スラッシュドット:プログラマのやる気を上げよ(その2)

http://slashdot.jp/article.pl?sid=07/03/23/0947223

昨日の続き.

http://slashdot.jp/comments.pl?sid=355989&cid=1131593

  • また繰り返しますが優れたプログラマはリスクであり、評価されません
  • プログラム等、誰でもできる低レベルな仕事だという定義が前提です。
  • 今からSI業界に就職されるのであれば、管理職になり、人使いを覚えるか、お客様に食い込み、お客様自身が良くわかっていないシステム化を提案できる人になるしかありません。評価の基準は利益のみです。
  • 常に仕事は最低レベルの人間に合わせて実行されますので優秀な技術者に活躍の場はありません。
  • プログラマでやっていかれるのならばWebアプリのベンチャーGoogleのようなプログラマーをきちんと評価する企業に入るべきです。SI企業の多くはお薦めできません。
  • 若い人や学生にはとにかく英語を勉強しろアメリカにいくかGoogleに入れとしか言えません。(中略)しかしそれらの幸せは長くないでしょう。皆、生き残るためには必死にならざるを得ない状況です。

悲しいけど,これが現実なのよね.同意せざるを得ない.

ですから浜口社長に共感される方はNTTデータに行かれるべきだと思います。

共感はするけれど,行くつもりは微塵もないな.

はっきり言って信用できないから.*1既に失われた信用が,営業トーク一つで回復するはずもあるまい.

優れたプログラマを評価するつもりならば,大鉈を振るわなければならない.社内からの反発も凄まじいだろう.たとえ彼が本気だったとしても,それが実行できる保証はない.少なくとも今現在大鉈をふるっていないという事実があるだけで,この発言の真意を疑うに十分だ.

http://slashdot.jp/comments.pl?sid=355989&cid=1131715

あなたは20年前と言ってくれたからむしろ私は嬉しいけど、これは今の現状です。
Javaでもオブジェクト指向を使わないのは当たり前なんですよ。

「使わない」という以上に「使えない」のでは.使えない人が多すぎます.

ごめんなさい。私の会社の名前は言えないけれどオブジェクト指向は難しいからJavaオブジェクト指向を使うのはやめようと言った社内製のフレームワークを使っているのが私の会社です。

この情報だけでは,あなたの会社がどこかは特定不可能だ.どこのSIerでも同じことを言ってそうだからね.

http://slashdot.jp/comments.pl?sid=355989&cid=1131630

既に時代は変わっている.技術が変わればそこで求められる人も,組織も変わらなければならない.これが時代の必然なのだが...

いまだに大規模はウォーターフォールしかできない、と思い込んでいるローテクプロジェクトマネージャが多いから、どうしようもないが。

変わらない人も多いのだ.

たとえばjavaがこれだけ使われているのは、どんな分野にもいいクラスライブラリーがあるからだ。あまりにも自然にそれを利用できているから、もはや日本で設計時にそれなりのクラスライブラリーを作ろうという考えすら出てこない。

加えて,ライブラリを作れるだけの技術力をもったプログラマが,既にほとんど死滅していることですね.たとえ作りたいと思っても,技術者がいないのだから作りようがない.

http://slashdot.jp/comments.pl?sid=355989&cid=1131662

最近は妙に肥大化したコードを書くソフト屋さんが増えたおかげで、ROM/RAMがコストアップしてたまりません。

それは技術力が相当に低下した証拠だと思うなあ.ハード屋に明らかに実感できるほどに低下しているとなると,既に非常に深刻なレベルにあると思いますよ.

ソフトウエアにおいて技術力の低下が火事や中毒事故のような惨事を引き起こすことはあまりない.しかしフットプリントの増大や開発期間の長期化という形で少しずつ現れ,これがボディブローのように企業の経営体力を奪い取っていく.現場の人間はメモリ価格の増大やコード品質の低下などを通じてこの現象を肌で感じとっているが,数字でしか物事を騙れない管理職連中は,自体が悪化して手遅れになるまでこの問題に気付けないだろう.

台湾ベンダーの場合、(多少仕様を端折っているのもありますが)5分の1くらいのROM/RAM容量で似たような仕様を実現していて、

1/5ですか....

そこまで日本の技術力が骨抜きになっていたとは.しかもコードサイズなんて,低レベルプログラマがカット&ペーストしていけばネズミ算式に増えるからね.今後倍々ゲームで差が開く恐れさえあるのだ.

*1:というわけで,万が一例の発言が本気だったとしたら,まずは信用回復に勉めて下さい.(ほとんど絶望的に難しいけど.)「話はそれからだ」と思ってる職業プログラマは多いでしょう.