マルチコアのサーバー用Javaプロセッサ

「ネットワーク接続のCPU,新発想の「NAP」が登場」http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/SI/ITARTICLE/20050322/157771/

組込用Javaプロセッサに関わってきた身としてはいろいろと思う所はある.
記事の中で「JVMを二層に分けて実現」の下りはJVMに対して誤解を招きかねない表現だと思う.JVMには文脈によって大きく二つの意味があって,だいたい次のような感じになる.

  1. WORAを実現するためのJVM仕様に準拠したソフトウエアやハードウエア。即ち文字通りの「仮想マシン」.「PureJavaのソフトはどのJVM上でも動く」のような場合がこれ。
  2. 上記仮想マシンを実現するのに新たにインストールされるソフトウエアや追加されるハードウエア.「WindowsにはJVMがインストールされていない」のような場合がこれ.

通常は漠然と文脈で区別される程度で,区別する必要も少ない.
この記事で言っているのは後者の方で,これが二層に分かれているというもの.前者の意味においてはふたつのハードウエアやそれにインストールされているソフトウエアを全て含めたものがJVMだと捉えるべきだろう.