プアジャッジは悪

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明らかにぶつからないタイミングでも、リスクがあるときは曲がらないのが、日本では正しいとされている。一方で、明らかに曲がれるタイミングで曲がらないことはアメリカでは間違いとされているわけだ。試験に落ちたのは面倒だったが、このことで僕はアメリカが「少し嫌い」から「少し好き」になった。

ただ日本の場合は、不作為が問われるのはよほどのケースであって、相変わらずお役所の世界ではプアジャッジ、つまり何もしないことは悪いことではないという常識がある。お役所の世界だけでなく、大企業でもプアジャッジをとがめられるよりも、チャレンジの失敗を問われるケースの方がはるかに多いのが実態だろう。

お役所だけではない。同じことが大企業でも起きる。意識してか、それとも無意識のうちにか、上級管理職がプアジャッジを振りかざすことで自分の権力を“確認”する。そのような行為が、日本のプアジャッジ風土の深部に存在しているというのが、僕の仮説である。

そして今日もデスマーチが量産されると.