イ・セドルの休息

酒飲んで,徹夜して対策会議.うむ,そうあるべき.そのための一回休みなのだから.

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20160131/p1
http://antibayesian.hateblo.jp/entry/2016/03/10/041739

nitro16

http://nitro15.ldblog.jp/tag/AlphaGo

「【AlphaGo】イ・セドル、後輩たちと徹夜で勉強..AlphaGo破る秘策探した」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47061941.html

“敗北の夜をまんじりともしないで徹夜した。”

10日AlphaGoにまた一度ひざまずいて人間vs人工知能(AI)の戦いで崖っぷちの危機に陥ったイ・セドル9段が一晩中徹夜してAlphaGoに対して勉強したことが確認された。 この席には普段イ・セドル9段の親友として評判のホン・ミンピョ9段とパク・ジョンサン9段が共にした。 女流プロ棋士ハン・ヘウォン3段とイ・ダヘ4段も力を加えた。

イ・セドル9段が11日朝6時までこれらと額を突き合わせて探した‘AlphaGo克服の秘策’はまずコウだ。 二対局の囲碁に現れたようにAlphaGoが極度にコウを避ける姿を見せたため。 ‘盤上の妖術’と呼ばれる程、死んだ石も生かして流れを揺り動かす。 盤上勝負の最大変数だ。

このために人と人の対決では、ともするとコウが出る。 だが、今回のイ・セドル9段とAlphaGoの対決ではコウはほとんど出てこなかった。 このためにホン9段とパク9段などはイ・セドル9段に“コウを通じて変化を試みる必要がある”と助言したと分かった。

次は‘大きい形’に合わせた。 AlphaGoが戦闘を行うと見るより削減に注力するという印象を匂わすためだ。 二対局の囲碁でAlphaGoは安定的に対局を級んだ。 変数を減らす方式だ。 したがって変数が多くなるように形を大きくさせて、それでこそAlphaGoの‘決定的失敗’を誘導できるというのが徹夜勉強の結論だった。

コウも「大きい形」も,結局は「乱戦に持ち込めば互角に戦えるかも?」という希望的観測に基づいてるだけに見える.

コンピュータプログラム的には「乱戦」を避けて予測し易いルートを選択してるかもしれないが,乱戦に持ち込んだからと言って「弱くなる」とは限らない.まあ今のところ,その辺は作った人間にしか分からないけどな.

「【AlphaGo】私たち人間の考えが正しいだろうか?AlphaGo、既存の囲碁理論打破か」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47060460.html

既に蓄積された囲碁理論と相反する動きを見せた。 明白な悪手と指摘されてきた手もよどみなく打った。 そのように打ってイ・セドル9段に中押し勝ちをおさめた。 '変なことは変なものだ。 AlphaGoの手法は相変らず問題であり勝負は他の変数によって分かれた'と話す人もいる。

世界はAlphaGoが囲碁パラダイムを変えたことかと沸きかえる。
分からない。 目がくらむようだ。 それが正しくても今分析が始まる段階だろう。

「【AlphaGo】「AlphaGo、お前がイ・セドルに全勝をおさめても私には勝つことができない」怒った柯潔インタビュー」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47060181.html

中国新浪囲碁は自国ランキング1位コ・ジェ9段が"私が世界第一人者だ。AlphaGoが挑戦してきてもプロ棋士の名誉を守る自信がある。 私ならばおよそ60〜70%の勝算があると見る。"と話したという内容を報道した。

ここでコ・ジェは"二対局はプロ棋士が承服できない内容だ。 人工知能が私に特別な感動を与えた手が多かった。 本来イ・セドルの力はこの二対局に出てきたように弱くない。 ところが1、2局はとてもめちゃくちゃ打った。 対局中目につく失敗が多くて、全体的に緩くて感覚も変だった。 部分戦でイ・セドルがなぜこのような形で処理するのか理解し難かった。 地の違いが出てきた時もこれといった勝負の賭けに出ることができなくて負けた。"と酷評した。

「【AlphaGo】キム・マンス8段「AlphaGoの思考、人間理論体系内にあり」」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47063599.html

(記者) “イ・セドル9段はなぜ負けたのか?”

(キム) “イ・セドル9段が相手をあまり分かっていない。 'Zen'、'DolBaram'、'クレージーストーン'のようにAlphaGoより実力は低くてもモンテカルロ メソッドと関連したプログラムと打って練習して見る必要があった。”

(記者) “代わりにイ・セドル9段は仮想対局を頭の中でしてみたと言わなかったか?”

(キム) “仮想対局よりその方が良かったことと見る。 私は前にZenに何子か置いて打って見たことがあるのだが一度は変則でテストしてみたが負けて、これではないように見えて用心深く定石的プレーをしたのだが負けた。 今のイ・セドル9段がそうだ。 こうなると突然慌てることになる。 相手を似た方式でも経験してみる方がより良かっただろう。”

(記者) “そういえばイ・セドル9段は人工知能と打ってみたことが一度もないと言った。 しかし対局内容がそんなに良くなかったか?”

(キム) “AlphaGoを機械だと考えない方が良いだろう。 イ・セドル9段がまったく別の棋士のように打たない。 AlphaGoの手法が私たちに難しく見えても、私たちの人間が積み重ねた思考体系の枠組みを大きく抜け出していない。 そのまま認めて人間のように考えるのが勝負的により良いだろう。 AlphaGoを奇抜な手を打つ才能あるプロ棋士と見る程度で。”

「人間相手とは全く違う」という経験をするには一度くらいは試しておいても良かった気がする.

ただし癖は大きく違うかもしれないので,油断は禁物.

コウを積極的に活用してみるかに関してはよく分からない。 10月バージョン AlphaGoはコウ争いを立派に行った。 利害得失計算も正確だったし損するコウ材も使わなかった。 起伏があるかは分からないが今回もAlphaGoはコウ争いをよくやり遂げる可能性があるという話だ。

なるほど.ならば,もう対策済みなのだろう.

「【AlphaGo】イ・セドル-AlphaGo'世紀の対決'に放送会社も特需」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47063280.html

「【AlphaGo】AlphaGovsイ・セドル対局は不公正ゲーム…グーグルは謝罪しなければ」

http://nitro15.ldblog.jp/archives/47063223.html
素人の与太話にすぎないな...

法務法人ハンオルのチョン・ソクチン弁護士はイ・セドル9段とAlphaGoの対局一ヵ月前である2月9日、自身のソーシャルネットワークサービス(SNS)にあげた文でグーグルが推進した今回の対局が‘希代の詐欺’と主張して‘イ・セドル敗北では’を提起した。

光ケーブルでインターネットに連結されてコンピュータ資源を無制限に使うAlphaGoは事実上無制限の入れ知恵で碁を打つことであるからゲーム条件が当初人間にとって非常に不利だという理由からだ。

まあ当初はそれでも2連敗するなんて思われてなかった.


入れ知恵云々については次回は人間側がトッププロ10人参加の合議制とかにしてもいいけど,そんな屈辱的なハンデを,当初の人間側が受け入れただろうか?

プロだけに賞金の分け前一つとっても話がこじれそう.

チョン弁護士は“光ケーブルでインターネットに結びつけて碁を打つということはリアルタイムで新しい学習と新しい意志決定ができるという意味”としながらこれは“すでに訓練させた数十 数百台のAlphaGoをイ・セドル9段が打った手を基にリアルタイムで再び学習させて動員する事もできるということ”と分析した

たぶんリアルタイム学習はそんなにはムリ.

それに学習できるのは人間も同じだし,リアルタイム学習があまり効率が良くないというのも双方ともに同じ.


仮にリアルタイムで新たな手を見た瞬間に,その手の意図と対策が「ひらめく」のだとしたら,それは「囲碁の天才」をプログラムで実現したと言うことだ.もし本当なら,それは人類文明にとって,あらたな時代の幕開けとなることだろう.

「人間対AI:囲碁9段の解説者、解説できず視聴者に謝罪」

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/03/11/2016031100881.html
http://alfalfalfa.com/articles/146762.html

「あれ…? あれ…? 今まで見てきた手の中で一番衝撃的な手のような気がする。これは不思議だとしか言いようがないのでは?」(チェ・ユジン囲碁マチュア五段)

 「不思議だというよりも、あり得ない手です。プロの感覚では考えも付かない手です。どういう意味で打ったんでしょうか?」(イ・ヒソン九段)

第2局を中継していた韓国棋院運営の「囲碁TV」解説者たちは「解説」ではなく「疑問」を連発した。対局開始約45分後、「アルファ碁」が打った手に戸惑いを隠せなかった。「アルファ碁」の予測できない変則的な手や、ミスだと思われた手を到底説明できないといった様子だった。李煕星(イ・ヒソン)九段は「どうやってこの囲碁が…(『アルファ碁』が)勝てる囲碁になるのだろうか」とため息をついた。

 中盤を過ぎても次々と繰り出される「アルファ碁」の意外な手に、困惑を通り越えて恐怖すら感じているかのようだった。金成竜(キム・ソンリョン)九段は「『アルファ碁』はデータにない手を打っているようで怖い。『アルファ碁』の自己学習能力が進んでこういう碁を打つなら、人間はあまりにも無力な気がする」と言った。

「人間対AI:李世ドル九段、夜通し「復碁」で反撃準備」

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/03/12/2016031200589.html

韓国最高の囲碁棋士李世ドルイ・セドル)九段(33)が10日午後、人工知能囲碁対局ソフト「アルファ碁(AlphaGo)」との第2局で敗れ、意気消沈していると、親しいプロ囲碁棋士4人が会場のソウル・フォーシーズンズ・ホテルを訪れた。4人は李九段の復碁(今指したばかりの囲碁を再び並べながら、どの手が良くて、どの手が悪かったかを互いに意見し合うこと)を手伝い、話し相手になりながら、11日の朝日がのぼるころまでなんと9時間も共に過ごした。共に過ごした仲間たちを通じ、決戦を前にした李九段は作戦と覚悟をあらたにした。

 10日夜、李九段が仲間たちと囲碁の話をしていた間、李九段の10歳になる娘ヘリムさんは母親と一緒に隣室で寝ていた。娘を特にかわいがっていることで知られる李九段は、今回の「アルファ碁」との対局を前にカナダで暮らしている妻と娘を呼び寄せ、同じホテルに滞在させている。一緒に復碁をしたプロ囲碁棋士は「李九段は家族でも満たすことのできない、『囲碁上での孤独』を強く感じていた気がした」と語った。

nature [Japan] January 28, 2016 Vol. 529 No. 7587 (単号)

nature [Japan] January 28, 2016 Vol. 529 No. 7587 (単号)