Javaでなぜつくるのか 知っておきたいJavaプログラミングの基礎知識

Javaでなぜつくるのか 知っておきたいJavaプログラミングの基礎知識

Javaでなぜつくるのか 知っておきたいJavaプログラミングの基礎知識

ざっと見た感じでは「Javaでなぜ作るのか」というよりは,「Write Once , Run Anywhereがいかに実現されているのか」という感じの本.たしかにWORAはJavaにおいて重要な技術の一つだし,JVMAPIについて理解を深めることはJava開発において有意義なのも事実だが,これではカンバンに偽りありという気がする.おまけに話の展開がどこかで見たような気が...

言語を使う上で重要な要素はいくつもある.言語自体が使い易いこと.必要な機能を備えていること.従来言語にない新しい(必要な)機能を備えていること.機能が多すぎないこと.従来言語により欠陥が少ないこと.そして,それにも増して重要なのが広く普及していること.普及していること自体が普及する最大の原動力になる.

オブジェクト指向開発の落とし穴

オブジェクト指向開発の落とし穴

  • 作者: ブルース・F.ウェブスター,Bruce F. Webster,細井拓史
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 単行本
  • 購入: 2人 クリック: 37回
  • この商品を含むブログ (15件) を見る
オブジェクト指向開発の落とし穴においても「C++を使わない」が落とし穴の一つに上げられている.*1当時はC++以外のOOP言語が普及して折らず,C++以外の言語を選択するなどほとんど考えられなかったのだ.

普及しない限り使われない.使われないから普及しない.このジレンマは言語に限らず,新技術(破壊的イノベーション)全般に言える.破壊的イノベーションについてはイノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)において指摘されている.

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)

*1:読んだ方ならご存じのことだが,「C++を使う」も落とし穴の一つである.