文章系専門学校の絶望
匿名ダイアリーねた.釣りかもしれんけど,
- 「文章系専門学校で学んだこと」 http://anond.hatelabo.jp/20130831142238
最初の教科書は本多勝一と木下是雄だった。
400文字詰原稿用紙のレポートを何度も書かされた。学校までの道案内や入学式の報告といった、無味乾燥としたレポートだ。その400文字は、先生の厳しい添削で真っ赤になるのが常だった。まともな文章をたった400文字すら書けない。その現実の中で僕らはもがいた。
ふむふむ.まー日本の作文教育の惨状は,昔から何も変わってないんじゃないかな.作文と言いつつ,文章の作り方については何も教えてくれなかった.今になっても改善されたという話は聞かない.
本を読んだ。
プラトンから「神々の指紋」まである推薦図書のリストがあって、半分は読んだと思う。(神々の指紋は残念ながら読んでいない)村上春樹や吉本ばななや江國香織が好きな人が仲間内では多かった。一方で、ラノベばかり読むグループもいた。僕自身は、SFの古典や人文学系の新書を読んでいたと思う。その時期いちばん読んで良かったと思うのは、佐藤信夫の「レトリック感覚」「レトリック認識」だった。ただ、読んで良かった、という気持ちだけが残っていて、内容は詳しく覚えていない。
まあ当然だが,そんなのは入学する前からやっていたことではないのか?*1入学する前に本が好きでなかったとすると、なにゆえ物書きの道を目指そうなどと考えるのか.
卒業生の進路はそれぞれだった。僕はPG・SEの道に突き進んでしまった。定職に就いていない人間もきっと多いだろう。
(中略)
そして、日本語よりJavaを書く時間の方が長く、それよりもD言語を書きたいと思う毎日を、無為に過ごしているのだ。
絶望した!! orz
高専のJavaの教科書が「やさしいJava」だった時の100倍くらい絶望した!
日本ではPG・SEとは,ラノベ作家の落ちこぼれ程度でもなれる/そんな人くらいしかなりたがらない職業なのか.それはあまりにヒドイ現実.
- ネタ:熟練プログラマの憂鬱: http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20091031/p1
- 世にも恐ろしい物語「ゲーム専門学校からみた風景」:http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20111225/p2
「ぼくは絵が描けないしプログラムもできないから企画やります」って子は多いですよ.
「ぼくは文章書けないからプログラムやります」.ウソだと言ってくれ...まあ現実にそんなレベルでコード書くような素人プログラマを知ってるから笑えない.
http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20130831142238
- id:kangiren 情報処理の専門学校出て、セラミックの研磨する仕事に就いた俺。同級生でPGSEになったのは半分もいない。
大学でも情報系だとドロップアウト率が40%〜70%というから,まあそんなものじゃないかと.
高校ではApple IIのBASICでpongゲームをうまく作れていた子供たちが、大学に入ってデータ構造の授業のCompSci 101を取り、話がポインタのことになると彼らの脳みそは吹き飛んでしまう。そしてこれはロースクールに進むほうが良さそうだと思って政治科学専攻に切り替えるのだ。コンピュータサイエンス学科のドロップアウト率の数字をいろいろ見たが、それは通常40%から70%の間だ。大学はこれを損失だと考えているようだが、私はこのふるい分けを不可欠なものだと思っている。彼らがプログラミングのキャリアで成功したり幸福になることはないだろうからだ。
http://local.joelonsoftware.com/wiki/Java%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%8D%B1%E9%99%BA
- id:kaionji なんでD言語に行き着いたのか気になる
- id:cider_kondo この学校は間違いなく優秀。専門学校というシステムでは、たぶんこのあたりが上限。それで成功率が2割行かないわけで、ダメ学校との差別化は大変だろうなと思う
- id:shields-pikes 「レトリック感覚」と「レトリック認識」は良書。高校時代に読んだ。テクニックは学べても、何を書きたいかは自分次第だからなあ。2、3編の佳作なら誰でも書けるけど、プロになるには量産出来る意志と力量がないと。
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- id:kanimaster 佐藤信夫の本は名著だけど、ものを書くのに役立つのかどうか。
- id:AKIYOSHI 佐藤信夫さんを薦めるのは良心的。/文章って料理みたいなものだから(先輩からの受け売り)、構造は分析できるし、教わらなくても上手い人はいる。そしてシェフにならなくても人生は豊かになる。
読んだことないからノーコメント.技術文書ではあまり必要なさそう.
- id:guldeen ホンカツ氏の「日本語の作文技術」は、彼の思想性とは別に『文章を扱う仕事』としての新聞記者から見た、文章作成のイロハを教えてくれる名著。
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メモ.
理系としてはこっちの方が有名かも.
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*1:単に,より幅広く読むというならアリかもしれない.