待機児童ゼロ/大幅減のからくり

メモ.
これはヒドイ.そしてそのカラクリを見抜けず,それを持ち上げるマスゴミもヒドイ.

大阪市は23日、保育所に入れない待機児童(4月1日時点)は287人で、前年同時期より377人、減少したと発表した。橋下徹市長は「来年にはゼロになる可能性もある」と意気込むが、市は今回から待機児童数が大幅に少なくなる集計方法に変更しており、実態として減少しているかは不明という。

 市は12年度、認可保育所の増設や、個人宅などで乳幼児を預かる「保育ママ」事業の開始で、入所枠を1080人分増やした。その結果、前年の664人から大幅に減少し、24区中11区で待機児童がゼロになったという。

 ただ、実態は大きく異なる。市は昨年度まで待機児童に計上していた、母親が育児休暇中や自宅で求職している場合を、今回は除外。この二つで除外されたのは計774人に上っている。

 待機児童の集計方法は厚生労働省が一定の基準を示しているが、自治体によって異なるのが現状。市こども青少年局は「待機児童がゼロになった横浜市に方法を合わせた」としている。【茶谷亮】

子供が預けられなければ仕事が得られず,ずっと求職中になるでしょうに.育児休暇にしても,出産前後はともかく,たとえば1年なり2年なりして仕事を探す時は,育児休暇で且つ求職中というのもあり得るのでは.


育児休暇中や求職中の女性を除外って,一体なんのための「待機児童ゼロ」なんだ?

基本的な順番は常にこうだよね?

  1. 子供を保育所に預ける.(最低でもその目処が立つ.) *1
  2. 転職活動する.面接する.
  3. 採用されて就職.

待機児童にさえカウントされないんじゃ,1の段階で足踏みすることもお役人には分からないの?バカなの?死ねよ.

http://b.hatena.ne.jp/entry/mainichi.jp/area/osaka/news/20130524ddlk27100392000c.html
  • id:irose ま、そゆこと。マスコミが林文子横浜市長を持ち上げてるのを横浜市民は全力ドッチラケで見ております、だって解決してねーんだもん。待機児童にするわけにいかないから休職してる人を外せばそりゃゼロになるだろと。
  • id:tail_y "母親が育児休暇中や自宅で求職している場合を、今回は除外"いやいやいや、育児休暇はともかく、求職は入れとけよ。待機状態じゃ就職できない可能性もあるんだし。女性は働かなければ全て解決みたいなのダメでしょ
  • id:elve 育児休暇中はともかく自宅で求職って子供預けるめどたたないと働けないんじゃ
  • id:parallel-world 「横浜に合わせた」って皮肉か?/集計方法や定義を変えれば失業者やホームレスがゼロも夢ではない!/横浜市と同様に安倍首相は視察に行くのだろうか。
  • id:yoko-hirom 『待機児童がゼロになった横浜市に方法を合わせた』何と。横浜市の成果もゴマカシだったのか。騙された。
  • id:buhikun 民間ではこういうのを粉飾決算と呼んでおります(キリッ
  • id:opemu 大阪府予算が橋下改革により黒字!(→借金も収入に含まれる自治体予算では黒字それ自体には殆ど意味がない)の繰り返しみたいな話だな。

「横浜の潜在的な待機児童1746人、課題を検証」

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130522-00000002-jnn-soci

横浜市は20日、待機児童数がゼロになったと公表しました。ところが、こちらの数字1746人。その横浜市でも、希望通りの保育所に入れなかったため入所をあきらめるなどした場合は待機児童に数えられません。実際はこれだけの「潜在的な待機児童」がいます。今後の課題を検証しました。

 21日、安倍総理横浜市内の2つの保育園を視察しました。そして同席した横浜市の林市長らとの会談では、「待機児童をゼロにした横浜市を政府も見習いたい」と語りました。

 待機児童を「ゼロ」にするというのは、歴代の政権が掲げてきたテーマです。
 「『待機児童ゼロ作戦』を着実に実施し―」(小泉純一郎首相〔2003年当時〕)

 12年前に成立した小泉政権では、認可保育園を増やすなど待機児童解消に努力しましたが、「ゼロ」には至りませんでした。そして、民主党政権下でも総理官邸に特命チームを設けるなどの取り組みを見せました。しかし、去年の4月時点での待機児童の数は2万4825人と、ここ数年横ばいで推移しています。

 「前年比で179人が減少し、0人となりました」(横浜市・林文子市長)

 そんな中、3年前は全国最多だった待機児童の数を「ゼロ」にした横浜市の取り組みは、「横浜方式」と呼ばれ、注目を集めています。

 今年4月に新たにオープンした認可保育所。駅ビルの中にあって、通うのにも便利な都市型保育園です。横浜市はこのような認可保育所を新たに144か所整備し、1万人を超える受け皿を確保しました。「待機児童の対策費」を大幅に増やし、民間企業による保育事業への参入を推進した結果、待機児童をゼロにしたのです。

 しかし、保育所の希望者の要望がすべて満たされているわけではありません。横浜市がすべての区役所に配置した専門の相談員、「保育コンシェルジュ」。母親達の要望の最前線に立つ彼女らも「すべてに応えきれてはいない」といいます。

 「(保育所を利用している人も)もっと近くにとか、ご兄弟合わせてとか、電車に乗って利用している人もいて、さらに良い保育環境でと要望もある」横浜市鶴見区役所子ども家庭支援課・八木慶子担当係長)

 「待機児童ゼロ」を表明した横浜市ですが、実際には、希望通りの保育所に入れなかった「潜在的な待機児童」は1746人います。たとえば、「特定の保育所を希望し、市から勧められた別の保育所への入所を断った」ケースや、「預かり先がなくてやむなく育休を延長した」ケースなどは、待機児童の数にはカウントされていません。

 潜在的な待機児童の存在については、林市長も認めています。
 「希望の(保育所)に入れなかった方が1746人。受け皿は整っているので、なるべくご理解賜って、できるだけ預けたいという方は(市が勧める保育所に)お願いしたい」(横浜市・林文子市長)

 待機児童対策には全国の自治体が取り組んでいますが、横浜市ほどの成果が出ていないのが実情です。

 「なんとかゼロにもっていきたいという目標はあるが、現時点ではゼロ解消にはならない」(山形市・市川昭男市長)

 2017年までに待機児童ゼロを目指した山形市ですが、今年も50人近くを抱えていることを明らかにしました。市によりますと、新たに450人分の受け皿を確保しましたが、それを上回る希望者が殺到したといいます。背景には、福島からの転入者の増加もあるとみられます。

 保育所を運営するNPOの代表は、保育所の増加に伴い、保育士の確保が今後、重要な課題になると指摘します。

 「都市部においては、保育士の数は足りていない。きちんと補助額を上げて、保育士が普通の生活をできる水準まで上げていくことは行政がすべきこと」(NPO法人フローレンス・駒崎弘樹代表)

「(待機児童ゼロの先に:上)ランクCはお迎え「はしご」」

http://www.asahi.com/edu/articles/TKY201305240181.html

午後4時。横浜市磯子区のJR根岸駅で電車を降りた私立中学教諭の女性(38)は、それぞれ別の場所に預けた3人の子どものお迎えに向かった。

 まずは長女(1)の待つ横浜保育室へ。途中、学童保育を出た小学1年の長男(6)と落ち合い、保育室で長女をベビーカーに乗せる。来た道を戻り、次男(3)のいる認可保育所までは約500メートル。寄り道したがる長男をなだめすかし、次男を連れて自宅に着いた時には午後5時を過ぎていた。

 「3人連れて歩くと短い距離でもどっと疲れる。同じ園に通えたらどれだけ楽か……」

女性は次男と同じ保育所など2カ所を申し込んだが、2月にきた通知は“落選”。区に問い合わせると、「優先順位がCランクですので」と言われ、がくぜんとした。

 入所の優先順位は、保護者の労働時間などによって決まる。次男の入所時、女性は最上位のAランクだった。だが、長男と次男の送迎などのため週4日の時短勤務にした結果、優先順位が下がった。

中区の地方公務員の女性(28)は今春、職場の制度では3歳まで取れる育休を切り上げ、8カ月の長男を認可園に預けた。

 1歳クラス以降は大半を持ち上がりが占めて残り枠は少ない。実際、2010〜12年の3年間、4月1日時点の待機児童は1歳児が最も多く、全体の半数以上を占めた。

 「本当はもう少し家で育てたかったが、入れるかどうかの不安を抱えて3年も過ごせない」。育休3年の制度は、何歳からでも確実に入れる受け皿があってこそと思う。

保育所探しの不満で「遠くて不便」に次いで多かったのが「選考基準が疑問」だった。

 特に求職中は市外在住を除けば最低ランクになるため、「行政からは職場を、企業からは預け先を条件にされ、安心して職探しできない」などの意見が寄せられた。

「待機者にもなれません」

http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20130404/1365009845

認可保育所に入れるのは同居する家族も児童を保育できない場合です。育休中だと保育ができないとは言えないので、待機児童ではないですね」

つまり、ぼくはたとえ申し込んでも、待機児童にはなれなかったというわけである。

待機児童が一向に減らないのは、ずばり「これから子どもの数がどんどん減っていくから」というのが行政のホンネだからだろう。だから、認可園を思い切ってつくらない。「思い切ってつくって少子化になったら困るもん」、と思っているフシがある。

 東京なんかでは「土地がない」が理由。福岡市では「需要予測が甘かった」というのが定番の言い訳である。

正直、実感が湧きません。「横浜・待機児童ゼロ」

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130611/249479/
後で追加.

*1:2で実際に合格もらって就職するまで最短だと数日の場合もあるから,合格が決まってから保育所を探すのは非常にリスクが高い.