最近の大手ベンダーのSEは「手配師」っぽくなっている

http://ceo.livedoor.biz/archives/24821118.html
メモ.

自身の開発経験がないのに、見積やプロジェクト管理などをやっているので、表面的な仕事しかできない。

一人ひとりの予算が大きくて(一人年間1億とか)、とてもじゃないけど自分で仕様書なんて書いていられない。勢い、子会社や協力会社に話をつなぐことが仕事になる。中味をちゃんと見る時間もスキルもないので、勢いオカネと期間の話ししかできず、結局「脅し」や「お願い」が仕事になる。

理想的には、きちんと現場経験を積むことが必要なのだが、そうはいえない現状がある。

はたしてそうだろうか?確かに現場経験を積むことは基本中の基本だし,「手配師」になるものは一度くらい経験しておくべきだろう.だが,それだけで一流の手配師になれるものだろうか.あまりに甘く見ているように思う.

ひとつポイントとなるは、「手配師」をよしとするか、否かだ。ここの価値判断が問われそうだ。

卸売業や仲介業者は多くの分野において必要不可欠な存在だ.ここでいう「手配師」が仲介業者であるのならそれもまあいい.しかし「勢いオカネと期間の話ししかできず、結局「脅し」や「お願い」が仕事になる。」というのが手配師であるというのなら,それは不要な存在だろう.なにより開発現場との対立は避けられない.*1

ソフトウエア開発の仲介業が難しいのは,一つにはそれぞれが一品物で評価が極めて難しいことだ.家電量販店や100円均一よりも,質屋や骨董品に近いのではないだろうか*2.持ち込まれた質草の値決めもできずして,満足に質屋の経営ができようか?

それにしても,筆者は自らの価値判断は放棄し,傍観者に徹しているのだな.なんとなく納得いかない.

*1:モデラーと開発者の対立もその一つ。

*2:ちなみにブックオフは中古商品を扱うという意味では質屋的だが,値段付けはもっと単純なロジックに基づいていて主に在庫量と発売後経過した期間で決めている.「お客の側が値段を決める」仕組みということだ.