火消し
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2003/10/03
- メディア: DVD
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サンフランシスコの市街にそびえたつ138階建ての超高層ビル、グラス・タワー。大都会から逃れ、自然の中での生活を夢見る設計責任者ダグ・ロバーツは、ビルの落成式典当日、地下発電機の故障から配電盤ヒューズが、自分が指定した規格より安い部品が使われている事を知った。事実を問い詰めるダグに、オーナーのダンカン社長も娘婿シモンズも取り合おうとしなかった。
http://cinemakun.com/inferno/intro.html
私腹を肥やすために設計を変更する.変更したところは配電盤などの品質.ちょっとくらい品質を下げたからと言って即問題が起こるとは限らないし,それどころか起こった後でさえもそれが分かるとは限らない.専門家からすると「手抜き工事で作られた欠陥ビル」だとしても,オーナーは「専門家などは自分の趣味のために金を浪費する技術オタク」としか見ておらず「利益が増えたからそれでいいじゃないか」という態度をとる.
設計責任者が予想した通りに,そして多くの人にとっては思いもかけず発生した火事は少しずつ燃え広がり,人々が気が付いた頃には既に手の付けようがなくなっていた.
消防士達が大量投入されるが時既に遅し.手抜き工事のせいで頼みの綱の消火栓も防火シャッターも機能せず,消防士達の必死の努力も文字通り焼け石に水.*1消火活動で時間稼ぎする一方で,一人でも多くの人命を救うべくあらゆる手を尽くすものの全員の救助は望めず,遂に最後の手段に出る.
昔は単なる傑作パニック映画として楽しめたのだが,今見るとなんだかシステム開発における品質とデスマーチの話を見るようで,とても人事とは思えない.*2コストダウンと称して品質を下げるのは現場を知らない経営者.火が噴いて死ぬほど苦労する*3のは火消し達.合掌.