「英語ですねえ。やっぱり英語ができませんと」
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20101120/1290230564
ついでにメモ.こいつ馬鹿だろ.*1
「Googleのリクルーターと話をした またはぼくがGoogleに行かない理由」
「英語ですねえ。やっぱり英語ができませんと」
「そんなのね、僕はバカバカしい話だと思いますよ。英語がしゃべれる事が高等な知性の証みたいなのってのはね、英語が准公用語の国の理屈でしかなくてね。日本人として生まれてきたんだから、日本語ができりゃあ上等ですよ。英語はね、読めなきゃ困るけど、読めさえすれば仕事にはなんの支障もない。英会話の能力まで技術者に求めるのは間違いです。そんなことを勉強する暇があったら、もっとコードを書いた方がいい。英語の部分は専門家が効率的に補佐すればいいんです。日本人なんだからね、あとから勉強して他の勉強を一切せずに英語だけをずっとやってたとしても、英語が本当に使えると言えるか微妙ですよ。たぶんネイティブの中学生にも及ばないでしょうな」
「英語は高等知性の証」なんて,いったい誰が言った?
英語ができない人からからすれば英語は「イチリューダイガク出身のエリート」のみが話す魔法の言葉に思えるかもしれないが,たとえばIT技術者からすれば英語は仕事上コミュニケーション上必用不可欠な道具.それ以上でも以下でもない.
「ビジネスレベルの英語」がネイティブの中学生の英語にも及ばないのはある意味で事実.求められてるのは技術スキルなのだから,技術スキルが専門家レベルなら英語力がビジネスレベルで特に問題はない.技術力が中学生レベルな上に英語力もネイティブの幼稚園児レベルだと,無能のそしりを免れないだろうが.
「まあアメリカの会社ですからねえ」
「なんかね、英語に流暢な技術者だけ集めるって、まるでCPUを集めるが如しですよ。できるだけクロック耐性の強いCPUが欲しい。だから世界中から人をかき集めるんだけど、そうやって採用した人材は世界中どこにいても、マウンテンビューで仕事をするのと変わらないわけで。現地で採用するできの悪い学生よりはちょっとマシなパーツという感じ。だとすれば世界中に散らばってる意味がないですよ。インテルみたいにね、本家アメリカのチームが設計したPentium4をイスラエルのチームが設計した廉価版のPentium Mが消費電力あたりの性能面で勝っちゃうとかね。で、いま本流はイスラエルチームの開発したCore MAがベースになってる。イスラエルの人は英語しゃべれそうだけど、Googleが表明しているみたいに世界中で同じように働けるようにしたら、 Googleはせっかくの国の多様性を平らにして、みんなで同じものを作ってるみたいになるんじゃないかな。まあこれはあくまでイメージですけどね」
悪いけど,好むと好まざるとに関わらず,IT業界では既に英語が事実上の公用語だ.英語嫌いで英語から逃げている老害の言い訳は実に見苦しい.この手の輩は,見てるだけで吐き気がする.
IT業界なら技術者だろうと営業だろうと,もちろん経営者も,多かれ少なかれ英語ができる必用がある.英語ができないのは文盲と同じ.特に技術者は分厚い専門書をスラスラ読めるだけの読解力,国際会議やセミナーのスピーチを聞き取れるリスニング力,E-mailや論文で技術的なやりとりができるだけのライティング力が求められる.この三つが揃っている人ならば中級の会話くらいならすぐにでも始められるだろう.
つまり英会話ができない人というのは「英語ができるけど会話だけがダメ」なわけではなくて,「英語ができないから会話もできない」だけなのだ.
*1:それと,いかにも自作自演っぽい文章.たとえば「英語がしゃべれる事が高等な知性の証みたいなのってのはね、」は,外資企業のリクルーターなら絶対に反論すべき部分なのに,それがない.また外資企業ならエージェント経由ということも多いけど,そういうエージェントは英語ネイティブが多いんだよね.「自分は英語を話す気がない」みたいな人は,最初からコミュニケーションを取る気が無いとみなされる.
「コミュニケーションというのは、信頼関係が重要です。信頼関係が崩れ、相手が聞く耳を持ってくれないと、それ以降、どんなに流暢な英語を話しても、うまく伝わりません。そうならないためにも、身振り手振り、ホワイトボードを駆使するなど、なんでもアリで構わないので、英語で押し通すことが重要なのです。 」 http://www.daijob.com/columns/takashi/article/2488