似非社会学者 古市憲寿の芸風
- 「安い牛丼や洋服が、日本型の福祉ですって?」http://alicewonder113.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
- 「「ネット新時代は銀行不要」の現実味【2】 −対談:津田大介×古市憲寿×田原総一朗」 http://president.jp/articles/-/11364
【古市】なるほど、すき家はいいですよね。牛丼やファストフードのチェーンは、じつは日本型の福祉の1つだと思います。北欧は高い税金を払って学費無料や低料金の医療を実現しています。ただ、労働規制が強く最低賃金が高いから、中華のランチを2人で食べて1万円くらいかかっちゃう。一方、日本は北欧型の福祉社会ではないけれど、すごく安いランチや洋服があって、あまりお金をかけずに暮らしていけます。つまり日本では企業がサービスという形で福祉を実現しているともいえる。
古市憲寿とかいう「自称」社会学者の芸風は,昔からそんな感じだと思うけど,これはひどい.既にその点は指摘されたことのある部分じゃないの?*1ただしブクマにもある通り,他の要因ともからむので,自殺率との相関関係はそんなに高くないと思う.
- 「震災後の日本社会と若者(1) 小熊英二×古市憲寿」 http://webronza.asahi.com/synodos/2012011600001.html
- http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20111117/p1
何度も同じのを引用してるけど,
小熊 またあの本には、「安く物が買える」ということが、若者が幸せを感じられる根拠の一つであると書かれていました。私はやはりそうなんだと思うとともに、もう少し全体状況のなかで位置づける必要があると思いました。
たとえば服を安く買えるというのはどういうことか。先月、タイに行ってバンコクのユニクロや伊勢丹を見てきました。ユニクロではTシャツが299バーツで、1バーツが2.5円ぐらいですからだいたい800円くらい。日本とたいして変わらないんですね。
古市 タイの人々からすれば、安くないということですね。
小熊 それはどういうことかというと、ユニクロの製品はカンボジア製だったりして、日本で売っているのもタイで売っているのも同じものなんですよ。
古市 輸送コストが同じということですか。
小熊 輸送コストは多少違うかもしれませんが、基本的には同じ工場で作っていて、労働賃金が同じなんです。バンコクでは電気製品も東京と値段がほとんど変わりません。たとえば東芝の電気製品はベトナム製です。日本の感覚では安いんだけど、タイの感覚ではそんなに安くない。タイの人たちにとってみると、ユニクロの服や東芝の電気製品は、ステータスシンボルなんですね。
小熊 しかし、こういう若者は30歳を過ぎると苦しくなってきます。まず、可処分所得の半分ぐらいを家賃で費やしてしまう。親と同居だとしても、給料が上がる目処がないから家を買えない。結婚ができない。親元から出られない。子供が作れない。勢いで子供を作ったら、高等教育はできない。今の日本で子供を大学まで卒業させるには、だいたい一人3000万円。全部私立に行って私立の医科歯科大に進めば6000万円以上します。到底そんなことはできるはずはない。
なぜこうなるのかというと、説明は簡単です。工業製品は輸入できます。だからカンボジア製の服やベトナム製の電気製品は、日本のワーキングプアは買えるんです。ところが、土地は輸入できない。だから家賃は高いし家も高い。それから次に輸入できないのはサービスです。特に教育サービスは輸入できないから高いんです。
ところが日本のワーキングプアというのは、電気製品を買ってユニクロ着て、インスタントラーメン食べるしかないんです。でもそれは、タイの人から見ても、そしておそらく日本の年長者から見ても、一見豊かなんです。「貧乏だというけどきれいな服を着ているじゃないか」というわけです。だけど先の展望は全くない。この問題に気づくのはたぶん30歳を過ぎてからなんだろうなと思います。
という話.福祉でも何でも無い.
それに,血の滲むような企業努力を「福祉」とか言っちゃうセンスは,もう救いようがないレベルだと思う.
吉野家は、今年4月に牛丼(並盛り)を他の2社と同じ280円に値下げしたが、「期待ほど、客数も増えず、原材料価格も高止まりした」(河村泰貴社長)という。緑川社長は、牛丼の価格について「並盛りなら340〜350円が適正価格。もう余力はない」と嘆いた。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20131112-OYT1T01040.htm
http://b.hatena.ne.jp/entry/alicewonder113.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
- id:htnmiki いつも通りの古市でむしろ安心する。
- id:michiki_jp 古市氏は本ばっかり書いてないで一度バイトするといいと思うんだ
ここは同意かな.
あと学者だったら一般大衆向けの入門書だけでなく,専門家向けの論文も書かないと.業界が異なるからどのくらい論文書いてるかしらないけど,そっちの方で認められてない自称学者は糞.
- id:Assume ダウト。売価の内訳、人件費の割合を提示せずに無謀に断定するから間違う。 >モノが安く提供されているということは、労働力が安価に提供されているということです。
- id:totoronoki 安価なので働く人間も低賃金、とは一概には言えない。問題は「売るもの」ではなく企業の利益分配のシステム。しかし薄利多売システムは人手不足に陥りやすく従業員の質より量を優先するため低賃金化するのは確か。
確かに論理としてはイコールではない.だけど,ファーストフードとか日本のIT業界とかだと,だいたいあってる.
- id:yellowbell あの対談が卑怯だなと思ったのは、労働者特にブルーカラー代表を欠席裁判にしてあれこれと労働を語ってそれいいじゃんって話にしていることです。社会を実際に動かしているのは言論ではなく労働なのに。
- id:IkaMaru 北欧諸国は外食=ぜいたく品なので、自分で飯を作って食べる分にはそんな高くないしみんなそうしてる。日本的感覚で「ランチが1万円もするんですよ高いでしょう」とかぬかすのは馬鹿丸出し
良くしらんけど,そういうことはあるかも.
日本でも,回らない寿司とか行く所にに行けば二人で1万円とかもあると思うし.国だけでなく異なるランクの異なる食べ物で比較しても意味ない.比較するならビッグマック指数とかの方がまだしもマシかと.
http://b.hatena.ne.jp/entry/president.jp/articles/-/11364
- id:raf00 総じてげんなりする対談。
- id:wideangle もうこういうアホなこというのは勘弁してくれよ…田原さんは古市氏が好きみたいだけどこういうのを「ぼくたちにはない若い人たちの新しい考え!」って思って欲しくない。
- id:kgotolibrary 俗流若者擁護論 4ページ目の古市が酷すぎる。格安外食が福祉だとか、会社員は何も考えなくていいから辞めないとか、無知や偏見を「若者の意見」として垂れ流さないでほしいね
- id:akupiyo 「福祉」はアレだけど、これはちきりんが“格安生活圏”ビジネスで書いてたことだよね。レトリックとしてなら、「刑務所が、売春が、セイフティネット」という言い方はするけど、ふるいちくんのはマジっぽい。
妙ちきりんなことしか言わない「ちきりん」氏が言ってるということは,まず間違ってると考えて大丈夫だろう.
*1:んな狭い業界で,同姓同名の別人ってことはないよね?