なれる!SE6「満身創痍?サイドビジネス」

なれる!SE (6) 楽々実践?サイドビジネス (電撃文庫)

なれる!SE (6) 楽々実践?サイドビジネス (電撃文庫)

エンジニアが血の涙を流すことで有名な,SEノンフィクション系 重ラノベなれる!SE」第6弾.
キーワードは「見た目に惑わされてはいけません」?

  1. 楽々実践?サイドビジネス:可愛い女の子の「お願い」で,工兵が泥沼に嵌まって地獄を見るお話.
  2. 今すぐ始める?検証作業:工兵が宣伝文句を鵜呑みにしたせいで,室見さんともども地獄を見るお話.
  3. 絶対合格? 採用面接:工兵が採用面接を通じて,何も知らない新人を地獄の一丁目に招待するお話.
  4. 心に残る?3分間スピーチ:見た目とE-mailの文面にギャップのある橋本課長のトラウマ克服物語
  5. 完全?禁酒マニュアル:癒やし系にして酒豪で神出鬼没のストーカーな姪浜さんの禁酒物語

カモメさんの意外な(?)秘密も明らかに

1,2はいつも通りの「燃え尽きるSE残酷物語」.3はちょっと路線が異なるけど,やっぱり中小IT業界だとありそうな話.4,5はほのぼのしすぎて,慣れるSEらしくないかな.1〜3までで,ざっと全体の3/4くらい.

楽々実践?サイドビジネス

  • 可愛い女の子に「お願い」されて,工兵が泥沼に嵌まって,おまけに墓穴に入りかけるお話.文字通りの意味で.
  • 工兵は可愛い女の子にお願いされてるだけだから「オレがバカでした」の実に微笑ましい話で済むけれど,それ以外は普通に元請けから「お願い」という名の丸投げされてるだけだよね?IT業界の下請けだと日常だよね?
  • もちろん言うまでも無く「お願い」してくる相手は女の子じゃなくオッサンだ.というか形だけでも「お願い」してくるのはまだマシだ.
  • 「これくらい簡単でしょ,ちゃちゃっとやっちゃってよ」みたいな.
  • 「今度だけ」と言われてもエンドレス.
  • 膝枕の件を抜きにしても,ちゃんと助けてくれるとは良い上司だなあ,室見さんは.無断で副業してたのがバレたら,へたすりゃクビもありだぞ,この業界.

「で,桜坂はどこに入ったんだっけ?」
「え?IT系の会社?そんな有名どころじゃない?またまたぁ謙遜するなよ.…えーとスルガ…システム?お茶の水にある?…はぁ,そうなんだ.ふぅん.」
気まずげに視線を逸らされ次の言葉を探される.その沈黙が耐えがたくなり工兵はひたすらビールをあおった.なんだよもう,言いたいことがあるなら言えよ.場違いだって言いたいのか?悪いこと聞いたと思ってるのか?ああ確かに,僕の会社は君たちみたいに有名じゃないですよ.CMも売ってないし上場もしてないし,新聞にも載らないしね.

これは,あるある...orz

案の定,無線はサードパーティ製の接続ソフト経由で使用されていた.かなり古いソフトでセキュリティ規格はWEPのみ対応,WPA2はおろか,WPAもサポートしていなかった.

……繋がるわけねぇだろ.

内心で毒づく.ハードウェア・ソフトウェアの切り分けどころじゃない.こいつら手順書さえまともに読んでやいねぇ.SSIDや暗号化キーを認識しているかも怪しかった.

「このソフトじゃ無理ですよ.」
「無理ってなんだ無理って,パソコンのせいにすんなよ.壊れてるんだろ」
「そうじゃなくて」
「家じゃちゃんと繋がってるんだよ.なんでそれが会社に来た瞬間繋がらなくなるんだ.」

保守・運用を請け負ってるわけじゃないんだよ.一般的なPCトラブルまで持ち込まれも困る.こっちも昼間は仕事があるんだから.

「私はさ,桜坂君.無線LANを使えるようにしてってお願いしたんだよ.うちの社員がみんな普通に接続できるようになって,それで初めて仕事完了でしょ?ルータだからPCだからとか勝手に線引きされちゃ困るよ.」
お金払ってるんだから
(中略)
結果「今度だけ」「今度だけ」の言葉に従い工兵は椰子の木の情シス サポートを続けている.昼はお茶の水,夜は表参道.土日休日深夜早朝,眠る暇さえなく働きづめでいた.
当然体調は加速度的に悪化している.背中に湿疹が生じ胃の奥に鈍い痛みが生まれていた.こめかみがずきずきと疼き目の奥に妙な塊が感じられる.食欲も減退し一週間で体重が三キロ落ちていた.
やばい,これはやばい.
冷や汗混じりに思うも打開策は見つからない.

いつも通りの工兵で安心した.

今すぐ始める?検証作業

  • 工兵が業者の宣伝文句を鵜呑みにしたせいで,室見さんともども地獄を見るお話.
  • 販売元がベンチャーだろうが大企業だろうが,「画期的な新製品」の宣伝文句を鵜呑みにするようじゃ,この業界で長生きできないぞ.文字通りの意味で.
  • このグレイボックスも何か実在する製品が元ネタになっているんだろうか?*1 *2

次世代統合ルータ グレイボックス.
比類無きパフォーマンスと多機能製,先進的なミドルウェアーグレイOSによりエンジニアの導入コストを劇的に削減します.
これまで機能ごとに必要だったハードウェアを単一のソフトウェアに集約,一台のグレイボックスでファイアウォールからリモートアクセス,IPSまでを統合可能です.

「そうよ,だいたい資金力や開発体制に劣る中小が先発の大企業とそうそう価格面で張り合えるかっていうの.テストを省いてるか安物の部品を使ってるか,どっちにしろろくな物じゃないわ.」

ベンチャーの強みは破壊的イノベーションであって,持続的イノベーションじゃない.大企業の側がよほど手抜きしたり内情がボロボロだったりしないかぎり,パッと出の後発零細貧乏企業が追い抜くのは厳しいと思う.

「昨日の夜,」問い合わせメール投げてたんですよ.このグレイボックス,PC繋いで設定画面開こうとしたら電源落ちちゃったんで,故障しているんじゃないかなと思って」
「そうしたら?」
「仕様ですって」

おもしろい...

グレイOSのインタフェースは秀逸だった.直感的な使用感,グラフィカルな設定・操作画面.何より打てば響くように結果を返すステータスウィンドウ.確かにブラウザの縛りは理不尽だったが,そこさえ我慢すれば十二分に使える機械だった.

実に不吉.

「お前それでも一応SEのくせに,褒めるのそこかよ?!」みたいな.つか,そんな致命的トラブルを「仕様です」と言われて納得するな.そんなに死にたいのか?

「それはあれですね,既知の問題です.」
「は?」
……何?なんて言った,この人.
既知の……問題?

「十時間以上連続してトラフィックを流し続けるとメモリリークを起こしてハングアップするんですよ.一瞬でも通信が途絶えれば問題ないんですけどねぇ.次のバージョンでは直る予定です.」
「は,はぁあああ?」
想像を絶する回答だった.通信を流し続けると落ちる?一体どんなルータだ,それ.

グレイボックスは本当に……本当に駄目な機械だった.見た目こそ格好いいが中のソフトはバグだらけ.ハードウェアは非力で少しでも負荷をかけた瞬間ハングアップする.インターフェースは頻繁に固まり,設定途中でコンフィグは掻き消え,ステータス画面は実態と真逆の情報を表示する.サポートに問い合わせても答は仕様・既知のバグの一点張り.挙げ句に「業務時間外なので……以降の連絡は営業経由で」と諭される有様だった.

室見は恨めしげにグレイボックスを眺めた.ムカデ走で一人倒れたチームメイトを見るような眼差しだった.

絶対合格? 採用面接

  • 採用面接と称して,何故か工兵が室見さんのお守りをさせられるお話
  • 現場の人間に面接をさせるのは良い習慣だけど,日本企業じゃ珍しいよな.

CISCOでネットワークを組んだことありますか?
「あります」
LINUXのサーバ立てたことありますか?
「あります」
「提案書とかパワーポイントで作ったことあります?
「あります」
(中略)
「ダメ,全然ダメ.なってない,あんたそれ私が嘘ついてたらどうするの?
「嘘?」
CISCOでネットワークを組んだことがない,サーバを立てたこともない,提案書も書いてないけど,とりあえず『はい』『はい』って答えてただけだとしたら?」
(中略)
まあ嘘は言いすぎにしても,こちらの要求レベルと向こうの認識が異なっているなんて日常茶飯事でしょ

....すごい既視感が.orz

それにしても日本の人事部って,なんでこういう明らかな嘘や,食い違いがまかり通る愚問・珍問が大好きなんだろうね.少しは正攻法で,正面から技術的な質問すればいいのに.*3

心に残る?3分間スピーチ

  • 橋本課長のトラウマ克服物語.
  • なれる!SE」らしくねえ.
  • なんか特訓の方向性が斜め上.
  • 自分の持ち味を活かすのは重要だよね.
  • ひょっとしてハシモトつながり?

彼女の葛藤は分かる.叶うなら部下達の門出を温かく祝福してやりたいのだろう.上司として彼らの長所・美点を存分に褒め称えてやりたいはずだ.だがいかんせん雰囲気が慶事向きでない.ライフル銃はどれだけデコレーションしてもライフル銃,クラッカーにはなり得ない.

工兵もなにげにヒドイことをいう.

ちなみに,クラッカーと言っても

祝音クラッカー(50個入)

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こっちのクラッカーであって,
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欺術(ぎじゅつ)―史上最強のハッカーが明かす禁断の技法

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の方ではない.

でも橋本さんのイメージは完全に後者だよね.

完全?禁酒マニュアル

  • 姪浜さんの禁酒話.
  • ここだけ話に違和感が.
  • 姪浜さんもある意味でハイスペック.ストーカースキルがさらにレベルアップしてませんか.

だからこそ、自分は禁酒しなければならない.そう,そもそも今の会社に入るまで自分はほとんど酒を飲まなかったのだ.わずか二年前,専門学校の時代まで時計の針を巻き戻せば良い.何を難しいことがあるだろうか.

問題は仕事のストレスだ.

ところで,完全なんとかマニュアルって,怪しいのばかりな希ガス...

完全失踪マニュアル

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完全自殺マニュアル

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食品の放射能汚染 完全対策マニュアル (別冊宝島) (別冊宝島 1807 スタディー)

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なれる!SE(1) (ファミ通クリアコミックス)

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以下は他サイト.

MOMENTS

http://www.u-1.net/2012/02/11/2657/

その安請け合い、ちょっと待て!

「できますよ」,その一言が,死を招く.

うおおお……女って怖えぇ……っていうか素人理論怖えぇ。そんな表題作「楽々実践?サイドビジネス」にはじまり、順調に社畜化の進む工兵の華麗なるSE生活の一コマを切り抜いたかのような中短編集でした。

今までの長編に比べて、トラブルの深刻度でいえば――工兵自身のうかつさが招いた1本目以外は――そこまででもないような気はしますが、逆に軽々しく口にした一言で修羅場のどん底へたたき落とされるような展開事態は、あるあるにしても笑えない……。

何というか、これもまた女性不信になりかねないようなきわどい展開ですけど、むしろ、素人相手に安請け合いすることによる弊害を描いた寓話と受け止めれば、深い自戒とともに溜息を吐くこと間違いなし。

IT業界にいると,とにかく軽々しく「できます」「やります」は口にしないようになりますね.口にする奴は,バカか詐欺師か死にたがりだけ.その中で長生きするのは詐欺師だけなので,「できます」を口にする奴に詐欺師が多くなるのは当然なのかと.

検証作業で四苦八苦したりの「今すぐ始める? 検証作業」とか、見た目に惑わされてはいけませんな典型ですね。新製品には手を出すな、初期ロットは地雷だとか、よくいわれることですが業務に関わる機材に至ってはいわずもがな。

ひょっとして今回のテーマは,「見た目に惑わされてはいけません」か?

枯れた技術については確かにそれも重要なんだけど,かといって根拠も無く全ての新技術を敬遠しつづけてCOBOLerになっちゃうのもどうかだしね.

新人に面接官やらせるとかどんだけぇ……な「絶対合格? 採用面接」。もはやギャグではないかと思えるような内容ですが、掲示板の書き込みとかむやみにリアリティがあって怖いんですよ、

技術のド素人の人事部に面接やらせるよりマシだと思う.

艦長日誌

http://y310.at.webry.info/201202/article_11.html

新機器の検証話も技術者としてはありがちな…、カタログどおりではあるのだけど、カタログには書かれていない制約が実際の導入の障害になるとはよくあること。大概はまともに検証する期間なんてないから、実績のある機械しか選べないよねぇ。

読書メーター

http://book.akahoshitakuya.com/b/4048863509

永山祐介
SLAをきちんと取り交わすべきでしたね(笑)。友人間でのなあなあにはご注意。工兵の下心が見え見えだったんだろうなあ(苦笑)。しかし相変わらず橋本さんが可愛すぎます。

tori
相変わらずの安定感。今回は短編集なのでコンパクトにまとまっていて無駄がない。安請け合いしてエライ目に合うってあるよねー。

無銘
萌えるSE残酷物語、初の中短編集。表題作は進むにつれて明らかになる伊織ちゃんのアレっぷりと、室見・薬院の鮮やかな仕事ぶりが素敵。次の新製品検証もだが、最後にどうにか丸く収める手腕は流石である。しかし一番楽しめたのは橋本課長、次いで梢さんの話。橋本課長は内面と外面の激しすぎるギャップに笑いが止まらない。実は登場人物内でもかなり可愛い人なんじゃないでしょうか。梢は、梢視点な話のおかげで彼女の内面がよく分かるが、これまでの印象から全くブレないヤバさ。なにその人生設計?工兵くん逃げてー(笑)

女性陣については,けっこうアレな人しかいない気も。*4

tekepomu
6冊目の今作は短編集。相変わらず過酷な日々がサラリと描写されている。これを学生時代に読むとSEもいいなぁと思っていただろう。いや、決して悪いわけではないのだけれど、仕事はやはりコミュニケーションと調整、決断の連続であり、それを体感しないまま、この仕事に就くと一般的な新卒なら挫折するような気がする。採用の短編はとても大切なことが書かれていると思う。サラリ過ぎるけど、これを実感するのは自分で経験をしてみないとなかなか想像ができないだろうなぁとも思う。読む分にはとても楽しく読める、まさにラノベ

挫折どころか,心が折れたり,人間不信になること請け合い.

Ag
短編と掌編あわせて5話の短編集。よくある番外編です。副業したらドツボった話、怪しい会社の製品を導入しようとしてドツボった話、採用面接をさせられた話に掌編二編。既刊を楽しめていれば問題なく楽しめる。特に一話の話は現業の業界人なら多くの人が共感できるんじゃないかなと。あと橋本課長役職の割りに若すぎw

ペリーヌ
なんでも屋になるくだりもあるあるだったね。このシリーズはあるある過ぎて読んでて苦しくなるw

うにゅー
自分は高校生ですが、ほんとに学生っていうのは楽なんだなぁ、と感じる。毎回、本当にこんなことあんのかよ、と戦慄させられます・・・。 企業と自分の相性が合うということは本当に珍しいことなんですね〜。 そして、ラノベとしても十分に楽しいです。橋本課長、どんなスピーチしたんだろうか・・・。

世の中には気楽に丸投げしてらっしゃるエライ人も多いですよ.その分こっちにしわ寄せが来て辛くなるわけですが...

m-bird
ヒトを使うにはそれなりにコストが掛かるって言うことを理解していない人が多いっていうのは本当に頭が痛い。特にコンピュータ周りのことは何故か「お仕事IT系なんだ!こんぴゅぅたぁに詳しいんだよね!おうちのぱそこんをみてよ!」ってただ働き同然のことされた挙げ句「何でそんなにお金掛かるの?おかしくない?」みたいな文句言われるのは日常茶飯事だしっていうかだったらお近くの電気店へご相談しやがれっていう話ですよ本当に!……って色々思い出した。うん。だからこの作品全然軽くないよ。ライトじゃ無い。ライトなノベルじゃ無い。

fuzzy2
短篇集。立華たんかわいいよ。謎新製品: ドキュメントやサポート情報に制限がちゃんと書いてあるのはむしろ良い方だったり。あとがき: 「みんな仕事が忙しすぎて、研修の時間を作ることに失敗したんです」それは日常の光景。

kazu_0912
今回は初の短編集で5本のエピソードが収録されています。 やはり最初のサイドビジネスの件が生々しいです。 私も過去にここまでひどくないですが、似たようなことがあったので・・ なんでも知ってると思われると非常に迷惑なことになる。 ネタでも釣りでもなく本当にあると思います。 本筋の進展がないのが物足りませんが、楽しく読めました。

しろぶ
初の短編集ということで週アス連載の掌編が載るかと思いきや、そっちはお預けですか。しょっぱなの中編は自作PCを他人に組んだことがある人や、家庭内LAN管担当してると身に覚えがあるんじゃないでしょうか。えぇ、仕事中にネットがつながらないからさっさと帰ってこいとか無茶振りされた日には泣きますよ?

泥棒猫
評価A、ハイール橋本!もうどんだけ結婚式場を興奮の坩堝に叩き込んだのかわかりませんね。つーか似合いすぎて素晴らしい。それとサイドビジネスのお話は女って怖いね。というかなんで工兵は接続以上のことやってんだかわからないよなあ。それ以外のことは別途料金とか言ってかわせばいいのに。お人よしすぎますよ。

こぼこぼ
カリカチュアライズされているとは云え,内情は中々リアルなSEライフ。業界外の方は3Kライフがヴァーチャル体験出来ますw。短編集ゆえに工兵君のハーレムっぷりも際立ちますね。ビッチの人を除いて,どの娘も甲乙つけがたい。

チオ
最初の中編は人間不信になりそうなお話。他人に騙されないように気をつけなきゃ……と思いました。カモメさんの秘密(?)が明らかになったことや、橋下課長との特訓、暴走っぷりが半端ない梢などなど、楽しめる要素がたくさんあり、面白かったです。

dousite_K
中編1本と短編4本で、普段と比べると胃がきりきり痛むほどの内容でもなく、さくさくっと読める内容。披露宴スピーチと禁酒の話は普段とは違う話で新鮮な面白さがあった。何気にカモメさんの本名が明かされてたり、やっぱり社長のせいで地獄見たりするのは変わらなかったり。最初の中編はまあ女って怖いよねって思いましたね。相変わらずの専門用語の多さですが、その辺り詳しくなくてもすらすらっと読めるところがこのシリーズのいいところです。

でーたべーす
奴隷のような運用保守笑ったwでも胃が痛くなりました。てか『なれる!SE』というより『なれる!ネットワークエンジニア系SE』になってきてるので『なれる!データベースエンジニア系SE』と『なれる!PG』を発売して欲しい。

kwy8791
今回は構成を変えて、中編一つ、短編四つ。後二つを除くと今回もちゃんと技術屋ネタを持ってこれる辺りはホント凄いと思う。個人的には検証の話が身につまされた。弄ってる内に、情がうつっちゃんだよねぇ…

西織
残酷新卒物語第六弾。最初、女怖ぇえええ! 二つ目、ベンチャー怖ぇええ! 三つ目、面接怖ぇえええ!! 工兵さんはもう新卒なんかじゃありません、明らかに戦士です。橋本課長は相変わらずメールはめちゃくちゃ可愛いな。スピーチのギャグのところでしばらく笑い転げた。そして小動物の禁酒物語は冒頭からラストまで笑いっぱなし。中央分離帯起床事件ww。キャラがこなれてきて話がどんどん魅力的になっていく。それにしても、カモメさんの本名はビビったな・・・・・

みちょー
梢の話が面白かった。UPSの角に頭をぶつけて死ねばいい、の表現に吹いたw

shinn♪
自分SEなので普段この本はトラウマを刺激されながら読んでるのですが、今回は短編集で気軽に読めましたw実に面白かった/1話、まあそうなるよねえという話。薬院さんと扶桑通建の面々の格好良さが際立つ話でした/3話。チート一族なのか・・・妙に納得できるオチだった/4話。今回の一番の見所は橋下課長の挿絵ですね。これはすごい/5話。だめだこの人早くなんとかしないと・・・偶然工兵が現れたのはご利益なんだろうか、だとしたらすごい神社だ/何気に工兵の人脈はすごくなってるな。ハーレムもすごくなってるがw

みやざわ しょうや

伊織ちゃんこえー。人間不信になるレベル。
それにしても工兵アホ過ぎ。もう少し常識的に考えるキャラだと思ってたw企業相手に個人事業主でもないのに無線LAN環境構築引き受けるとか頭おかしいし、挙げ句の果てに運用保守までやらされるとかwせめて作業スコープくらいは確認しろよw
検証作業も自力で出来ずに結局室見さん巻き込んでるし。

雪風
「悲しいけど,これ現実なのよね」。耕平君と伊織ちゃんになっているけど,顧客と常駐(ないしは定期訪問)SE/PGは,契約の範囲内か「顧客サービス」と言う名目で同じ様に工数契約できる事を無料でしてた過去もあります(今でもかな)。

工兵は「相手が古い友人」で,しかも「自分に好意を抱いている可愛い娘のため」と思いこんで下心アリアリだから,動機の方は理解できなくもない.たしかに馬鹿すぎるけど.

検証作業については入社1年のペーペーにできる仕事じゃないから,室見さんもはじめから期待してないと思う.当初はあくまで工兵のOJTが目的だったんだろう.できる所まで一人でやらせて,あとからダメだしするのはとてもいい勉強になる.

あそこで社長に出会って,工兵が口を滑らせるのは予定になかったこと.

雪風

今回は短編集。室見さんの膝枕いいなぁ。それに耕平君とデートできて嬉しそうな描写もあったり。室見さんもだいぶ変わってきました。で,副業話。これ「サービス,サービスゥ」で「契約会社相手」にやらせてる例もあったりします。契約を切られるよりはましと受注側が「人身御供」が常駐させたりと実話に近い内容です。橋本課長のスピーチ,人にもよるけどヒトラーゲッベルス)の演説手法になるんだよね(VTRでフルで見るとわかるけど,最初は静かに入り最後にいたる盛りあげ方がうまい)。次は,セキュリティ絡みの話と思うのだがどうだろ?

PRESS ENTERの「冷たい方程式」の方でも,そういう展開になりつつありますね.「後出しジャンケンであれもこれも.でも追加料金は払わん.気に入らなければ御社への発注は打ち切ります.お前らの代わりはいくらでもいるんだ.」的な.
しかも,そういうのはそんなに珍しくないから困る.
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/pressenter/2012/02/6-efec.html

@kino
伊織ちゃんマジ腹黒。自分なら人間不信に陥るだろうなー。今回の件で、工兵の精神力がスルガシステムで相当鍛えられたのを感じる。

IT業界だったら「副業がバレる → クビ → 新卒一年で懲戒解雇でチェックメイト」というパターンもあるだろうから,人間不信は確実だろうな.工兵はまだしも実家に帰って家業を継ぐという選択肢も残されてるけど,普通は中央線で人身事故か,秋葉原でトラック暴走コースじゃない?

猫殿宰相
酒による暴走の果てに暴走した梢さんが今後工兵にどのように扱われることになるのかが心配でならない。下手な扱いだと本気でヤンデレ化する気もするので工兵君的にも扱いは慎重にならざるを得ないだろう、きっと。

頻度が少ないだけで,一度泥酔した時の酒癖の悪さと記憶消失については工兵も勝るとも劣らないレベルなので,むしろ親密度が増すかも.

そういえばあのエピソードは姪浜さんと親しくなる前だったんだな.

らう
安易にアルバイトを受けると大変なことになっちゃうよーというお話。ただ、相手の言い分ももっともらしい言い方なだけに、この業界でありがちなケースなのかも・・と結構勉強になった。面接の話は、新キャラ追加か・・とワクワクしたが、寧ろ、無難にまとめようとする作者のチャレンジング精神に欠ける面を露呈してしまっている・・ちと残念か。

新人については,むしろ零細(ブラック)企業に優秀な新人が来ると思う方がどうかしている.工兵クラスの人間を騙して入社させるのが関の山.

はやしよのすけ
この仕事の振られ方は身に覚えがあるなあ・・・とか、なんか、しみじみとしてしまいました。エンジニアって人種は基本的に仕事ことわるのヘタだよね。

雪風
仕事ふられると,つい解決法を考えてしまう所がありますねぇ。気がつくと「担当決まり。おまえね」になってる(遠い目で

t04894ty
SEは便利屋さんではないと言いたくなる回だった。

雪風
でも便利屋にされてしまうんですよ(泣)

那須
エンタメ向けの脚色がそれほど嘘っぱちでもないのがこの作品の怖いところだな

ゆえひろき
読んでいて、電車の中なのに笑いが堪えきれなかったのは私が同業者だからじゃないと思いたい。どの短編も良く出来ていて読み応えもありとても満足。でも、次回はいつもの続きの長編が読みたいかな?

みん
こういった本を読んでいる場合ではないのだが、買ってしまうと後で読もうとは思わなくなってしまうのが、このシリーズ。私としては橋本課長のキャラが好きなのですが、この本で年齢が暴露!。若いのに課長さんなんですねー。IT業界って、そんなもんなの??。採用面接も面白かったね〜。私はそういった面接官の仕事は回ってこなくて安心だけど、人一人の人生の岐路を決めるわけだよね〜、責任はどのくらいあるんだろうなんて思ってしまいます。メインの話は副業のこと。工兵君、専門家でも同じ職種のバイトは、やはりまずかったね・・w。

課長の年齢についてはどうなんだろう.この業界は人材は少ないけどポストも少なめだし,橋本さんの所は大手みたいだから普通は難しいんじゃないかな?

企業によって変わるとは言え,彼女が非常に優秀なのか,たんに「IT部門の長は課長」という社内規定があって,他に人材がいないから部下もいないのに名ばかり課長になってるとか,外注の人間に指示を出す立場の人間に肩書き無しの平社員だと嘗められるので名前だけは課長になっているとかかも.

tonkatudon
SEは便利屋です、間違いありません。 最大の理由は、人の使い方は他の業界の方の方がうまいからなんですがね。 ちょっと、技術知識があるだけの方だと、あっという間に便利屋になってしまいます。 そういう意味で人間の使い方を知っているSEはかなり強力ともいえますが。

草薙静流
初の短編集でしたが何れも面白かったのは流石。副題のサイドビジネスの話はまさにあるある話で女は怖いなと思ってしまう。実体験として。あとは新製品の話も工兵の気持ちが判ってしまう。今の車とか見てしまうと格好良さというのは絶対興味を惹く必要な要素だと思いましたね。

赤槻
悪女にたぶらかされる工兵。それを助けるチーム。こんな暖かい職場ってないですよ。橋本課長が不器用すぎてもうw あとメールとのギャップでいつも笑う

ないですねえ.ギスギスしていて一触即発な職場ならあるあるだけど.

REVの物置 ネタバレ感想

http://grev.g.hatena.ne.jp/REV/20120212

すめるまん Broken Diary

http://d.hatena.ne.jp/smellman/20120214/1329175197

まず一話目のサイドビジネスの話。たまーに電話で昔の友達から連絡きてサポートしたりするっていうのはよくありますが、さすがなれる!SEシリーズです、鬼畜度がすごい!一回金払ったらっていうのは別に通常の案件でもあったりしますし、保守料もらっても毎月もれなく赤字にしかなっていないとかわりと日常茶飯事な業界ですけど、ここまで鬼畜なパターンはさすがに聴いたことがないです。

す。でも、メンテナンス画面にFirefoxでアクセスしたら落ちるネットワーク機材とかまじで嫌ですけどね。ってか、Mosaicとかさらっと出てくる時点で...

そういえば,ネスケを知らない人も増えてるのかな.*5

悪人ではないけれど善人でも無く

http://blog.livedoor.jp/notvillain/archives/51328320.html

検証に関しては特に言う事は無いですね。設備費としては確かに一体型が安く済む事が多いですが、故障や設定変更による影響範囲がでかくなりがちなのでトータルで見るとお勧めできないと言うのが持論です。ましてや新参の新製品何て恐ろしすぎる。

eukareの日記

http://slashdot.jp/journal/546547/
http://slashdot.jp/journal/546373/

SE残酷物語セット入手
#そういう括りは如何なモノか

双六はあと20くらいはあったかな?

ということは,あれからでも80個くらい売れたって事かな.

ふらっと☆ほーむ

http://d.hatena.ne.jp/pikatto0107/20120215/1329271783

橋本課長(29)がこんな口調で、よりにもよって結婚披露宴で、スピーチしたのかと思ったら、不謹慎だとは知りつつも、ちょっと笑ってしまいました。どんな雰囲気になったんだべ…。あらゆる意味で危険すぎるだろう……。。。

とはいえ,話の中身が祝辞なら,たぶんすばらしいユーモアとして受け止めてくれるんじゃないだろうか.

「彼ら若き二人の前に,たとえいかなる困難が待ち受けていようとも,不屈の闘志で必ずや勝利を掴んでくれることを,私は確信しているのである!」みたいな.

しかし175ページの挿絵…。しかし室見さんはなんでこんな緩い服着てるんだろう。

ひょっとして,市販されてる服だとそれより小さい服が売ってないんじゃないのかも.

いくらピッタリのサイズだとしても,小学生に混じって子供用の服を買うのは屈辱的だろう.

名称未定ドキュメント”Que” このページをアンテナに追加

http://d.hatena.ne.jp/hidesuke/20120220

胃が、胃が、胃が! いたたたたたたたたたた
今回もなかなか胃痛を誘発してくれやがるっ!

すごく久しぶりに親から電話がかかってきたり、普段滅多に電話してこない友人(とくに女の子)から電話がかかってきたときはたいてい、「インターネットに繋がらないんだけど」とか「デジカメのメモリを読み込まなくなったんだけど」とか「写真のプリントのしかたを教えてくれ」とか、そういう要件だったりする。

reading archives

http://d.hatena.ne.jp/MonoKaori/20120221

自分の技術を安く売ると碌なことがないんだと痛感させられたエピソードでした。運用・保守はボランティアじゃないんだと声を大にしていいたい。事前に打ち合わせた内容と違った運用されたら、サポート対象外だとわかって欲しい。

上司が持ってくるこういう話でまともに使えるものって記憶にない。私の場合はハードじゃなくてソフトウェアの場合が多いのですが、導入しない方が効率良かったりしますね。事前に地雷だろこの製品とわかってる製品を検証したり提案しろって無茶振りしてくるのはやめて欲しい。

やらおん

http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-7493.html

こんな夢も希望も無い話、読みたくなんかないなあ。

「暇になるぐらいなら忙しい方を選ぶ」
いつ?選択可能になったんだ?

分かる人には面白い。
ただし、分かる人は読んでて胃が痛くなる。

orz

トモピーの部屋

http://d.hatena.ne.jp/tomopi/20120224#p1

サイドビジネスのくだりは新ヒロイン投入来たか!と思いきや、見事に騙されました、女性って恐ろしい…。

むしろ彼女がレギュラー入りし,工兵は「分かっちゃいるけど辞められない」という恐ろしい未来予測も.

ルルドルフ春眠日記

http://d.hatena.ne.jp/rurudorufu1218/20120222#1330161049

むしろこのしたたかな同級生がリアルにいそうで笑えない。

darknightの日記: 今のプロジェクトについて駄文と雑記と愚痴吐き

http://slashdot.jp/~darknight/journal/555347
追記.

さらに、社内ネットワークに関して、作業費の中にネットワーク機器をGbE対応機器に交換する腹積もりをしていたらしく、我々の作業が進んでいく中で「そういうことはできないか」それとなく打診をしてきたが、勿論今回の作業にそんな作業が含まれることはない。

丁寧にお断りした所、「だから○○社にしておけば融通きいたんだけど」とか、作業中にも、○○社(同じ会社)なら云々と言った発言が目立った。おまけに、当初作業から1歩も2歩も踏み込んで、あらゆる所をやらせようとしてきたが、リーダーや作業チームからはっきりと断りを入れたりと、これ以上ない逸脱している作業になってきつつあった。

その次に、作業規模の増大である。
今回の作業契約には、クライアントOSの更改だけが明記されており、サーバー側作業や反映に関してはノータッチである。それを、分かるからという理由で対応工数を(勝手に)追加し、対応させようとすることは、明確に作業契約の範疇外である。本来ならば、再見積りの上金額増加を言い渡して追加するか、明確に断りの申し入れを受け入れるかのどちらかである。

*1:玄箱」じゃないよな.路線が違うし.ん,BLACK BOX?

*2:ルータじゃないけど,こんな話もあったなあ. http://ggsoku.com/2012/02/arrows-z-gps/ http://ggsoku.com/2011/12/arrows-z-high-temp/

*3:「即戦力希望」の中途採用でこれである.ポテンシャル目当ての新卒採用は推して知るべし.

*4:というか,まともな女性がIT業界にい続けるわけないという気が...

*5:ましてや音響カプラおや.