民主党「製造業派遣禁止」へ 電機メーカー海外脱出は必至

http://diamond.jp/series/inside/09_07_18_002/

法案の目玉は、「(専門業務を除いた)製造業派遣の禁止」である。これまで、民主党は、派遣労働者の劣悪な労働環境に警鐘を鳴らすことはあっても、「製造業派遣の禁止」には、慎重な姿勢を取ってきた。というのも、「禁止することで失職する労働者数十万人の受け皿を用意できなかったからだ」(人材派遣会社社長)。

派遣の保護を強化する*1のはいいんだが,「派遣を禁止するから全員正社員にしろ」みたいなのはいただけない.既に高度経済成長で終身雇用の時代じゃないんだってば.

むしろ雇用の流動化を増す方向に動くべき.ただし,それは安易に解雇規制撤廃によって実現されるほど,簡単なものではない.

それにしてもある程度の空洞化は起こるかも知れないけど,海外脱出云々とまでくると眉唾ものかな.海外脱出すると英語の話せない大半の日本人管理職と日本人経営者も不要になるけど,彼らの雇用はどうするの?彼ら管理職は,自分の給与を守るためにきっと海外脱出に反対するよ.

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  • id:biconcave 派遣禁止の是非はともかく、日本人の賃金を海外並みに切り下げてでも雇用を確保する、というのはいずれにせよもはや限界だろう。
  • id:iroiroattena 大丈夫だ。どうせ違う形で似たようなもんが出来るだけ。請負だってあるし、子会社からの出向という形にしてもいい。騒いでいるのはメーカーじゃなくて、派遣屋だろう。
  • id:muddy 製造業ってぶっちゃけ発展途上国の産業だと思う。経済的に豊かになった国が人件費の安い発展途上国と競争しようと思ったら、国内の人間を安くこき使うか海外で作るかしかない。かつて国民は前者を否定した。
  • id:reviewpoint 円高に人件費が高いとなると国内製造は圧倒的に不利。普通に考えて、経営者なら現地生産、現地雇用に切り替えて、為替リスクを抑える。問題は、日本の労働者のスキルが、世界競争に勝てるほど高スキルではないこと。
  • id:YuT 派遣を使う理由は単価というより、固定コストを減らす事では/常に製造する系は既に海外に移転している/日本に残っているのは短期間で需要が予想し辛い製造ライン->だからカットしやすい派遣/何にせよ受皿無いままでは
  • id:rikzen 製造業以外で雇用を創出する産業構造に転換できなかったってのが問題なのよねぇ。今の製造業じゃ派遣を認めても、禁止しても、遅かれ早かれ船は沈むだろう。
  • id:gruza03 付加価値の高いものへといったところで、それで働き食えるのはいつの話。技術の伝承も碌にできない時が過ぎれば過ぎるほど、荒廃した大平原の様な労働市場しか残らない。

「高付加価値製品にシフトしていくべき」って話は,もう随分前から出ていたよね.博士の定数増員も,日本製品の高付加価値化に必要だからということで正当化されていたように思う.しかし経営者は,実際には何も対策をうたず,自分の任期が終わるまで状況が悪化するのを指をくわえて見ていただけ.

  • id:guldeen 国内の労働市場は、そもそも日本企業工場が海外進出の段階で縮小が必然だったのに、その時点では誰も現況に想像が及ばなかったってのがもう…(涙)/「雇用の流動性」←ある意味正解。だが"ローン前提"の物が売れない。

長期の住宅ローンを組む時代は終焉を迎えたと思うよ.人口減少社会だから,中古住宅の仲介業とリフォームが伸びるのでは.

*1:例:「解雇する時は,3ヶ月前に通知するか,又は3ヶ月分の給与を負担すること」