」なる怪しい宗教法人に関わって失踪したきり、表舞台に姿を現していない。
誰がどんな目的でウイルスを送り込んだのか? 無線で話しかけてきた黒川は本物なのか?
任務が完了した暁には、翔の高校時代に失踪したガールフレンドの黒川美咲にも会えるという。
翔はいよいよ美咲と再会できるのか?


*1:念のために書いておくが,断じてお勧めしてるわけでは無い.万が一にも勘違いしないよう.

*2:マイナンバー制度と,国民の情報が全てネットワーク上に保管されることとに,一体なんの関係があるのだろう?

*3:いやそれ単なる宣伝文句でしょう.そんなもん鵜呑みにする奴はバカ.もちろん高いセキュリティのシステムというのは存在するけど,絶対はない.

*4:さすがに警備員はいるんじゃない?それとも米軍施設内にあって,無人の殺人ロボットでも配備されてるんかな.逆に危なくて民間人技術者がメンテできねえよ.

*5:なんで爆破.ネット経由でデータを人質にできるのがランサムウェア(というかネット犯罪)の強みなのに,爆弾をしかけるために現場に足を運んだら意味ないじゃん.

*6:彼はハッカーじゃ無くてコックだったんじゃね.

*7:発想が安直だなあ.

*8:私の知ってる「しみゅれーしょん」と違う.なんだそれ.

*9:や,闇プログラマー

*10:目的まで秘密にするんだったら,組織自体を秘密にするんじゃね.テロ組織でも犯行声明だしたりして自分の主義主張をアピールして自分なりの正当性を主張してるわけで,そういうのがないんなら組織の存在を知らせる意味も無いし,トレードマークを決める意味も無い.

*11:工場のシステムが感染することが絶対にないとは言わんが,ネットから切り離されていて独自システムなことが多く,しかも情報をわざわざ公開してないから,内部情報に詳しくないと厳しいと思う.そこまで苦労して情報収集してまで感染させるメリットが通常はあまりないので,ターゲットとして不適切なんだよね.そこの所に説得力のある理由設定されてるのかなあ.

*12:いや,すぐ公表しろよ.

*13:さすがに無理じゃね.それに遠隔でウイルス感染させられるような状況だと,その電話が犯人にすりかえられてて悪事の片棒を担がされる危険もあるので,普通は担当者本人がフェイストゥフェイスで指示を出すと思う.警備員に付きでね.