デスマーチと医療崩壊の類似点
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070127
http://ronspace.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_0a66.html
限界を超えた少しの藁
"It is the last(final) straw that breakes the camel's back."という諺もあるようです。
IT業界の方は医療現場の窮状の理解が良いように感じます。医療に較べれば最近急成長の分野ですが、急成長している分だけ医療が直面している現状に一歩早く既に到達しており、それ故に理解しやすいのかとも感じています。
理解はするでしょうね.
どちらも専門家でなければ務まらない仕事であること.顧客の要求の高度化(或いは単なる無理難題)で現場の仕事量が鰻登りであること.新人の数はかならずしも増えていないこと.根本的な問題は人材不足や設備不足であり,それを精神論でなんとかしろといわれ続けてきたせいで崩壊していることなど.そのおかげで,いまやまるで「竹槍でB29を落とす」ような仕事になり果てています.
異なる点は,こっちの業界ではその専門性が必ずしも認められておらず,このため待遇は決して良くはないこと.将来性がないこと.中高年は仕事を失って生活できなくなる恐れがあることなど.
The Mythical Man-Month:http://en.wikipedia.org/wiki/The_Mythical_Man-Month
デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか
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人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional computing series (別巻3))
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あと,電子カルテを叩く人が多いけれど,
- あまりの使えなさ(SEもシステムも)にあきれ果てたものでした。確かに顧客(つまり現場の医師)の要求はどんどん上がるばかりでしたもんw
- いっそのこと別の会社とのコンペティションといった現場の要望も聞く耳持たず securityはというとしどろもどろ、結局厚生労働省のお達しで奴らに予算を投げ出したとしか思えませんでした。コストももちろん病院側にかぶせましたね。
- 導入当初あまりの不便さにずいぶんSEさんにみんなで寄ってたかって文句を言ったものです。彼らの対応もテキトーで、「仕様なのでできません」「契約に入ってません」「後日対応します」などなど。原因の一部はウチの病院(県)が金をケチったせいだと判ったのは随分後になってからのことでありました。また電カルはそもそも非効率なものであるという真理に到達するのにも割と時間がかかりました。
- 現在の電カルは従来の紙カルテをそのままワープロにしたようなものですから、いくらやっても現場の苦労が増すばかりですよね
IT側の人間として一言言わせてもらうならば,全くその通りです.
あんなやり方では絶対に良いものができるはずがありません.
おそらく多重下請け構造の途中で次々にピンハネされるんですよ.*1orz
ついでにメモ.
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/906423.html
*1:それに加えて、おそらくやり方が根本的に間違っていて,極めて非効率なんでしょうけどね.たとえばあの手の物を作る時には「現場の要望」を全部取り入れていると切りがない.まるで「24時間Open,小児科から末期癌まで,どんな重病でも死亡率0%,しかも料金は格安の病院」みたいなものでしょうか.一つ一つは誰もが望むものかもしれないけれど,全部の論理和を取ると荒唐無稽な代物に変貌します.中には実現不可能な物まで含まれることがある.だから要求の取捨選択が極めて重要なんだけれど,そのためには現場の側の人間が主体的に開発に参加する必要がある.でも,おそらくそうではなかった.もちろん技術力の問題もあったでしょうけどね.