「天才プログラマはどうしたら生み出せるのか」

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130715/491382/

とりあえず,プログラミングで飯が食えるようにならんと,どうにもならんね.

最初に登壇した青山学院大学の阿部和広講師は、「デジタルネイティブという言葉で現代の子どもたちを表現することもあるが、ネイティブとはどのような能力だろう」と問いかけた(写真1)。「今の子どもたちはゲーム機やスマートフォンなどでコンテンツを消費しているだけで、創造はしていない」という米MITメディアラボのミッチェル・レズニック教授の言葉を用いながら

昔の子供たちも大差ないよ.自分で何か作るのはほんの一部の例外(つまり変人)だけ.


それでも昔は,マイコンとかプログラミングに未来への憧れがあった.
それが今じゃ底辺ワープアの代名詞.

講演の最後にはプログラミング教育を実践する立場から、「就職できるとか、お金が儲かるといった目的のためではなく、プログラミングそのものを楽しむことが大事。自分が楽しいと感じてそれを他の人に伝え、その人も楽しいと感じることで楽しさ、面白さが増幅する。この繰り返しで(プログラミングを)続けられる」と述べ、継続して学ぶことの重要性を強調した

プログラミングを学ぶ理由は「プログラミングが好きだから」で十分.

しかしプログラミングで飯が食えなければ,Jリーグ発足前のサッカー選手がそうだったように「子供の遊び」だけで終わってしまう.習い事でピアノをやる子供は多いけど,それで飯が食えるのはごく一部.大半は中学高校と上がるにつれて,ほとんどが「卒業」してしまう.それどころか音大に進んだ人の中でも,プロのピアニストになってそれで飯を食ってる人って,いったい何%いるんだ?*1
http://response.jp/article/2010/08/18/144114.html
http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20100819/p1

そして保護者に対しては、「親が子どもの才能を見つけられない可能性もある。だからこそ、『かわいい子には旅をさせろ』と言いたい」と呼びかけた。

保護者に対して一言だけ言うならば,「飯が食えるかどうかが重要」だな.

その仕事で飯が食えないってことは,社会から必要とされていないクズ仕事だってこと.趣味でやるならいいけど,飯が食えないようじゃマトモな仕事じゃない.

小学生プログラマの石原正宗君、中学生プログラマの小原凱也君、女子高生プログラマの高瀬理奈さんがプログラミングを始めたきっかけやプログラミング経験によって変わったことをディスカッションした(写真4)。

脱IT業界に成功した人から,プログラマを辞めたきっかけを聞いた方がよほど参考になると思うよ。

http://b.hatena.ne.jp/entry/itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130715/491382/

  • id:kamei_rio 「天才は、その才能を見つける人がいないと開花しない」納期や品質とは無縁な場所で好き放題やらせて、何の役にも立たない素敵なものができたらいいな
  • id:guldeenスマホやゲーム機の使いこなし」だけではオペレータ止まり。例えば「僕の考えたスゴロク」みたいなDIYって、最近は無いのかね。そこから派生して、全体を設計・構築する、みたいなのがPG養成の基礎なんじゃ。
  • id:Assume dankogai 今の10倍ないし100倍子供生んだら確率的に相当楽になるよ。 #教育 問題にすり替えてる連中を叩き出すところから始めないと話が進まなさそうだけれどね・・。

ビッグデータ分析 人材育成へ」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130716/k10013071501000.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO57421630X10C13A7EA1000/
追記.
なんかピントがずれてる気がする.

人の行動や買い物の記録などを集めた膨大な情報いわゆる「ビッグデータ」を、ビジネスなどに活用する動きが強まっています。
しかし、国内にはこうしたデータを分析できる専門家が少ないことから、国内の統計学者や企業が16日、人材育成のための新たな団体を設立しました。

スマートフォンやIC乗車券、カーナビなどの普及で、いわゆる「ビッグデータ」をビジネスに活用する動きが広がっていますが、国内には、こうしたデータを分析できる「データサイエンティスト」と呼ばれる人材が不足しています。こうした状況を改善しようと、国内の統計学者や企業のデータ分析の担当者などおよそ50人が、16日、人材育成のための新たな団体、「データサイエンティスト協会」を設立しました。

記者会見した協会によりますと、国内の大学には統計学を学べる場が限られているため、ビッグデータを分析できる人材は1000人程度しかおらず、欧米や中国に比べ、不足が顕著だということです。このため、協会では今後、データ分析に必要な能力や知識を教える講座を開いたり、能力の認定試験を行うなどして、人材育成を図っていくということです。

設立された協会の顧問で、統計数理研究所の樋口知之所長は、「データを分析し、少し先の未来がどうなるか予測しながら行動することは、ビジネスの世界でも非常に重要になってきている。人材不足を解消し、日本の産業力強化につなげたい」と話しています。

ビッグデータを分析するデータサイエンティストが少ないのは,

  1. ビッグデータを収集している企業がほとんどない.
  2. ビッグデータを収集している企業の経営者に,それを活用する意識がない.
  3. データサイエンティストの求人が「全く」ない.
  4. ビッグデータを扱える人材がいても,採用する人事部の目が節穴で,それを見抜けない.

という問題がほとんどで,

  • プログラミングとデータ解析のスキルを兼ね備えた人間が少ない

というのあまり大きな問題ではないと思うし,その解決策が統計学だの既存企業の(スモールデータ)解析担当が集まっても役に立つんだろうか.それはまるでJavaプログラマーが少ないので,COBOLerJavaプログラミング教室を開こうとしてるようなもんだと思うぞ.

http://b.hatena.ne.jp/entry/www3.nhk.or.jp/news/html/20130716/k10013071501000.html
  • id:u4k 統計家に言わせるとビッグデータの大半は「それビッグなデータでなくてもわかんだろ」とか「そもそも何を分析したいんだよ」とか「統計リテラシー必要なのは上司だろ」らしいですけど、解消されるんですかね。
  • id:ChaiVor 80年代に「これから情報化時代になってSEが足りなくなるから育成を」と国が推奨してたんだとうちの親父がいってたな… *2
  • id:Dicer 文科省が直接絡んでいないとはいえ、大コケした博士・ポスドクの増加計画を思い出させる。その時も「外国に比べてドクターの数が少ないから」という理由で計画が始まったような。あるいは今度こそうまくいくのか?
  • id:north_god 自分の飯の種にしている業界から得たデータの解釈を自分で考えた方が早いので、流行らせたい人が根本的になんなのがわかっていなくて取り敢えずやってみました感がハンパない
  • id:rti7743 資格商法の臭がするぜ

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.nikkei.com/article/DGXNZO57421630X10C13A7EA1000/

  • id:netcraft 「将来的には25万人が不足する見通しだ」…どういうモデルで25万人と予測をしたのかの統計アプローチの根拠が知りたい。そもそも「将来」っていつなんだろう?

25万て……

全国で2500人か250人の間違いじゃね?

「ビックデータは深刻な人材不足。日本に人材が足りない理由」

http://www.huffingtonpost.jp/2013/07/25/bigdata-lack-of-hr_n_3650823.html
さらにメモ.

無いのは人材よりも求人だってば.求人がそんなに殺到してるなら,単価だって跳ね上がるはずだろ?

つまり日本は他社がやって成功していることしか取り組んでおらず、革新的事業にはほとんどを手をつけていないということになる。市場で普及して誰もが知るようになってから人材育成を行っていたのでは、先行する外国企業に勝てる見込みは極めて薄い。モノ作り大国だったはずの日本が、肝心のモノ作りで勝てなくなっているのは、このあたりに理由がありそうである。

革新的事業に手を付けてないのは事実だろう.

だからそこで重要なのは,企業が革新的技術開発に注力することであって,人材はその後.人材だけ先に育成したって食いっぱぐれて,高学歴ワーキングプアになるだけだよ.それこそプログラマーのようにね.*3

*1:こういう話をする人って,何故かプログラマーは雲や霞を食って生きていることにしたがる人が多いな.いくら底辺でも,プログラマーだって一応は人間なんだぞ.

*2:http://www.pro.or.jp/~fuji/mybooks/okite/okite.9.1.html

*3:弁護士とか会計士とか,法科大学院とかでも似たような議論を聞いたなあ.