転職で給料が上がるか下がるかはケースバイケース

http://anond.hatelabo.jp/20070927005526

今は派遣社員。ボーナスがないので月給は単純計算で年収を12で割ったもの。
某転職支援サイトに登録して大手企業に面接とか行って内定を貰ったまではいいものの、詳しく話を聞くと、どうやら給料が大幅に下がるらしい。
(中略)
転職経験がないんだけど、転職ってそういうものなの?

経験豊富なわけじゃないけど*1,おそらくケースバイケースだ.

「転職で給料の大幅アップを実現!!」なんていうのは転職ビジネスが流した宣伝だと思った方がいい.転職で呈示される条件はあなたに対する期待値と相場*2,その他諸々から決まるけれど,あなたの能力がその値段に見合うと思えば高い金額が呈示されるし,そうでなければ値切られる.

給料が下がる理由として真っ先に思いつくのは次のようなもの.

  • 単純に実力が伴ってない.
  • 実力はあるかもしれないけれど,評価してもらえない.或いは自分を売り込むのが下手.
  • 今までやってきた仕事内容と,その会社で求められるスキルが異なっている.
  • その企業の年齢ベースの給与基準がそうなっている.つまり「XX歳 => 何万円」という一覧表があって,若いから安い.*3
  • 仮に実力があるとして,学歴や経歴や資格のみで判断しており,実力を評価する気はない.

実際には転職では上がる例の方が多いとは思うけれど,それは「大幅ダウン」を受け入れてまで転職する人が少ないからであって,提示金額自体が低いことは珍しくないと思う.

しかも1年目はボーナスとやらの査定は微々たるものだから2年目以降に期待しろとのこと。

初年度の最初の期はボーナス0で,次の期もあまり期待できないのは普通.
問題は2年目以降.昇給も含めて査定がきちんと行われているかは可能なら知っておきたい部分だ.

  • 年500の仕事に内定したはずが、実際に500に達するのは4-5年後だったりするのは普通の話?(250→330→400→500?)
  • 薄給でも3年ほど我慢して頑張れっていうのが世の中の普通なのか知りたい。

年500だと今期のボーナスなしでも400くらいだろう.それが300切るとなるとさすがに異常だと思う.ましてその状況から4-5年後に500に達することはまずないのでは.もっとも,単にあなたの実力がその程度だと判断されただけかもしれないし,派遣としての経歴が全く評価されていないだけかもしれない.

  • 下流の仕事。
  • それが上流の仕事になるんだが、

下流/上流って,やっぱりIT業界? orz
http://d.hatena.ne.jp/masayang/20070924/1190690284


ほんで転職すべきかどうかだが,これは完全に自己責任だ.一応参考になるよういくつか考慮すべき点は羅列しておくが,自分の未来を決める決断を人任せにすることはすべきでない.

  • まず派遣と正社員では給料の単純比較はできない.たとえば派遣社員の場合は簡単に仕事がなくなるが,正社員の場合は*4『原則として』クビにはならないし,職を失うリスクも小さい.そのリスク分が給料に加味される.
  • 仕事内容はどうか.特に自分のキャリアにプラスになる仕事かどうか.この場合は上流の仕事をすることで,5年後に自分がどんな仕事をするように変わるか,10年後にどんな仕事をしているかを,まず想像してみることだ.
  • スキルが上がる仕事か,それとも磨り減らすだけの仕事か.スキルシートがどれだけ埋められる仕事か.職務経歴書にどれだけ箔が付くか.
  • 将来性はどうか.多分若い人だと思うけど,その仕事を10年続けられるか.せいぜい5年なのか.
  • 対外的な評価はどうか.特に派遣社員としての経歴と正社員としての経歴だと,まだしも後者の方が評価されるのではないか.これは次の転職(ないに越したことはないが,もしあれば)の時に大きく影響する.
  • 他の福利厚生は.資格取得やセミナー参加や英会話スクールに会社支援で参加できたりしないか.
  • こういうご時世だ.いずれにせよ定期昇給はあまり期待しないこと.
  • 同じくこういうご時世だからこそ,派遣のやめ時というのは考えておくこと.

追記

内定貰ったのは一部上場会社でした。でも社名でググったら「○○社 2ch」とか「○○社 ブラック」が関連検索で出てきてるし。

やってみないとブラックかは分からないけど。
http://anond.hatelabo.jp/20070927221919


参考までに引用.

先日、ある企業の人事部長との会話から。
「うちの会社はもちろん定年制度あるけど、今まで定年まで勤めた人間はいませんよ」
別に新興企業でも年俸制でもない。入社三年以内離職率は6割。残った人間も、ごく一部の幹部候補生以外は30歳過ぎたら取引先に転籍というムチャクチャなことをやっているらしい。
さらに恐ろしいのはこの会社、まがりなりにも上場しているという点だ。
(中略)
つまり「正社員はサービス残業させ放題の低コストなバイト」くらいの感覚なのだろう。
http://www.doblog.com/weblog/myblog/17090/2267740#2267740

  • まず手っ取り早いのが、第二新卒として既卒者も採用している一部の企業に応募すること。
  • 次にベンチャー外資系企業(職務給型)など、学歴や職歴をあまり問わない企業へとりあえず入社すること。もちろん企業によるし、彼らだって「過去は一切不問」なんてわけではないのだが、そうはいっても年功型企業よりははるかに大らかなケースが多い。
  • 最後に派遣社員として働きつつ、正社員へ登用してもらうケース。特に技術系の人材派遣会社経由で派遣先企業に採用されるケースは割と多い。
  • いずれのケースも年数が経てば経つほど門戸が狭くなってくる。

http://www.doblog.com/weblog/myblog/17090/2308579#2308579

結果論だけど,私もホント首の皮一枚で繋がってたのね.

IT業界で働く
僕自身がIT業界でしか働いたことがないので、基本的に他の業界のことはわかりません。それでも、IT業界は結構おすすめだと思う。理由は以下の通り。

  • 間口が広い(未経験者でも就職しやすい)
  • 人材不足で売り手市場。
  • 割と給料がいい。
  • コミュニケーション下手でもなんとかなる。
  • 専門的(?)な知識が身に付く。
  • 転職しやすい。

まず、間口が広い。20代後半の未経験者をサクっと雇ってくれるような業界は、IT業界と飛び込み営業ぐらいのもんじゃないでしょうか・・・。
http://exneet.blog58.fc2.com/blog-entry-381.html

......orz

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20070930/p1

*1:転職や禁煙なんかの経験豊富な奴がいたら,そいつは信用しない方がいいと思うぞ.

*2:主に年齢による

*3:歳を取ったら自動的に上がるかというとそうでもない.給与水準に見合うスキルがないと判断されれば,給与水準を引き下げてオファーが呈示されるわけではなく単に不採用になるだけ.

*4:良くも悪くも