OK Web「もし新卒で就職できなかった場合」

http://okwave.jp/qa5047375.html
よく見ると,けっこう古い質問なのね.でもブクマが10/26あたりに集中してる.なんでだろ.まだ内定もらえてない人とか,来年の新卒なのかな.

決まるまでは、続けるつもりでいますが、「もし決まらなかったら…」と考えてしまいます。

決まらない場合は、卒業後仕事を探すことになってしまうのでしょうか?アルバイトから社員になる・資格を取るため、専門学校に通い、アルバイトをする・アルバイトしながら仕事を探す・資格の勉強に専念して、取得後仕事を探す・派遣、などいろいろと考えてみましたが、実際はみなさんどのように過ごしているのでしょうか?

答はもう90年代に出てるよね.フリーターになるか,さもなくばニートになるかだ.*1 *2 *3

新卒の人数 − 企業側の新卒採用人数 = 非正規雇用*4 + 失業者*5

フリーターなる用語は、そうやって1991年からの就職氷河期によって生まれた人達に付けられたマスゴミ用語だったんだよ.
http://mo2.dw.land.to/jump.html


そして一度フリーターになればいくら頑張って技能を磨いても職務経験としては認められず,「既卒・職務経験無し・就職氷河期」の三重苦では正社員になるのは困難.*6そして数年頑張ると,たとえ景気が回復しても今度は「既卒・職務経験なし・中高年」の三重苦.一度こうなると,よほどの事がない限り二度と正社員にはなれない.*7残された道は若年フリーターから中高年フリーター,最後には貧困高齢者への道だけです.


このまま日本が変わらなければね.*8

1日2社行っていたことがありましたが、1日1社しか行けなくなっています。

精神的なストレスがでかいので,1日一社でも限界だと思ってたり.まあそれ以前にこのご時世だと毎日入れられるほど求人がないか.


ところで,自分の昔のブログを見てみると,こんなことを書いていた.

就職氷河期世代を救う」というのは、事実上「年功序列に代わる、ポスト高度経済成長時代の新しい枠組みを創る」というのとイコール。

実はこれは氷河期世代以下の人間にとっても重要なのだが,彼らは生死に関わるほどせっぱ詰まっているわけではない.バブル世代より上はこの制度から甘い汁を吸っているので,なんとか現状を変えずに定年退職まで逃げ切ろうとしている.自ずと大きな声を上げるのは氷河期世代に集中する.

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20080106/p1

直接関係はない(自分は20代前半なので)のだけど、

就職氷河期というのはパラダイムシフトであり,それ以降の世代には強く関係があります.そういう意味では今の20代やそれ以下の人達も当事者だと思います.*1

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20080119/p2

皮肉なことに,思ったより早く今の若い世代も生死に関わるほどにせっぱつまった状況におかれてしまったようだ.

これを契機に若い人には真剣に考えて貰いたい.

ちょっと景気が良くなった,悪くなったでまるでメモリのスポット価格のように乱高下する新卒採用に一喜一憂し,卒業年度に景気が悪かったという自分ではどうしようもない理由だけで人生のレールからはみ出して『欠陥品』扱いされる日本が,はたして労働者に優しい国と言えるのか.一度レールからはみ出せば再チャレンジすることもできず,本人の努力や能力や成果ではなく生まれた年度だけで決められてしまう仕組みは差別ではないのか.景気が悪いというだけでどれだけ優秀な人間でも『欠陥品』になったり,逆に景気がいいというだけでどれだけ無能な人間でも『幹部候補』扱いされるのは,社会の損失ではないのか.

今の終身雇用や年功序列賃金は,年々売上が増えていく高度経済成長時の社会情勢に合わせて作られたものだ.しかし1970年代頃までの「高度経済成長」など,若い世代にとっては遠い昔のものだろう.既に時代遅れになったそれらを維持し続ける意味などもはやないのだ.

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20081030/p1

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

*1:大学院進学,海外留学,海外移住/移民になるみたいなのもあるけど少数派だよね.

*2:そういえば,若い人には「就職氷河期などなかった」「フリーターは浮ついた夢を持っていた若者の自己責任」って教えられてるんだっけ?

*3:「歴史は繰り返す」.というより,日本って国は当時から全く進歩してないのね.

*4:フリーター含む

*5:ニートなどを含む

*6:既卒と新卒で線引きするなんて馬鹿じゃない?」と思うのは実にもっともだが,実際に日本企業の人事部がそう行動しているのだから仕方ない.

*7:ブラックIT企業は,こういう病める若者たちの受け皿でもあったのだよなあ.

*8:やることは山積みだけど,とりあえず「選挙にだけは行きましょう」ってことだな.この社会情勢だと,若者の投票率が上がるだけでも意味はあるよ.