「会社の上手な辞め方」の違い

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0801/19/news003.html
たぶん米国の話みたいだけど,日本とはかなり事情が異なるのであまり参考にならない..

自分の選択が本当に正しいのか確認する

これはOK.

毎年多くの会社員が夢の仕事を求めて退社し、新しい雇用先を見つけたものの、結局は期待を裏切られ、元の職場に復帰することを切望するという。リクルーターはこうした人々を、「ブーメラン社員」と呼んでいる。

日本だとそんなものは存在しない.戻ることはほとんどない.穏便に退社するに越したことはないが,「後で戻るときのために」というのはその理由とはならない.

「本当の理由」が存在するなら――、じきに元同僚となる社員たちに真実をどこまで明かすべきかを熟慮しておかねばならない。

原則として新しい会社に移り,そちらでの仕事が軌道にのり,前の会社の話が昔話になるまでは前の会社の関係者に一切本当の理由は話さない方が良いだろう.どんな嫌がらせを受けるか分からないからね.

一筆をしたためる.(中略)恒久的な記録として残る、法的に有効な辞表を用意するのだ。

これが入るのが面白い.米国なんかだと「今日辞めます」と行って辞める人もいるそうだから,こういう注意事項が出てくるのだろう.日本だと一筆書くのは当たり前.

ちなみに通常は「辞表」ではなく「退職願」又は「退職届」.辞表を書くようなお偉いさんが,責任をとって会社を辞めさせられることは滅多にない.*1

まずは自分の監督責任者や直属の上司に退職の意思を示し、彼らがほかの社員から話を聞くなどというまぬけなことが起こらないよう、注意したい。

原則として賛成.*2

引き留めに備える
ひょっとしたら、会社に残るなら待遇を改善すると、経営側から申し出があるかもしれない。

日本では気にする必要はない.

上司には人事権も無ければ昇給を決める権利もない.かといって人事部がそういう行動に動くはずもない.

退職までには2週間の猶予を

日本だと1ヶ月かな.ある程度責任のある地位に就いている人ならば*3,3〜6ヶ月ということもありえるかも.

引き継ぎ計画を詰める

建て前としては重要.でも実際には満足に引継が行われず,コメントさえないコードが存在している事実も忘れてはならない.

交渉決裂

http://remote.seesaa.net/article/77558670.html

そこで彼は、そのネタをもって上司と話をしたのだという。
「もしこの給料と同じにしてくれたら、今のまま、ここで働こうと思っているんですが。」
上司「うん。それは無理だな。新しい職場でがんばりたまえ。」
以上。この上司、他の人に相談するとか無く即決だったらしい。

if( 給料が上がる ) この会社に残る;
else 転職する ;

このロジックは日本でも同じだと思う.違うのはこれが

// 日本版
if( false ) この会社に残る;
else 転職する ;

と等価だということ.

日本だと交渉は時間の無駄だから,そういう処理は最適化の対象になるんだよね.

*1:この部分は翻訳ミスだろう.転職した経験がない人が訳したんだろうね.

*2:直属の上司を信頼していない場合はその限りではないだろうが...

*3:そんな人は技術者には滅多にいないのだが.