40歳を超えたエンジニアは何処へ行く

http://blogs.itmedia.co.jp/ikizama/2006/07/40_7dfa.html

それはタイトルにも書いた「40歳を超えたエンジニアは何処へ行く」ということです。

技術者はやはり技術者だと思う.

世の中の全てのエンジニアが、マネージングや上流工程に携われるわけではない。

世の中の全てのエンジニアが,マネジメントや『上流工程』に関わりたいと思っているわけではない.むしろ本物の技術者は「技術のプロ」であり,そうであるが故に他の分野に関わりたいとは思わない.

また、技術一筋で頑張ってきた人たちは、技術以外のことを知らない(知る必要がない)可能性が、一般の職業の人より多いのでは。

それは別の職種でも同じでしょう.営業や管理職や上流工程屋が技術のイロハも知らないなんて普通です.*1

*1:本当は両方とも技術を熟知してないと務まらない職業なのだが,知らない低レベルな人間が開発の足を引っ張っている.

優秀なエンジニアから引退していく、日本のIT業界

http://www.13hz.jp/2006/07/post_521d.html

まぁ、今までの日本のIT業界っていうのは、技術的な知識が殆どなくても、米国のビジネスを真似るだけでそれなりに儲かってしまうという状態でした。それこそ輸入業みたいなもんです。例えばライブドア楽天も、何ひとつ独自の技術やアイデアを提供していませんよね?

それをいうなら『はてな』(人力検索を除く)もマイクロソフトも厳しいかな.

そうした輸入業に必要なエンジニアってのは、発想力なんて必要ない、他社のモデルをコピーできる、歯車としてひたすら働くエンジニアです。壊れたら取り替えOK。
こうした環境の中で、発想力豊かなエンジニアや新技術の導入に長けたエンジニアは日本では長らく軽んじられてきました。「何もしない」事を是とし、昨日のまま動くことが正義とされているのが日本のIT業界です。
そんな環境の中では「エンジニア」という職種それ自体に絶望する人も少なくないのです。分かりやすくいえば「夢のない職種」。それがITエンジニアの現実です。

しかし、そのような日本のIT業界の状況は、変わらざるを得なくなっているようです。
汎用機と呼ばれる大型コンピューターがガタガタと紙テープを食べていた時代の話ならともかく、今はあらゆるシステムがインターネットにつながる時代。「変化しないことを是」とするシステム運用の発想は通用しません。(中略)
今や、周囲の変化に併せて、システムも自ら変わらざるをえません。紙テープだけ処理していれば良い、というわけにはいかないのです。
そんな時代に合わせて私が出した結論が「変化のコストを最小化する」というコンセプトでした。否定される事は多々ありますが、分かってくれるエンジニアもまた、今では少なくありません。

それは常識だと思っていたが.基本思想だけなら20〜30年前くらいまで遡る.

...そう言えば理解してない老兵どもがいるという話は聞く.時代遅れの老兵は,足手まといにしかならないから即刻消え去って欲しい.

ただ、優秀な人から辞めるといっても、実は以下の2つのパターンがある。

  1. 優秀であるが故に、この業界で働く事の限界を察知してしまう。そして、他業種へ転職する。
  2. 優秀なので他人よりも多くの仕事を回される。それを片付けても、次から次へと仕事を回されるので、最終的に精神を壊して退職する。

http://fkmn.exblog.jp/4009455

それに加えて,優秀な人ほど転職先を見つけやすいというのもある.

現実問題として

http://alphastone.blog39.fc2.com/blog-entry-89.html

ITベンダー側では,「多段階の下請け構造」や,要員のスキルを無視した「人月単価による見積もり」など,業界構造にかかわる根深い問題が横たわっている。これらに,深刻化する人手不足や,日本版SOX法企業改革法)に代表される法規制への対応,成果主義による現場のモチベーションへの悪影響など,最近の問題がからんでくる。ユーザー側にしても,RFPを満足に作らないことに象徴されるように,情報システム部門の弱体化が依然として進んでいる。

ところが「下請けのSEには,お客さんと直接やり取りすることがない。それでいて仕事は単調なコーディング作業で,自分がシステム開発にどう貢献しているかも分からない。これに加えて仕事が過酷となれば,モラルを保てるはずがない」(戸並氏)。

社会貢献うたうIT経営者の偽善――過労自殺が語る業界の労働事情

http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITzv000020072006

あなたには1カ月で159時間も残業をする生活が想像できますか。

想像したくはない.それ以上ということもあるけどな.

それは生き残りがかかっている古い業界ではなく、なんと「変化」と「効率」を謳(うた)い文句にしているIT業界です。

新しい技術が必要であるにもかかわらず,内実は古い業界なんですよ.だから生産性が極めて悪い.

ITエンジニアの給料が安い理由

http://d.hatena.ne.jp/suikyojin/20060722/p1
http://d.hatena.ne.jp/yamaza/20060722#p1
メモ

ITエンジニアの給料が安い理由は、皮肉な話だが、雇用する側がITエンジニアの技術を評価できないからだろう。

まあそうだろうね.技術力の低さは面接で話しただけでも想像がつく.

だっで、ITエンジニアが足りないなら給料を増やしてでも確保しようとするのが市場の原理でしょ。

それが成立しないのがIT業界という奴なんですよ.

IT技術によってもっと価値を創造できる!と需要側は思っているのに

おそらくは,そんなことは考えてない.むしろ「人月単価で利益を上げるには何人雇って,そのうち何十%ピンハネできるか」とかじゃないかな.

勘違いしないで欲しいのはスキルとは技術力ではない。社会に対して価値を生み出すトータルな力のことだ。

勘違いして欲しくないが,そんな便利な「トータルな力」などは本来は必要ない.トータルな力を持たない個人を集めて,お互いに補い合うためにこそ組織は存在する.一人で技術も知財管理も経理マーケティングもマネジメントもできるなら組織は要らない.管理職なんて邪魔者以外の何物でもない.